健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

HIV患者の平均余命

2017-05-19 08:30:00 | 研究
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者の平均余命が、1990年代半ばから入手可能となった抗AIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)薬により、欧米では約10年伸びていることが明らかになったとする研究論文がThe Lancet HIV(電子版)に掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。2008年以降に治療を開始した20歳患者の場合、その平均余命は非感染者とほぼ同等の78歳だそうです。エイズを引き起こすHIVウイルス非感染者の平均余命について、フランスでは男性79歳、女性85歳、米国では男性78歳、女性82歳と説明。また、2008年以降に抗レトロウイルス治療(ART)を開始した患者は、それ以前に開始した患者よりもより健康的に長生きできる傾向があるそうです。その背景には、薬剤の副作用低減や薬剤抵抗性株に対する選択肢の拡大、その他の感染症や症状への治療法の改善などがあるそうです。欧米各国で実施された今回の研究では、HIV患者8万8000人以上のデータが参照されたそうです。1996年に初めて一般に使用されるようになったARTは、病気を完治させるものではなく、治療も生涯続くが、世界保健機関(WHO)は、HIVに感染との診断を受けたらできるだけ早く治療を開始するようすべての患者に推奨しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3127861
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