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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

母親の肥満で先天異常リスク上昇

2017-06-27 08:30:31 | 研究
肥満の母親から生まれる子どもは、心臓や生殖器の先天性形成不全などの深刻な出生異常を引き起こす可能性が高くなるとの研究結果がBritish Medical Journal(BMJ)に発表されたそうです(AFPBB NEWES)。母親の肥満度が高いほど、このリスクが上昇するそうです。2016年に発表された研究では、重度の肥満に分類される18歳以上の女性の人数は2000年には約5000万人だったがわずか10年で2倍の約1億人に増加し、この傾向が続けば2025年までに女性の5人に1人が肥満、10人に1人が重度の肥満になると警告されていたそうです。世界保健機関(WHO)の基準では、BMIが18.5~24.9で標準体重、25~29.9で過体重、30~34.9で中度の肥満、35~39.9で重度の肥満、40以上で病的肥満としています。今回の最新研究では、スウェーデンで2001~2014年の期間に登録された出生記録データ120万件以上を使用。深刻な先天性形成不全(出生異常)に関する情報を収集、このデータと母親の出産時のBMI値を調査。調査対象の新生児のうち、4万3500人余りが深刻な先天性異常を抱えて生まれ、このうち患者数が最も多かったのは先天性心疾患で、次いで新生児の生殖器、手足、泌尿器系、目、消化器系などの先天性の形成不全、顔面裂、脊椎や脳の神経系の先天異常の順だったそうです。標準体重とそれ未満の体重の母親から生まれた子どもの先天性異常の割合は約3.4%。この割合は、過体重に分類される母親の子どもで3.5%、肥満の母親の子どもで3.8%、重度の肥満で4.2%、病的肥満で4.7%で、女児より男児の方が高かったというもの。胎児の器官形成は妊娠の最初の8週間のうちに行われるため、受胎後に体重を落としても遅すぎる可能性が高いとも。

http://www.afpbb.com/articles/-/3132235
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