クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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11-09 No.26-2

2011年09月25日 11時27分53秒 | Weblog

8.559696-97 2枚組
ヘルプス:ピアノを伴う室内楽作品集
〈CD1〉
1.後奏曲(1964)/2.幻想曲(1963)/3-7.ピアノ四重奏曲(1997)
8.二重奏曲(1977)/9-11.ピアノ五重奏曲(1997)
〈CD2〉
1-3.ピアノ三重奏曲I(1957)/4-6.ピアノ三重奏曲II(2000)
《ベルリンでのロバート・ヘルプス演奏会》
7.メンデスルソーン(1809-1847):6つの歌より Op.71-4「葦の歌」
(R.ヘルプスによるピアノ編)
8.アイアランド(1879-1962):恋は悲しみに満ちた病
(R.ヘルプスによるピアノ編)
9.プーランク(1899-1963):即興曲 変イ長調 FP118
10-11.ゴドフスキー(1870-1938):
ショパンの練習曲による53の練習曲より第45番.第12番
12.ヘルプス(1928-2001):シャル・ウィ・ダンス
13.アイアランド:暮れなずむ谷間
シュペクトラム・コンチェルト・ベルリン…CD1/アトス三重奏団…CD2.1-6
ロバート・ヘルプス(ピアノ)
アメリカの作曲家、ピアニスト、ロバート・ヘルプス(1928-2001)。この2枚組
では彼の作品とピアノ演奏の両面を味わえます。コロンビア大学からカリフォ
ルニア大学に転学し、卒業後ジュリアード音楽院ピアノ科でも学んだヘルプス
は、1950年代から作曲家として注目され、多くの作品を書き始めます。なかで
もピアノを使った作品に重きを置き、2つの協奏曲を始め、室内楽や独奏曲を
作曲しています。彼の作品は独特の叙情性を帯び、また無調と調性音楽の橋渡
しをするものとしても評価されています。CD2の7-13は彼のベルリンでのコン
サートを収録したもので、これを聴くと、彼がなかなか腕の立つピアニストで
あり、曲の解釈にも一工夫あったことがわかるというものです。

8.570896
R.シュトラウス:
1-4.ピアノ三重奏曲 第1番 イ長調 AV37(1877)
5-8.ピアノ三重奏曲 第2番 ニ長調 AV53(1878)
9.セレナーデ ト長調 AV168(1882)/10.祝典行進曲 ニ長調 AV178(1886)
11-12.ピアノ四重奏のための2つの小品(1893)
(アラビア風の踊り/小さい愛の歌)
13.コンチェルタンテ AV157(1875頃)
アメリア・ピアノ三重奏団(メンバー:相沢吏江子(ピアノ)
/アンジー・クレストン(ヴァイオリン)/イアソン・ダックレス(チェロ))
マックス・マンデル(ヴィオラ)…9-13
破壊的な音響と、華美かつ複雑過ぎるオーケストレーション。そんな大げさな
音楽で好き嫌いが分かれてしまうのがR・シュトラウス(1864-1949)です。しか
しここに収録された10代から20代終わりにかけてかかれた優美な室内楽作品は、
彼のイメージを一新するのに役立つことでしょう。

8.572564
ヴィラ=ロホチェロのための作品集
1-3.ソナタ第2番(2009)/4.哀歌(バージョンB)(2008)
5.オラシオン・セレーナ(2004)
6-12.エクスプレシオーネス(彼は私の感覚をひととき停止させた/喜びと愛と
/私の心に燃えて/幸せな夜に/こんなに穏やかな愛に満ちた/彼の優しい手で
/赤裸々な精神の自由)
アシエル・ポロ(チェロ)/アマイア・ジピチラーヤ(ピアノ)
ラファエル・ロメオ(ヴォーカル)…4
ゲラルド・ロペス・ラグーナ(ピアノ)…5
スペインの現代作曲家の中でも最もダイナミックな作品を書くことで知られる
ヴィラ=ロホ(1940-)のチェロ作品集です。以前リリースの協奏曲集(8.570443)
でも、その少々不気味な音楽が癖になったものですが、このチェロ作品集も負
けず劣らず個性的です。「オラシオン・セレーナ(穏やかな祈り)」は2004年に
マドリッドで勃発した同時多発テロの犠牲者に捧げる哀歌であり、自らの存在
価値を問われるような深遠な曲調です。聖ヨハネの言葉を元にした「エクスプ
レシオーネス」は痛みすら覚えるようなチェロによる慟哭です。同じく
“慟哭”の音楽「哀歌」ではフラメンコ歌手ロメロと、多重録音によるチェロ
・アンサンブルの果てなき応酬が繰り広げられます。悲痛な歌には救いもない
ようです。

8.572660
チュルリョーニス:ピアノ作品集第2集
1.前奏曲二短調VL239/2.前奏曲イ短調VL241/3.前奏曲ニ短調VL256
4.前奏曲ロ短調VL259/5.天にましますわれらの父よVL260/6.秋VL264
7-9.3つの秋の小品VL269-271/10.前奏曲二短調VL294/11.前奏曲二短調VL295
12.即興曲二短調VL298/13.前奏曲VL304/14.前奏曲二短調VL325
15.前奏曲ハ長調VL327/16.前奏曲ハ長調VL330/17.前奏曲イ長調VL335
18.前奏曲ト長調VL338/19.前奏曲二短調「おお、我が親愛なる母よ」VL340
20.前奏曲ト短調VL343/21.前奏曲二短調VL344/22.フーガ編ロ短調VL345
23-25.弦楽四重奏曲ハ短調VL83(M.ルバッキーテによるピアノ編)
MARCOPOLO 8.223550より移行盤
ムーザ・ルバッキーテ(ピアノ)
☆第1集(8.572659)も大好評。チュルリョーニス(1875-1911)のピアノ作品集
第2集です。こちらは彼の後期の作品を含むため、よりモダンな味わいになっ
ています。ほとんどは彼が好んだ「前奏曲」として成立していますが、VL269
から271までは、明らかにソナタとして計画されたようで、短いながらもまと
まりのある、凝縮された音楽が見てとれます。トラック22から25までは、
1901年から1902年に草案された弦楽四重奏曲(ここではピアニスト自身による
ピアノ独奏編曲版を収録)は、出版される前に最終楽章が失われてしまいまし
たが、もし聴くことができれば、かなりドラマティックな世界が展開された
ことでしょう。フーガVL345は彼の最後のピアノ作品で、暗く陰鬱なピアノの
音色の中に厳粛な雰囲気が宿った感動的な曲となっています。

8.571258
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション第8集
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集第4集
1-3.ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調「熱情」Op.57
4-7.ピアノ・ソナタ第28番イ長調Op.101
8-10.ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
イディル・ビレット(ピアノ)
イディル・ビレットのスゴイところは、それがどんなに難曲であろうとも、
顔色ひとつ変えることすらなく弾きこなしてしまうところでしょう。また独特
のテンポ感があり、それも興味深いところと言えそうです。このアルバムに収
録された3曲は、どれもベートーヴェン(1770-1827)のソナタの中でも最高峰に
位置する作品で、技巧、表現ともども、一筋縄ではいきません。それを彼女は
独自の世界観を持って構築していきます。

8.571259
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション第9集
ベートーヴェン=リスト編曲ピアノ独奏による交響曲集第3集
1-4.交響曲第7番イ長調S464/R128
5-8.交響曲第8番ヘ長調S464/R128
イディル・ビレット(ピアノ)
最近、リスト(1811-1886)が編曲したベートーヴェン(1770-1827)の交響曲を
手掛けるピアニストが増えてきましたが、やはりこういう曲は「けれんみの
ない」人が演奏してもつまらなくなってしまうものです。その点ビレットなら
ば問題なし。ベートーヴェンとリスト双方の美味しい部分をじっくり味わうこ
とができるというものです。このアルバムに収録されているのは、人気急上昇
中の第7番と、比較的簡素な形式を持つ第8番の2曲です。第7番は華やかな主題
が出て来るまでに、かなりの長い時間を要するのですが、この部分をピアノで
演奏すると、どうしても単調になりがちなところを、ビレットは上手い具合に
飽きさせず聴かせてくれています。最も荒々しい曲調を持つ終楽章は意外にも
静かですが、これは彼女のいつものやり方です。第8番は細部にまで手が入っ
た編曲であり、ビレットはその音を漏らさず聴かせてくれています。優美なは
ずの第3楽章メヌエットも、予想外の表情を見せています。これは面白いです。

8.571260
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第10集
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集 第5集
1-3.ピアノ・ソナタ 第9番 ホ長調 Op.14-1
4-6.ピアノ・ソナタ 第10番 ト長調 Op.14-2
7-10.ピアノ・ソナタ 第13番 変ホ長調 Op.27-1
11-13.ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調「月光」Op.27-2
イディル・ビレット(ピアノ)
ビレットのベートーヴェン(1770-1827)を聴く時は、少しだけ固定観念を振り
払う必要がありそうです。何しろ彼女は美しいメロディを美しく歌わせること
にはあまり興味がないようですし、早いパッセージを流麗に演奏することにも
あまり気合いを入れていないようなのですから。さて、このソナタ集に収録さ
れている4曲ではどんな演奏を聞かせてくれるのでしょうか?まず「ソナタ・
アルバム」でおなじみの若干平易に書かれているOp.14の2つのソナタを聴い
てみてください。万が一、ピアノ学習者がこの真似をしたとしたら即叱られて
しまうことでしょう。独創的過ぎて少々ついていけない人もいるのでは。そし
て、ともに「幻想曲風」という副題がついたOp.27の2つのソナタでは、ビレッ
トの自由自在な解釈を味わうことができます。切れ目なく奏される第1番での
目まぐるしく変化する曲想、そして誰もが知っている「月光」ソナタでの揺ら
ぎなき幻想。一歩一歩踏みしめるかのような堅実な終楽章も味わい深いもの
があります。

8.571263
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション第13集
ベートーヴェン=リスト編曲 ピアノ独奏による交響曲集第4集
1-4.交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」S464/R128
イディル・ビレット(ピアノ)
リスト(1770-1827)はこの壮大な作品を見事にピアノ独奏作品へと移し替えま
した。どこもかしこも素晴らしい出来ですが、中でも変奏曲形式で書かれた
終楽章が聴きものです。この主題はそのままベートーヴェン自身がピアノのた
めの変奏曲としても作曲しているので、これと聴き比べるのも「通の楽しみ」
と言えるでしょう。

8.572440
スクリャービン:
1-2.2つの詩曲 Op.32/3-6.ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ短調 Op.6
7-8.2つの詩曲 Op.44/9.3つの小品 Op.45より第2番「幻想的詩曲」
10.4つの小品 Op.51より第3番「翼のある詩曲」
11.2つの小品 Op.59より第1番「詩曲」
12-13.ピアノ・ソナタ 第4番 嬰へ長調 Op.30/14-15.2つの詩曲 Op.63
16-17.2つの詩曲 Op.69/18-19.2つの詩曲 Op.71
20.ピアノ・ソナタ 第8番 Op.66
アレクサンドル・ギンジン(ピアノ)
10年ほど前、リストの編曲したシューベルトなどの超絶技巧系のレパートリー
を引っ提げて、颯爽とデビューした若手ピアニスト、アレクサンドル・ギンジ
ン。その後多くの経験をして、今回NAXOSレーベルに登場しました。演奏する
のはスクリャービン(1872-1915)。初期の作品から晩年の作品までをソナタを
中心に上手く組み合わせています。若い頃、右手を酷使し過ぎたためピアニス
トとしては挫折、以降作曲を志したというスクリャービン(この頃に第1番の
ソナタが書かれました)。1900年頃からニーチェに心酔し、作風をより神秘的
なものへと変化させていきます。第8番のソナタは、番号こそ最後ではありま
せんが、実際に作曲されたのは第10番よりも後であり、実質上彼の最後のソナ
タとなります。無調とはいうものの、その和声は妖艶な響きを持つ難解な美
しさを帯びています。

8.572455
トゥリーナ:ピアノ作品集 第7集
1-5.旅のアルバム Op.15 (肖像/アルヘシラスのカジノ/ジブラルタル/夜の
散歩/タンジールのムーア人の祭り)
6-8.ビアヘ・マリティモ Op.49 (海の光/お祝い/最初の到着)
9-11.回想曲 (風景/海/サルダーナ)
12-14.マロールカ Op.44 (ドラゴンの洞窟/パルマ湾の夜/道路上の車)
15-19.葉書 Op.58 (バスクの踊り/ランブラス通り/マドリッド/グラナダの
風景/巡礼)
ホルディ・マソ(ピアノ)
ホルディ・マソによるトゥリーナ(1882-1949)のピアノ作品集第7集は、なん
とも楽しい「旅のアルバム」で幕を開けます。この初期の作品はスペイン風
の音を持ちながらも、ドビュッシーの影響を感じさせる柔らかい響きも持ち
合わせています。何より香りのよい風が吹き抜けるような爽やかさが自慢で
す。「ジブラルタル」ではどこかで聴いたメロディも使われていて、こちら
も興味深いところです。続く作品も、どれもが旅の風景を切り取ってきたか
のような、表現力豊かなものばかり。「回想曲」で描かれているのはカタロ
ニアの風景であり。「葉書」で描かれるのはバスクの風景です。美しいピア
ノの音色に耳を傾けながら、スペイン旅行を楽しめそうです。

8.572843
期待の新進演奏家シリーズ アナベル・モンテシノス:ギター・リサイタル
1.グラナドス(1867-1916):詩的なワルツ集(A.モンテシノスによるギター編)
2.グラナドス:昔風のスペインの歌曲集より第7番「ゴヤのマハ」
(A.モンテシノスによるギター編)
3.ファリャ(1876-1946):バレエ音楽「三角帽子」より第2部 代官の踊り
(S.ベーレントによるギター編)
4-6.リョベート(1878-1938):13のカタルーニャ民謡より
(第3番:クリスマス・イヴに/第13番:盗賊の歌/第10番:少年の母親)
7-9.ロドリーゴ(1901-1999):スペイン風の3つの小品
(ファンダンゴ/パッサカリア/ザパテアード)
10-12.ロペス=キローガ(1899-1988):
5つのコプラスより(C.トレパトによるギター編)
(第1番:タトゥー/第2番:おお、マリア/第4番:緑の瞳)
13.ソル(1778-1839):モーツァルトの主題による序奏と変奏 Op.9
14-16.プホール(1866-1980):
3つのスペインの小品 (トナディーリャ/タンゴ/グアヒラ)
アナベル・モンテシノス(ギター)
2003年3月に録音されたモンテシノスのNAXOSデビュー盤から早や8年。当時も
「上品な柔軟性」と「完璧な技術」が高く評価されたのですが、このアルバム
では更に深化した彼女の音楽性を感じることができます。幾つものコンクール
で上位に入賞、2010年には有名なミケーレ・ピッタルーガ国際クラシック・ギ
ターコンクールの優勝者となりました。アルバムの冒頭から炸裂する力強い音
色は、本当に只者ではありません。グラナドス、リョベート、ロドリーゴなど
鉄板のレパートリーを次々と弾きこなしていきますが、要所要所にこぼれ落ち
るほどの抒情性も感じさせてくれます。次々と登場する名ギタリストたちの
中でも、一際輝く存在となることは間違いありません。

8.660303-04 2枚組
ドニゼッティ:歌劇「マリーノ・ファリエーロ」全曲
マリーノ・ファリエーロ…ジョルジョ・スーリアン(バス)
エレーナ…ラシェル・スターニシ(ソプラノ)
フェルナンド…イヴァン・マグリ(テノール)
イスラエル・ベルトゥッチ…ルカ・グラッシ(バリトン)
ステーノ…ルカ・ダッラーミコ(バス・バリトン)
レオーニ…レオナルド・グラメーニャ(テノール)他
ベルガモ音楽祭合唱団/ベルガモ音楽祭管弦楽団
ブルーノ・チンクエグラーニ (指揮)
ドニゼッティ(1797-1848)のほぼ50番目のオペラにあたる「マリーノ・ファリ
エーロ」は、「ランメルモールのルチア」と同じ1835年に作曲されました。主
人公マリーノ・ファリエーロは実在の人物で、1354年にヴェネツィアの第54代
総督に選ばれるも、その翌年に市民が企てた反乱の首謀者となり、自らが議長
を務めた十人委員会で死刑宣告を受けたといわれています。かのバイロンがこ
の人物について長編の悲劇を著し、そこからヒントを得た劇作家ドラヴィー
ニュが書いた同名の戯曲をビデーラが台本にしたものにドニゼッティが作曲し
たのです。民衆の政治不信と、若き妻への不信感。これらが混然一体となり避
けるべくもない悲劇を構成しています。ヴェルディの一連の作品と双璧を成す
このドニゼッティの「政治オペラ」、名手スーリアンを中心とした素晴らしい
歌手たちによって演じられました。現代社会にも通じる問題作です。

8.572737
ウィットボーン:
1-9.神の子のミサ(2001)/10.ウィンターズ・ウェイト(2010)
11.私たちに信仰の翼をください(2002)
12.ピーター・アベラールの短い話(ソプラノ・サクソフォンとオルガン編)
(2006/2011)
13.南アメリカからの祈り(2009)/14.リヴィング・ヴォイシズ(2001)
15-19.レクイエム・カンティコルム(2010)
20.すべてはアーメンとハレルヤでなければならない(2009)
ジェレミー・パウエル(ソプラノ・サクソフォン)…1.3.5.7.9.12.14-18
ケン・コーワン(オルガン)…1-12.15-20/ロン・キャロル(朗読)…14
ジョナサン・パルマー・レイクランド(ピアノ)…20
ヤコブ・エッツォ(パーカッション)…20
ウェストミンスター・ウィリアムソン・ヴォイシズ
ジェイムズ・ジョーダン(指揮)
このアルバムを再生してすぐ、聴き手は「あれ、これ宗教曲だったはず」と複
雑な思いに捉われるかもしれません。何しろソプラノ・サックスの朗々とした
響きで始まるのですから。とはいえ、透明な響きを持つ合唱が「キリエ・エレ
イソン」と歌い始めると、何となく安心できるのは間違いありません。2000年
から2001年に放送されたBBCドキュメンタリー・フィルムのために書かれた音
楽をミサ曲にしたもので、いかにもキャッチーな肌触りが魅力です。他にも
9.11の祈りのために書かれた「リヴィング・ヴォイシズ」など、生と死の狭間
を垣間見るような、深遠で濃密な音楽です。

8.111371
グレート・ヴァイオリニスト・シリーズ
ハイフェッツ ブルッフ・ベートーヴェン・シュポア
1-3.ブルッフ(1838-1920):ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 Op.26
4-6.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 Op.44
7.ベートーヴェン(1770-1827):ロマンス 第1番 ト長調 Op.40
8.ベートーヴェン:ロマンス 第2番 ヘ長調 Op.50
9-11.シュポア(1784-1859):
ヴァイオリン協奏曲第8番 イ短調 「劇唱の形式で」 Op. 47
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
ロンドン交響楽団…1-3/マルコム・サージェント(指揮)…1-3
RCAビクター交響楽団…4-11/アイズラー・ソロモン(指揮)…4-6,9-11
ウィリアム・スタインバーグ(指揮)…7-8
ロンドン 1951年5月18日…1-3, ハリウッド 1954年11月2日…4-6,
ハリウッド 1951年6月15日…7-8, ハリウッド 1954年11月3日…9-11
マーク・オーバート=ソーン復刻
ブルッフのロマンティックな2曲の協奏曲を、ハイフェッツは完璧な技巧と絹
のような美しい音色で表現します。1951年に録音された第1番は、彼の2つある
この曲の録音の最初のもので、名指揮者サージェントと胸の熱くなるようなや
りとりを聴かせてくれます。第2番とシュポアの協奏曲は同じ時期の録音で、
ベートーヴェンとともに彼の唯一の記録となっています。息の長いメロディ
を抑制の効いた表現で端正に歌い上げています。

8.112063
グレート・ピアニスト・シリーズ
ギーゼキング ベートーヴェン:ピアノソナタ集
1-2.ピアノ・ソナタ第20番 ト長調 Op.49-2(録音 1940年ベルリン)
3-5.ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 「ワルトシュタイン」Op.53
(録音 1938年8月11日ベルリン)
6-8.ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 「熱情」Op.57
(録音 1939年2月27日ニューヨーク)
9-12.ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101(録音 1939年2月24日ニューヨーク)
13-15.ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109
(録音 1940年春 ベルリン)
ウォード・マーストン復刻
ヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)
20世紀を代表するピアニストの一人、ギーゼキングは、活動の初期に「新しい
アントン・ルービンステイン」と呼ばれ、また「ピアノのために書かれたどん
な曲でも演奏できた」ことでも知られています。彼の絶頂期に記録されたこの
ベートーヴェン(1770-1827)のピアノ・ソナタはその比類なき完成度が高く評
価されています。音色、音楽、リズムそれぞれ完璧な“ワルトシュタイン”、
爆発的な力と微妙なニュアンスの対比が素晴らしい“熱情”、最も素晴らしい
解釈が炸裂するOp.101。そして、易しそうに聞こえるけれども実は難しい
ト長調の小さいソナタ。
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