つれづれ写真ノート

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「CP+ 2015 」 Part 2(キヤノンとニコン)

2015年02月16日 | イベント

CP+ 2015 」は2月15日に閉幕。

2月12日の初日からの来場者は67,617人と、CP+が始まった2010年以降で最高になったそうです。

 

キヤノン

キヤノンのブースは、5060万画素という圧倒的な高画素フルサイズ機「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」(6月発売予定)が目玉。タッチ&トライコーナーに長い行列ができていました。

 

キヤノンのブース。

 

「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」を体験するのに40分待ち…

 

熱気あふれるタッチ&トライコーナー。

 

このカメラはCP+ ではなかなか触れないだろうと予想、事前に「キヤノンデジタルハウス梅田」で触っていました(2/7記事参照)。

なので、人だかりを横目に、ここはパス。時間がもったいないですから…

 

神戸の摩耶山から「EOS 5Ds R」で撮った、夜景パノラマ。

 

ビルの一つ一つや、大阪湾を隔てた「あべのハルカス」までくっきり写っています。もっとも、これは分割撮影による50枚以上の画像がつなぎ合わされているとのこと。

それにしても、すごい解像性能。

 ちなみに、パノラマに付けられていた撮影データは次の通り。

  フォトグラファー:合地清晃
  カメラ:EOS 5Ds R
  レンズ:EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(200mm)
  シャッタースピード:6 絞り:F8 ISO:800
  デジタルレンズオプティマイザ:オン
  サイズ:高さ1500mm×幅6800mm

 

高精細画像のアピールといえば、2012年のCP+ で、3630万画素のニコン「D800」 が登場したときのことを思い出します。(2012年2月13日 記事参照)

「D800」を触るのに45分待ち。図書館を写した高精細な作品パネルに圧倒されたものです。

キヤノンとニコンに関して言えば、今年はちょうどその反対の状況かな… ニコンは静かでした。

 

CP+ の直前に大量の新製品を発表したキヤノン。そのひとつ「Connect Ststion CS100」。

 

カメラを近づけるだけで撮った写真を保存できるストレージ。テレビで簡単に見られる便利さもPRしていました。

 

米美知子さんのトークショー「EOS 5D MarkIII で描く日本の風景」。

人気がありますね。人が多すぎてよく見えません。

 

ニコン

ニコンで目新しいのは天体撮影専用の「D810A」(5月下旬発売予定)。

 

ニコンのホームページによると、

『一般的なデジタル一眼レフカメラでは淡くしか写せないHα線の波長で光る星雲を、期待どおりに赤く写せます。』

とあります。

ニコン「D810A」。

 

天体撮影に特化されたカメラ。注意書きで書かれている通り、普通の撮影では赤っぽく写ってしまい適しないとのこと。

すでにキヤノンは同様の天体撮影用の「EOS 60Da」(受注販売)を出していますが、こちらはAPS-Cサイズ。ニコン「D810A」はフルサイズなので、より精細な天体写真を撮れると期待されています。

 

天体写真という特殊な分野でニコンが新製品を出したのはなぜか。CP+へ行く前に背景を調べてみましたが、結構大きな理由があるようです。

 

天体写真では現在、キヤノンのカメラを使う人が多数派だとのこと。

天体写真家・吉田隆行さんが「天体写真の世界」というホームページで書いている記事(2014年10月改訂)を読むと、この世界での状況がよくわかります。

一部を抜粋させてもらうと…

『天体写真の世界では、キヤノン製のデジタル一眼レフカメラに人気が集まっています。 もちろんニコン製カメラのユーザーもいますが、撮影地でお会いする天文ファンのおよそ8割は、キャノンユーザーです。キヤノン製デジタル一眼レフカメラが天体写真ファンに愛用されている大きな理由としては、以下の5点が考えられます。

①長時間ノイズの少なさ
②ダークフレームの減算処理が可能なRAW画像
③天文用フィルター改造サービスの豊富さ
④キヤノン用の天文用パーツ・処理ソフトウェアの充実度
⑤ユーザーの多さからくる豊富な情報 』(「天体写真の世界」より)

とのこと。

キヤノンも天体写真愛好家の要望に応えるカメラとして「EOS 60Da」を出した経緯があります。

 

ニコンとしては、このシェアを覆すべく「D810A」を出したんですね。何とキヤノン製品を推奨していた吉田隆行さんを「プロフェッショナルの証言」として自社ページに登場させています。

静かな、しかし熱い、キヤノン対ニコンのバトル。天体写真のカメラの勢力図が変わるかも。

面白いです…

 

それはそれとして、ニコンのブースでは最新カメラを使えるモデル撮影コーナーがあったので、試してみました。

撮影データ持ち帰りOKでした。

 

選んだのは、ニコン「D810」と「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」。

 

「D810」実写

データはJPEG、補正なしです。

(絞りF2.8、1/320、ISO200)

 

(絞りF2.8、1/250、ISO200)

 

さすがにディテールが豊富で、素晴らしくきれいに写りますね~ 良いカメラです。

(こんなこと、キヤノンユーザーとして、言うべきではないかも…)

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撮影カメラ・レンズ

   キヤノンEOS 6D

   EF24–105mm F4L IS USM

   (ニコン「D810」による実写データを除く)