つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

富士「X-T1」 レンタルで撮る(レトロビル編)

2014年07月20日 | カメラ

富士「X-T1」をまる1日無料レンタルできるチャンス(富士のお知らせ)。試し撮りに選んだ被写体は、大阪・北船場一帯のレトロビルでした。

このあたりには戦禍を免れた、歴史的建造物がいくつも残っています。

建築撮影には超広角ズームが便利かと思い「XF10-24mmF4 R OIS」をレンタル。35mm判換算で15-36mm。標準レンズとしても使える、汎用性の高いズームレンズです(写真はフリー画像)。

FUJIFILM フジノンズームレンズ XF10-24mmF4 R OIS

まず、地下鉄堺筋線北浜駅の近くにある「青山ビル」へ。甲子園球場のようにツタで覆われたビルでした。

あらかじめ見学・撮影のお願いをしていました(同ビルの見学・撮影は管理事務所への事前連絡が必要)。

写真の画質はいずれもJPEG。画像処理で明暗のみ調整しています。

 

ツタが覆う青山ビルの入り口。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F8、1/28秒、ISO200)

富士フイルム独特の発色でしょうか、緑が鮮やかです。

 

青山ビルの内部。アーチ窓から木製階段に光が降り注いでいます。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4.5、1/26秒、ISO 800)

 

1921(大正10)年、実業家・野田源次郎氏の邸宅として建てられたのが青山ビル。野田氏は高級レストランや高級輸入食品店を経営、政界の重鎮・西園寺公望とも親交があったそうです。

 

階段わきにある幾何学模様のステンドグラス。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4、1/27秒、ISO 800)

 

部屋の壁にはめ込まれた花模様のステンドグラス。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4.5、1/15秒、ISO 800)

ステンドグラスはこのほかに2か所。テナントが使用する部屋にあるため、今回は撮影できませんでした。

 

1階のエントランスホール。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4.5、1/17秒、ISO 800)

 

天井照明。ステンドグラスと同じアールヌーボー調。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4.5、1/500秒、ISO 800)

 

個人の住宅としては贅沢なものですね。当初は地上3階(一部4階)、地下一階(のちに4、5階を増築)の鉄筋コンクリート造。大林組が設計・施工。

1階は厨房、食堂、浴室、運転手の控室。2、3階に野田氏の家族と従業員の部屋。4階は電話交換室、洋風の屋上庭園。地下にはダンスホールも。

 

 

1階の厨房から料理を上階に運ぶためのリフトの跡。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4、1/27秒、ISO 800)

 

商売の関係でお客も多かったのでしょう。にぎやかな暮らしぶりがうかがえます。

野田家のあとは1947(昭和22)年に現オーナーの先代・青山喜一氏が譲り受け、戦後はテナントビルに。国の登録有形文化財になっています。

 

 

青山ビルをじっくり見学させてもらった後、少し西へ歩くと、赤レンガ造りの立派な建物がありました。

オペラ・ドメーヌ高麗橋」。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F8、1/120秒、ISO 200)

現在は結婚式場になっていますが、1912(明治45)年に「旧大阪教育生命保険ビル」として誕生。建てたのは、あの東京駅も手がけた辰野金吾。レンガは当時のイギリスから輸入されたという貴重な建造物。

そういえば赤と白のコントラストが東京駅の雰囲気。

 

すぐ隣の建物も風格があります。

日本基督教団浪花教会。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F5、1/250秒、ISO 200)

同教会のホームページによれば、この建物は『1930年に近江兄弟社の創立者で、アメリカ人建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリスが指導し、竹中工務店が設計・施工したものです。』とのこと。

 

ここからさらに西へ行くと、御堂筋の手前に、レトロビルとしてはかなり知られた「芝川ビル」がありました。

芝川ビル」。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F5、1/200秒、ISO 200)

マヤ、インカ風の浮き彫りがある特異な外観。

ビルのホームページによると、もとは、唐物商(欧米品の輸入業)、不動産経営をしていた芝川家が1927(昭和2)年に建てた自家用のビル。その後、「芝蘭社(しらんしゃ)家政学園」という花嫁学校として使われ、現在はレストラン、ブティック、ジュエリーなどが入居するテナントビルになっています。

 

正面玄関を入ったところ。天井は重厚なアールデコ様式。(X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4、1/26秒、ISO 800)

 

歴史を感じさせる階段。 (X-T1、XF10-24mm F4 R OIS、F4、1/17秒、ISO 800)

レトロなビルはとかく暗い。低速シャッターでしたが、レンズの光学手ブレ補正のおかげで、全くブレていません。これはありがたい…

 

芝川ビルも国の登録有形文化財。アート系のイベントなどが行われていて、なかなか面白いところです。

4階の「モダンテラス」が良いですね。ビルのホームページでご覧ください。室内とテラスを隔てる、重厚なアーチがロマネスクなムード。各種イベントのレンタル・スペースになっているようですが、モデル撮影などにもいいのでは…

残念ながら、今回は関係者以外立ち入り禁止であきらめました。

 

大阪に、レトロで面白い建物はまだ多くあります。個別に(交渉もして)じっくり撮っていきたいところです。

------------------------------------------------------------------------------

関連サイト

  ・大阪レトロ写真館


富士「X-T1」 レンタルで撮る(イベント編)

2014年07月20日 | カメラ

富士フイルムが期間限定で、ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T1」の無料レンタルサービスを行っています。(富士フイルムのお知らせ

期間は7月1日から9月30日まで。東京、大阪、福岡のサービスステーションで、「X-T1」ボディと標準ズームレンズ「XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS 」のセットを、まる1日レンタルできます(当日、サービスステーションに返却)。料金は無料。

また、「レンズレンタルサービス」で標準ズーム以外のレンズを追加して借りることもできます。追加のレンズは2本までで、当日返却なら無料。1泊以降は有料。

購入を検討している人にとって、実際に「X-T1」を手にして、操作感や画像の品質をじっくり試せるありがたいサービスです。

 

 

       「X-T1」と標準ズーム「XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS 」

 

大阪の富士フイルムサービスステーションに出かけてみました。

 

サービスステーションの店頭。

 

レンタルは先着順。身分証明書(運転免許証、保険証など)が必要です。また返却時、アンケートに応えるのが条件。

 

「X-T1」は、今年2月のお披露目イベント(2月11日記事参照)で一応触っていました。

このイベントで見かけて気に入った明るい中望遠レンズ「XF56mm F1.2 R」と、新しい超広角ズームレンズ「XF10-24mm F4 R OIS」も追加してレンタルしてみました。

 

 

 レンタルした、(左から)超広角ズームレンズ「XF10-24mm F4 R OIS」、「X-T1」と標準ズーム「XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS 」のセット、中望遠レンズ「XF56mm F1.2 R」。レンズフードとカメラの使用説明書も付いていました。(近くのホテルのロビーで。照明の影響で色カブリしています…)

 

梅田で「打ち水」

さっそく「X-T1」を手にして、大阪の街を撮り歩き。

時間的な順番は逆になりますが、下の写真はこの日一番最後に撮った「梅田打ち水大作戦」。8コマ/秒の連写を試してみました。とても軽快でしたね。

(画質はすべてJPEG、画像処理は明るさのみ調整しています)

 

 19日、JR大阪駅北側のグランフロント大阪「うめきた広場」で。(X-T1、XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS、1/500秒、F4、ISO 200)

 

「梅田ゆかた祭2014」のイベントの一つ、暑さを打ち水で和らげる「梅田打ち水大作戦」(7/19、7/20)。

「うめきた広場」のほか、NU chayamachi、JR大阪駅南側、ディアモール大阪の計4カ所で行われました。打ち水の水は、JR大阪駅の屋根に降った雨水を処理した中水とのこと。

 

打ち水にはグランフロント大阪の関係者や一般市民が参加。涼しげですね。 周りにはカメラマンがずらり(msn産経ニュース参照)。 (X-T1、XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS、1/500秒、F4、ISO 200)

 

浴衣姿はやはり良いもの。 (X-T1、XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS、1/500秒、F5、ISO 200)

 

広場には氷で冷やしたスイカ、トマト、キュウリも… (X-T1、XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS、1/500秒、F4、ISO 200)

 

------------------------------------------------------------------------

関連記事

 ・『梅田ゆかた祭』(2013年7月21日記事