自由人

 己を『”親も無し、妻無し、子無し”職も無し、ローンもなければストレスもなし』と詠んで、六無斎清々を僭称。

君、血迷うことなかれ!

2015年06月25日 14時37分31秒 | コラム

 血税の無駄使い、通常国会を大幅に延長して、安保法制(巷では戦争法案の方が支配的)を何としても通すことが、アメリカで口約束したことでもあるし、己の使命とでも考えているのだろうか、、、。通常国会の最大の仕事は、新年度予算の審議、そして議決、旧年度の決算を承認することにある。新予算は可決されたし(中身の良し悪しは別にして、、、)、多くの憲法学者が、今回提出された法案が憲法に違反するとしているのだから、一端、通常国会を閉じて、緊急を要するならば、臨時国会を召集して、憲法に違反しない法律案にして国会で議決することだ。

 悪知恵とでもいうのだろう、憲法違反でない根拠に”砂川判決”を持ち出したのだが、藪を突いてしまったね、、、。朝鮮戦争(米ソ冷戦の代理戦争)時、この国はGHQの占領下にあった。本来は連合国最高司令部なのだが、実質はアメリカ占領軍であった。”エルベの誓い”を反故にし冷戦を発動したアメリカは、社会主義勢力に拡大を抑え込む、世界の憲兵の役割を、その巨大な経済力と軍事力を背景に推し進めることとなった。在日米軍がごっそり朝鮮戦争に動員され、日本の治安維持のため、マッカーサーの指令により、警察予備隊が創設された。孵化した幼鳥は、保安隊、自衛隊へと変身し、日本国憲法とは相いれない怪物へとなったしまった。

 戦前から戦争反対を貫き、のち日本社会党の委員長になった鈴木茂三郎氏は、その委員長就任のあいさつで、”青年よ、再び武器をとるな!”と述べ、自衛隊は憲法違反との裁判を起こしたが、具体的事例でないと裁判になじまないとして、却下されてしまった。具体的な事件として起きたのが、”砂川事件”である。インドシナでのフランスの敗北、アメリカが肩代わりして、社会主義陣営の広まりを防ぐために、世界各地に軍事基地を必要とするアメリカは、’51年、サンフランシスコ会議で日本の独立を認めながら、引き続き日本国内に基地の存続を認めさせ(ポツダム宣言違反)、爆撃機の大型化に伴い、滑走路の延長を求め、立川基地の拡張を日本国に求めてきた。日米行政協定により、立川に隣接する砂川村で測量を開始したことに対して、体を張って抗議した人を支援した、学生、労働者が、基地内に立ち入ったとして処罰された事件である。

 第一審の東京地裁では。憲法に忠実な裁判官によって、つまり、憲法と法律にのみ拘束されての司法判断がなされ、アメリカ駐留軍は違憲、そして抗議活動をした被告は全員無罪となった。平和的生存権(戦争のない世で生きていく権利)に関して最も先進的な権利が保障されているのが日本国憲法第9条である。そしてその憲法で国民の道義的義務として、憲法で保障されている諸権利は、国民の不断の努力によって保持しなければならない、と定められている道義的義務を果たしたものとみなされた。慌てたのが、世界の憲兵を自任するアメリカである。当時の最高裁判所長官と密談し、飛躍上告を決め、地裁判決を破棄し、いわゆる”統治行為論”なるもので、憲法違反の現状を追認した。

 戦争があると儲かる連中、これらがいる限り、人類の共存共栄は不可能だ。戦争のない地球にしていくために、日本国憲法を持つこの国こそ先頭に立って行動することだ。日本国憲法のもとこの国の総理大臣に在任中の現首相、血迷うことなく、憲法破壊は中止することだ。


18歳の主権者心得、ラ、リ、ル、レ、ロ。

2015年06月18日 11時59分49秒 | コラム

 18才選挙権が衆参両議会で満場一致で可決され、先進国並みに18才選挙権の行使が次の参議院選挙から適用されることとなった。特別なことではなく、民主主義を掲げる国では当然のことが決まったに過ぎない。経済的に自立していない高校生にまで選挙権を与えることに危惧するさかしい大人もいるようだが、義務制である中学3年の社会科で、きちんとした主権者教育がなされていれば心配することはないし、むしろドロドロした今の政治状況への打開策になるかもしれない。もちろんマスメディアが強力にバックアップして、真実の報道に心がければではあるが、、、。昨今の国政地方を問わず、選挙における若者の棄権率の高さが問題にされているが、メディアがこぞって真実を覆い隠し、世論調査という名の世論操作の成果を選挙前に報道しては若者が投票場に行くことなく、レジャーでひと時の楽しみを求めることになるのは自然の成り行きだ。かってイギリスでは、イギリス人の最高の道楽は選挙の時、野党に投票することだ、と言われていた。”歩みながら考える民”を象徴する様に、政権交代を繰り返しながら民主主義を生活化して行く機会として選挙に参加してきたからだ。若者に期待を持てない社会の将来は闇となる。名もなく、金もなく、地位もない若者の正義感が世の中を明るくしていく原動力である。それは、ゲバ棒でもテロでもなく、投票所へ向かって一票を投じる、その一票に積み上げにある。若者へのメッセージ、ラ、リ、ル、レ、ロ。

 ラ、   ラディカルであるべし。物事をうわべで判断することなく、根っこから捉えることを、 

      ラディカルという。手近に耳や目に入る情報源(TV、週刊誌、等)を頼りきりになら

      ず、自ら工夫して、自分で納得できる情報を手にすること。

 リ、   リベラルであるべし。自分で自由を体現できないものは他人の自由を認めたがら

      ない。”俺は君の意見には賛同しない、しかし君がそれを主張できることには、命

      を張って守る”がリベラリズムの精神である。

 ル、  ルネサンスのヒューマニズムの精神を身に着けよう。ルネサンスを中国語に直せ

      ば、”温故知新”ともいえるだろう。古き良きものを再現するのが真の保守主義で

      ある。人間の長い営みの中から、良きものを見つけ出し、次の世代に残すことが

      大切である。ルネサンス人は、神中心の世を批判し、人間中心主義を高らかに謳

      いあげた。

 レ、  レジスタンスこそ若者の特権そして義務である。ミケランジェロのダヴィテ像は若者

     の象徴である。狡猾な権力者は、憲法9条が残って日本が滅びてもよいのか、と若

     者に問いかけているが、自らは戦場に赴くことなく、若者を戦場に送り込むペテンで

     あることを見破るべきだ。700年かけてキリスト教世界をイスラム勢力から取り戻し

     たレコンキスタ、ナチス占領下の市民のレジスタンス、この国でも、当時の巨大帝

     国、モンゴル帝国の侵略を食い止めた鎌倉武士(靖国神社が真に国を守るために

     戦い、犠牲となった人を祭るのだったら、該当者は鎌倉武士だけであろう。)近々で

     は、最強のアメリカ軍を敗北に追い込んだベトナムのレジスタンスは忘れてはいけ

     ない。もし日本を占領し、奴隷化する国があるとしたら、日本国憲法が廃止されたこ

     とになるし、武器を手にして抵抗し、ガンジーに倣って不服従運動で独立を回復す

     べく立ち上がるのはこの国の若者であろう。安倍ちゃんの念頭にある中国、14億中

     の多くを占める漢民族は、モンゴル帝国,清帝国、に対して数100年間の抵抗を続

     け、さらに、アヘン戦争以来、欧米の侵略(終末期には日本が加わり)を排除した誇

     り高き民族であることを知っておかねばならない。

 ロ、  ロマンチストとして、己の一票にロマンを託す必要がある。世の中すぐには変わるも

     のではないが、自分の考えを変えれば、明日から世の中は変わるものだから、、、。


アベノミクス、、、ま、み、む、め、も。

2015年06月12日 09時44分29秒 | 政治・経済

 一度は投げ出したのに、政権交代の準備不足から大失態の民主党政権、復活登板の現政権だが、ネオリベラリズムを推し進めた、サッチャーリズム、レーガノミックスの二番三番煎じに過ぎないアベノミクス、横文字に弱いこの国の民衆は、高度経済成長期の夢を取り戻してくれるのではとの淡い期待を持ってしまったようだ。アベのリスクになる危険性が大いにあったのだが、、、。

  ま、  まやかしも、マスメディアの後押しがあれば、大衆のマインドコントロールが可能と 

      なり、奈落に落とされてから気づくのは、70年前の大本営発表に一喜一憂した前

      例がある。

  み、  ミリタリー路線をひた走るのは、完全に復活した旧財閥系の軍需産業の思惑と

       一致するから、、、。その師匠役が、第二次大戦後冷戦の発動によりアメリカに

       成立した産軍共同体。

  む、   無理無体を押し付けてくる、”知日派”という名のジャパンパンドラーズに忠実な 

        だけのこの国の新保守主義という名の保守反動のお神輿である安倍政権。

  め、   面倒なことは先送り(財政再建、社会保障、少子化、格差是正、等)

  も、   もう騙されないぞとの民衆の目覚めだけが、この国のルネサンスの到来となる。