<ALBANY>
TROY1295 ¥1980
フローレンス・B・プライス(1887-1953):
(1)1楽章の協奏曲
(2)交響曲第1番ホ短調
レスリー・B・ダナー指揮
ニュー・ブラック・ミュージック・レパートリー・アンサンブル
(1)ケレン・ウォルウィン(Pf)
録音:2011年3月
フローレンス・B・プライスはアーカンサス州出身のアフリカ系アメリカ人の
女性作曲家でニュー・イングランド音楽院、シカゴ音楽大学などで学んだ。
生涯に300曲以上の作品を残し、彼女が編曲した黒人霊歌はマリアン・アンダ
ーソン、レオンタイン・プライスらが好んで取り上げたと言われる。
1楽章の協奏曲は黒人霊歌風の温かな旋律がラフマニノフを彷彿とさせる華麗
なピアノと管弦楽法で展開する秀作。交響曲ホ短調はアメリカ黒人女性による
最初の交響曲。1932年ロドマン・ワナメイカー財団賞の第1等賞を受賞した作
品。も黒人霊歌の旋律を基本素材とした作品でドヴォルザークの「アメリカ」
や「新世界より」と思わせる堂々とした力作。
TROY1325 ¥1980
「ホルンのための室内楽曲集」
(1)ブラームス:ホルン三重奏曲Op.40
(2)モーツァルト:ホルン五重奏曲K.407
(3)ベートーヴェン:2つのホルンと弦楽四重奏のための六重奏曲Op.81b
(4)シューベルト:「流れの上で」Op.post119, D.943
リチャード・キング(Hrn)、
(1)(3)エイミー・リー(Vn)、
(1)(4)オーリ・シャハム(Pf)、
(2)(3)佐藤マリ(Vn)、(2)(3)リン・ラムゼイ(Va)、
(2)スタンレイ・コノプカ(Va)、
(2)ジュリー・マイヤーズ・キング(Pf)、
(3)ジェシー・マコーミック(Hrn)、
(3)ポール・クシウス(Va)、(4)ジュンユン・オー(S)
録音:2011年5月-6月
リチャード・キングはクリーヴランド管の首席ホルン奏者。ソリストとして
東京交響楽団とも共演したことがあり、日本でもコンサート、マスター・ク
ラス開講を行い人気がある。ここではホルンを中心にすえたお馴染みの名曲
を集めた。その甘い音色はクリーヴランド管の首席に恥じない名演奏。
TROY1300 ¥1980
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
ウィリアム・ヒル:交響曲第2番「ベートーヴェン7.1」(2009-10)
ローレンス・ゴラン指揮
ラモント交響楽団
ウィリアム・ヒルの交響曲第2番《ベートーヴェン7.1》はベートーヴェンの
交響曲第7番の素材に基づく一種のパラフレーズ、オマージュとして作曲され
た。作曲者ヒルはコロラド交響楽団の打楽器奏者としても活動し、デンバー
のラモント音楽大学作曲科の教鞭も執っている。ベートーヴェン:交響曲第7番
の中にある幾つもの印象的なモティーフが無調によって見事に展開されてい
る。なおラモント交響楽団はコロラド州デンバーにあるラモント音楽大学の
レジデント・オーケストラ。
TROY1305 ¥1980
「盗まれた黄金」
-ヴァイオリンとテープ、ライヴ・エレクトロニクスのための作品集
タニア・レオン:アバニコ(2007)
田中カレン:ウェイヴ・メカニクスII(1994)
ミリカ・パラノシク:アル・アイリ・レポ・スヴィリ(2005)
アンナ・ルビン:盗まれた黄金(1991,ヴァイオリン版:2005)
リンダ・ダスマン:マニフィカト3「ラメント」(2004)
アリス・シールズ:キリエル(2004-05)
ベッカ・シャック:パルス(2002)
吉岡愛理(Vn,エレクトリックVn)
いずれもヴァイオリンとテープもしくはライヴ・エレクトロニクスなどとの
コラボレーションによる作品集。ラテン情緒あふれる楽しいタニア・レオン
のアバニコ、われらの田中カレン女史のウェイヴ・メカニクス、中近東のエ
キゾチシズムが神秘的なルビンの盗まれた黄金ほか新しさとポップさがほど
よくミックスされた鮮烈な一枚。ヴァイオリンの吉岡愛理はニューヨーク在
住。アメリカ、カナダ、ヨーロッパで活動し日本でも度々リサイタルを行っ
ている期待のヴァイオリニスト。
TROY 1301 ¥1980
「イン・ノミネ」
(1)クルターク(b.1926):サイン、ゲームそしてメッセージ(1986-2006)
(2)アルトゥール・アヴァネソフ(b.1980):G.Kへのオマージュ
(3)ティグラン・マンスリアン(b.1939):ラメント(1980)
(4)プロコフィエフ:2つのヴァイオリンのためのソナタOp.56
(5)アヴァネソフ:「ゼメスターニ、バハーリ、ベヘシュティ」
モヴセス・ポゴシアン(Vn)、
(2)(4)ヴァーティ・マヌーエリアン(Vn)、
(2)(5)アルトゥール・アヴァネソフ(Pf)
録音:2010年、DDD、59:40
ヴァイオリンのポゴシアンは旧ソ連アルメニア出身。1986年にチャイコフス
キー国際コンクールに入賞、1990年にはボストンでチャイコフスキーの協奏
曲でアメリカ・デビュー以来、ソリストとして世界中で活躍している。また
共演のマヌーエリアンはポゴシアン夫人。東京カルテット、クロノス・カル
テットとも共演しクラシックのみならず現代作品の紹介にも力を入れている。
巨匠クルタークの代表作と近年評価の著しいマンスリアンの哀感あふれる作
品の世界初録音が聴きもの。
TROY1319 ¥1980
デイヴィッド・マスランカ(b.1943):
(1)アルト・サクソフォンとウィンド・アンサンブルのための協奏曲
(2)リベレーション(解放)
スティーヴン・K.スティール指揮
(1)イリノイ州立大学ウィンド・シンフォニー、
(2)イリノイ州立大学シンフォニック・ウィンズ
(1)ポール・ノーレン(アルトSax)、
アルト・サクソフォン協奏曲は5楽章からなる大作で各楽章には1:歌「地上の
炎」/2:間奏曲「明るい窓、あなたの夜は星に満たされ」/3:歌「親愛なる
イエス、あなたは私に何をしたのですか?」/4:間奏曲「星月夜」/5:歌
「人間よ、これを見たことがあるか?」と標題が付けられ、ドラマティック
に展開する。「リベレーション」は2010年JWECC(日本管楽合奏指揮者会議)の
委嘱作。吹奏楽の機能とダイナミズムを存分に使い切った快作。イリノイ州
立大学のウィンド・シンフォニーとシンフォニック・ウィンズは名前が違い
ますが、編成はほぼ同じ。メンバーはほとんど異なります。
TROY1335 ¥1980
「リジェネシス」-再生の音楽
(1)アンソニー・プロッグ:コンチェルト2010(2010)
(2)アルフレッド・リード:ワーグナーのポラッツィの主題による変奏曲(1983)
(3)デイヴィッド・マスランカ:交響曲第8番(2008)
ボビー・R・フランシス指揮
テキサス・クリスチャン大学ウィンド・シンフォニー
(1)アメリカン・ブラス・クインテット
吹奏楽では名作と言われるリードのワーグナーのポラッツィの主題による変
奏曲とマスランカの大作、交響曲第8番のカップリングに加え、プロッグの最
新作、金管五重奏と吹奏楽のための協奏曲2010という話題作満載の一枚。
TROY1284 ¥1980
タニア・レオン:
(1)HAIKU(俳句)
-ナレーターとミクスト・アンサンブルのための
(2)イヌラ
-声、弦楽と打楽器のための
(1)(2)タニア・レオン指揮
(1)ダンス・シアター・オブ・ハーレム・アンサンブル
(Fl, Fg, Gr, 筝, Vc, Cb, Perc)
(2)ソン・ソノーラ・ヴォイセズ、ソノ・ソノーラ・アンサンブル、
ダンス・ブラジル・パーカッション
録音:(1)1973年、(2)2009年
タニア・レオンはキューバ出身の作曲家、指揮者で彼女の代表作歌劇《ヒヤシ
ンスの惨劇》はヘンツェの依頼で作曲、初演された。また作品はオルフェウス
室内管、シンシナティ響、アンサンブル・モデルンなどによって演奏されてい
る。アメリカではローリー・アンダーソン、メレディス・モンクらと並んで女
性作曲家の三羽烏と目されているそう。さてHAIKUは松尾芭蕉、与謝蕪村、寺
村百池、小西来山の俳句の英訳をナレーターが朗読する(なんとなくNHK教育
のJブンガクを思い出す)背後で読経のようなコーラス、ミステリアスな無国
籍風のアンサンブルが音楽をつけてゆく30分あまりの大作。「イヌラ」も屈
託のないペンタトニックの響きがのどかに拡がる似非アジア風音楽かと思え
ば途中から作曲者の故郷キューバのリズムが加わりどこまでも平和で脳天気
な(ルー・ハリソンみたいな)音楽が続く。実に楽しいアルバム。
TROY1294 ¥1980
アレック・ワイルダー(1907-80):ピアノ作品集
(ソナタ・ファンタジー/ハーディ組曲/組曲第1番/組曲第2番
エッセイ第2番/組曲第3番/組曲第4番/12のモザイク)
ジョン・ノエル・ロバーツ(Pf)
録音:2010年6月
アレック・ワイルダーはフランク・シナトラ、トニー・ベネット、スタンゲッ
ツらとも深く関わり、ポピュラー、クラシック両方で活躍した。作品はジャズ
の影響を受けたものが多いが古典派、印象派、無調の影響を受けたものもあり
と多岐に渡っている。
TROY1298 ¥1980
「ドライヴ・アメリカン」
ジョン・アダムズ:アメリカン・バーサーク(2001)
ジョーン・タワー:ノー・ロンガー・ヴェリー・クリア(2000)
ダニエル・クローズィアー:冬のオーバード(2009)
陳怡(チェン・イ):バ・バン(1999)
オーガスタ・リード・トーマス:痕跡(2007)
(夢:シューマン×クラム風/奇想曲:スカルラッティ×アート・テイタム風
/タンゴ:ピアソラ×コルトレーン風/即興曲:ストラヴィンスキー×ショパン
&セロニアス・モンク風/トッカータ:バッハ×ビバップ風)
ウィリアム・ボルコム:12の新しいエチュード第4集(1988)
ハイディ・ルイーズ・ウィリアムズ(Pf)
録音:2009年5-7月
アメリカ在住の作曲家によるピアノ新作集。ポスト・ミニマリズムの旗手と
していまや巨匠の域にまで達したジョン・アダムズのミニマル流ラグタイム
の軽-い味わいが楽しい「アメリカン・バーサーク」、様々な作曲家の様式を
ミックスしたというA.R.トーマスの「痕跡」、巨匠ボルコム作品など聴き所
満載。
TROY1299 ¥1980
ホセ・ペペ・マルティネス:
マリアッチ・オペラ「月の表面を横断する」
ヒューストン・グランド・オペラ
マリアッチ・ヴァルガス・テカリトラン
マリアッチとはメキシコを代表する民族的バンドのスタイルで通常、祭り、結
婚式、宴会などで座を盛り上げるため演奏する。この作品ではそのマリアッチ
の様式で書かれた歌劇で明るくゴキゲンなメキシコ情緒がたっぷり味わえる。
なお歌はスペイン語で間の会話は英語で行われている。
TROY1302 ¥1980
「エマ・ルー・ディーマー:作品集」
(1)ピアノ三重奏曲
(2)トランペット、ホルン、トロンボーンとピアノのための四重奏曲
(3)マリリンのための7つの小品
(1)(2)ジョーン・デヴィー・ディクソン(Pf)、
(1)ローラ・コバヤシ(Vn)、エレン・グロールマン(Vc)、
(2)ロリ・アントン(Trp)、サンドラ・ウッドワード(Hr)、
ブライアン・アントン(Trb)、
(3)エマ・ルー・ディーマー(Pf)
ディーマーはイェール大学とイーストマン音楽院で学び、サンタバーバラ交響
楽団のレジデンス・コンポーザーを勤める中堅作曲家。作風は印象派、新古典
主義に更にモダンな要素を加えた洗練されたもの。「マリリンのための7つの
小品」は洒落たピアノ小品集かと思いきや突然ヘンリー・カウエル風の似非民
族音楽とピアノの内部奏法が出てきて楽しい。
TROY1303 ¥1980
バーバラ・ホワイト作品集
(1)5つの元素(2003)/(2)十分なロープ(2006)/(3)傷と目(2007)/
(4)「私の納屋が焼失した、私は今、月を見ることができる」(2008)
(1)ジェニファー・フラウチ(Vn)、(1)(4)ローラ・フラウチ(Vn)、
(1)ダニエル・パナー(Va)、(1)(4)ソフィ・シャオ(Vc)
(1)(3)(4)ジョン・ブラックロウ(Pf)、
(2)サブリナ・リアーマン(S)、(2)デボラ・ボールディン(Fl)、
(4)タラ・ヘレン・オコーナー(Fl)、(4)アラン・ケイ(Cl)
バーバラ・ホワイトはニューヨーク・ニュー・ミュージック・アンサンブル、
ボストン・ムジカ・ヴィヴァなどから作品を委嘱され、セント・ルーク室内ア
ンサンブルにも作品を提供している。モード、調性的な響きと現代の新しい楽
器法によるユニークな音響を折衷して独自のリリシズムを確立している作曲家。
懐かしい「クリスティーナ&ローラ」のローラ・フラウチも参加しています。
TROY1304 ¥1980
「神聖なる声」-グレアム・ゴードン・ラムジー(b.1962)作品集
アヴェ・マリア(2007)/聖ステファニーのミサ(2007)/
服従(2008)/もしあなたが私を愛するなら(2008)/
深き淵より(1990)/3つの詩篇(2002)/ラウダーテ・ドミヌム(2009)
ハインリッヒ・クリスティアンセン(指揮)合唱団
グラハム・ゴードン・ラムジーはカリフォルニア出身で作曲をデイヴィッド・
デル・トレディチらに師事。主に宗教音楽の分野で作曲を行っており、作品は
アメリカのみならず、イタリア、デンマークでも歌われている。20世紀初頭の
イギリスの作曲家の合唱曲に似た精妙な和声と繊細な情感に溢れている。
TROY1307 ¥1980
「恐怖と記憶」-アンドルー・ワッゴナー作品集
アンドルー・ワッゴナー(b.1960):
(1)インプロヴィゼーション
(2)弦楽四重奏曲第3番(2002)/(3)エクソシスト(2006)
(4)リーヴル(本)(2001)/(5)恐怖の目録(2009)
(6)ひとつの優しさ(2008)/(7)インプロヴィゼーション
(1)(5)(7)オープン・エンド(SQ&Pf)、
(2)コリリアーノ四重奏団(SQ)、
(3)フレキシブル・ミュージック(Sax, G, Perc, Pf)
(4)C.スティンソン(Vc)、M.モルコスキ(Pf)、
(6)アンサンブル・ノードリーズ(Vn,Vc,Pf,Cl)
録音:2010年
ワッゴナーはニューオリンズ出身でイーストマン音楽院とコーネル大学で学ん
だ。ロジャー・セッションズ賞の始めアメリカ国内の数々の作曲賞を受賞して
いる。作風はバルトーク、ストラヴィンスキーを思わせるリズムにジャズ風の
コードやメロディを加え、ニュー・ジャズ、プログレシヴ・ロックを彷彿とさ
せるポップな現代音楽。クロノスQのレパートリーが好きな人は気に入るだろう。
TROY1295 ¥1980
フローレンス・B・プライス(1887-1953):
(1)1楽章の協奏曲
(2)交響曲第1番ホ短調
レスリー・B・ダナー指揮
ニュー・ブラック・ミュージック・レパートリー・アンサンブル
(1)ケレン・ウォルウィン(Pf)
録音:2011年3月
フローレンス・B・プライスはアーカンサス州出身のアフリカ系アメリカ人の
女性作曲家でニュー・イングランド音楽院、シカゴ音楽大学などで学んだ。
生涯に300曲以上の作品を残し、彼女が編曲した黒人霊歌はマリアン・アンダ
ーソン、レオンタイン・プライスらが好んで取り上げたと言われる。
1楽章の協奏曲は黒人霊歌風の温かな旋律がラフマニノフを彷彿とさせる華麗
なピアノと管弦楽法で展開する秀作。交響曲ホ短調はアメリカ黒人女性による
最初の交響曲。1932年ロドマン・ワナメイカー財団賞の第1等賞を受賞した作
品。も黒人霊歌の旋律を基本素材とした作品でドヴォルザークの「アメリカ」
や「新世界より」と思わせる堂々とした力作。
TROY1325 ¥1980
「ホルンのための室内楽曲集」
(1)ブラームス:ホルン三重奏曲Op.40
(2)モーツァルト:ホルン五重奏曲K.407
(3)ベートーヴェン:2つのホルンと弦楽四重奏のための六重奏曲Op.81b
(4)シューベルト:「流れの上で」Op.post119, D.943
リチャード・キング(Hrn)、
(1)(3)エイミー・リー(Vn)、
(1)(4)オーリ・シャハム(Pf)、
(2)(3)佐藤マリ(Vn)、(2)(3)リン・ラムゼイ(Va)、
(2)スタンレイ・コノプカ(Va)、
(2)ジュリー・マイヤーズ・キング(Pf)、
(3)ジェシー・マコーミック(Hrn)、
(3)ポール・クシウス(Va)、(4)ジュンユン・オー(S)
録音:2011年5月-6月
リチャード・キングはクリーヴランド管の首席ホルン奏者。ソリストとして
東京交響楽団とも共演したことがあり、日本でもコンサート、マスター・ク
ラス開講を行い人気がある。ここではホルンを中心にすえたお馴染みの名曲
を集めた。その甘い音色はクリーヴランド管の首席に恥じない名演奏。
TROY1300 ¥1980
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
ウィリアム・ヒル:交響曲第2番「ベートーヴェン7.1」(2009-10)
ローレンス・ゴラン指揮
ラモント交響楽団
ウィリアム・ヒルの交響曲第2番《ベートーヴェン7.1》はベートーヴェンの
交響曲第7番の素材に基づく一種のパラフレーズ、オマージュとして作曲され
た。作曲者ヒルはコロラド交響楽団の打楽器奏者としても活動し、デンバー
のラモント音楽大学作曲科の教鞭も執っている。ベートーヴェン:交響曲第7番
の中にある幾つもの印象的なモティーフが無調によって見事に展開されてい
る。なおラモント交響楽団はコロラド州デンバーにあるラモント音楽大学の
レジデント・オーケストラ。
TROY1305 ¥1980
「盗まれた黄金」
-ヴァイオリンとテープ、ライヴ・エレクトロニクスのための作品集
タニア・レオン:アバニコ(2007)
田中カレン:ウェイヴ・メカニクスII(1994)
ミリカ・パラノシク:アル・アイリ・レポ・スヴィリ(2005)
アンナ・ルビン:盗まれた黄金(1991,ヴァイオリン版:2005)
リンダ・ダスマン:マニフィカト3「ラメント」(2004)
アリス・シールズ:キリエル(2004-05)
ベッカ・シャック:パルス(2002)
吉岡愛理(Vn,エレクトリックVn)
いずれもヴァイオリンとテープもしくはライヴ・エレクトロニクスなどとの
コラボレーションによる作品集。ラテン情緒あふれる楽しいタニア・レオン
のアバニコ、われらの田中カレン女史のウェイヴ・メカニクス、中近東のエ
キゾチシズムが神秘的なルビンの盗まれた黄金ほか新しさとポップさがほど
よくミックスされた鮮烈な一枚。ヴァイオリンの吉岡愛理はニューヨーク在
住。アメリカ、カナダ、ヨーロッパで活動し日本でも度々リサイタルを行っ
ている期待のヴァイオリニスト。
TROY 1301 ¥1980
「イン・ノミネ」
(1)クルターク(b.1926):サイン、ゲームそしてメッセージ(1986-2006)
(2)アルトゥール・アヴァネソフ(b.1980):G.Kへのオマージュ
(3)ティグラン・マンスリアン(b.1939):ラメント(1980)
(4)プロコフィエフ:2つのヴァイオリンのためのソナタOp.56
(5)アヴァネソフ:「ゼメスターニ、バハーリ、ベヘシュティ」
モヴセス・ポゴシアン(Vn)、
(2)(4)ヴァーティ・マヌーエリアン(Vn)、
(2)(5)アルトゥール・アヴァネソフ(Pf)
録音:2010年、DDD、59:40
ヴァイオリンのポゴシアンは旧ソ連アルメニア出身。1986年にチャイコフス
キー国際コンクールに入賞、1990年にはボストンでチャイコフスキーの協奏
曲でアメリカ・デビュー以来、ソリストとして世界中で活躍している。また
共演のマヌーエリアンはポゴシアン夫人。東京カルテット、クロノス・カル
テットとも共演しクラシックのみならず現代作品の紹介にも力を入れている。
巨匠クルタークの代表作と近年評価の著しいマンスリアンの哀感あふれる作
品の世界初録音が聴きもの。
TROY1319 ¥1980
デイヴィッド・マスランカ(b.1943):
(1)アルト・サクソフォンとウィンド・アンサンブルのための協奏曲
(2)リベレーション(解放)
スティーヴン・K.スティール指揮
(1)イリノイ州立大学ウィンド・シンフォニー、
(2)イリノイ州立大学シンフォニック・ウィンズ
(1)ポール・ノーレン(アルトSax)、
アルト・サクソフォン協奏曲は5楽章からなる大作で各楽章には1:歌「地上の
炎」/2:間奏曲「明るい窓、あなたの夜は星に満たされ」/3:歌「親愛なる
イエス、あなたは私に何をしたのですか?」/4:間奏曲「星月夜」/5:歌
「人間よ、これを見たことがあるか?」と標題が付けられ、ドラマティック
に展開する。「リベレーション」は2010年JWECC(日本管楽合奏指揮者会議)の
委嘱作。吹奏楽の機能とダイナミズムを存分に使い切った快作。イリノイ州
立大学のウィンド・シンフォニーとシンフォニック・ウィンズは名前が違い
ますが、編成はほぼ同じ。メンバーはほとんど異なります。
TROY1335 ¥1980
「リジェネシス」-再生の音楽
(1)アンソニー・プロッグ:コンチェルト2010(2010)
(2)アルフレッド・リード:ワーグナーのポラッツィの主題による変奏曲(1983)
(3)デイヴィッド・マスランカ:交響曲第8番(2008)
ボビー・R・フランシス指揮
テキサス・クリスチャン大学ウィンド・シンフォニー
(1)アメリカン・ブラス・クインテット
吹奏楽では名作と言われるリードのワーグナーのポラッツィの主題による変
奏曲とマスランカの大作、交響曲第8番のカップリングに加え、プロッグの最
新作、金管五重奏と吹奏楽のための協奏曲2010という話題作満載の一枚。
TROY1284 ¥1980
タニア・レオン:
(1)HAIKU(俳句)
-ナレーターとミクスト・アンサンブルのための
(2)イヌラ
-声、弦楽と打楽器のための
(1)(2)タニア・レオン指揮
(1)ダンス・シアター・オブ・ハーレム・アンサンブル
(Fl, Fg, Gr, 筝, Vc, Cb, Perc)
(2)ソン・ソノーラ・ヴォイセズ、ソノ・ソノーラ・アンサンブル、
ダンス・ブラジル・パーカッション
録音:(1)1973年、(2)2009年
タニア・レオンはキューバ出身の作曲家、指揮者で彼女の代表作歌劇《ヒヤシ
ンスの惨劇》はヘンツェの依頼で作曲、初演された。また作品はオルフェウス
室内管、シンシナティ響、アンサンブル・モデルンなどによって演奏されてい
る。アメリカではローリー・アンダーソン、メレディス・モンクらと並んで女
性作曲家の三羽烏と目されているそう。さてHAIKUは松尾芭蕉、与謝蕪村、寺
村百池、小西来山の俳句の英訳をナレーターが朗読する(なんとなくNHK教育
のJブンガクを思い出す)背後で読経のようなコーラス、ミステリアスな無国
籍風のアンサンブルが音楽をつけてゆく30分あまりの大作。「イヌラ」も屈
託のないペンタトニックの響きがのどかに拡がる似非アジア風音楽かと思え
ば途中から作曲者の故郷キューバのリズムが加わりどこまでも平和で脳天気
な(ルー・ハリソンみたいな)音楽が続く。実に楽しいアルバム。
TROY1294 ¥1980
アレック・ワイルダー(1907-80):ピアノ作品集
(ソナタ・ファンタジー/ハーディ組曲/組曲第1番/組曲第2番
エッセイ第2番/組曲第3番/組曲第4番/12のモザイク)
ジョン・ノエル・ロバーツ(Pf)
録音:2010年6月
アレック・ワイルダーはフランク・シナトラ、トニー・ベネット、スタンゲッ
ツらとも深く関わり、ポピュラー、クラシック両方で活躍した。作品はジャズ
の影響を受けたものが多いが古典派、印象派、無調の影響を受けたものもあり
と多岐に渡っている。
TROY1298 ¥1980
「ドライヴ・アメリカン」
ジョン・アダムズ:アメリカン・バーサーク(2001)
ジョーン・タワー:ノー・ロンガー・ヴェリー・クリア(2000)
ダニエル・クローズィアー:冬のオーバード(2009)
陳怡(チェン・イ):バ・バン(1999)
オーガスタ・リード・トーマス:痕跡(2007)
(夢:シューマン×クラム風/奇想曲:スカルラッティ×アート・テイタム風
/タンゴ:ピアソラ×コルトレーン風/即興曲:ストラヴィンスキー×ショパン
&セロニアス・モンク風/トッカータ:バッハ×ビバップ風)
ウィリアム・ボルコム:12の新しいエチュード第4集(1988)
ハイディ・ルイーズ・ウィリアムズ(Pf)
録音:2009年5-7月
アメリカ在住の作曲家によるピアノ新作集。ポスト・ミニマリズムの旗手と
していまや巨匠の域にまで達したジョン・アダムズのミニマル流ラグタイム
の軽-い味わいが楽しい「アメリカン・バーサーク」、様々な作曲家の様式を
ミックスしたというA.R.トーマスの「痕跡」、巨匠ボルコム作品など聴き所
満載。
TROY1299 ¥1980
ホセ・ペペ・マルティネス:
マリアッチ・オペラ「月の表面を横断する」
ヒューストン・グランド・オペラ
マリアッチ・ヴァルガス・テカリトラン
マリアッチとはメキシコを代表する民族的バンドのスタイルで通常、祭り、結
婚式、宴会などで座を盛り上げるため演奏する。この作品ではそのマリアッチ
の様式で書かれた歌劇で明るくゴキゲンなメキシコ情緒がたっぷり味わえる。
なお歌はスペイン語で間の会話は英語で行われている。
TROY1302 ¥1980
「エマ・ルー・ディーマー:作品集」
(1)ピアノ三重奏曲
(2)トランペット、ホルン、トロンボーンとピアノのための四重奏曲
(3)マリリンのための7つの小品
(1)(2)ジョーン・デヴィー・ディクソン(Pf)、
(1)ローラ・コバヤシ(Vn)、エレン・グロールマン(Vc)、
(2)ロリ・アントン(Trp)、サンドラ・ウッドワード(Hr)、
ブライアン・アントン(Trb)、
(3)エマ・ルー・ディーマー(Pf)
ディーマーはイェール大学とイーストマン音楽院で学び、サンタバーバラ交響
楽団のレジデンス・コンポーザーを勤める中堅作曲家。作風は印象派、新古典
主義に更にモダンな要素を加えた洗練されたもの。「マリリンのための7つの
小品」は洒落たピアノ小品集かと思いきや突然ヘンリー・カウエル風の似非民
族音楽とピアノの内部奏法が出てきて楽しい。
TROY1303 ¥1980
バーバラ・ホワイト作品集
(1)5つの元素(2003)/(2)十分なロープ(2006)/(3)傷と目(2007)/
(4)「私の納屋が焼失した、私は今、月を見ることができる」(2008)
(1)ジェニファー・フラウチ(Vn)、(1)(4)ローラ・フラウチ(Vn)、
(1)ダニエル・パナー(Va)、(1)(4)ソフィ・シャオ(Vc)
(1)(3)(4)ジョン・ブラックロウ(Pf)、
(2)サブリナ・リアーマン(S)、(2)デボラ・ボールディン(Fl)、
(4)タラ・ヘレン・オコーナー(Fl)、(4)アラン・ケイ(Cl)
バーバラ・ホワイトはニューヨーク・ニュー・ミュージック・アンサンブル、
ボストン・ムジカ・ヴィヴァなどから作品を委嘱され、セント・ルーク室内ア
ンサンブルにも作品を提供している。モード、調性的な響きと現代の新しい楽
器法によるユニークな音響を折衷して独自のリリシズムを確立している作曲家。
懐かしい「クリスティーナ&ローラ」のローラ・フラウチも参加しています。
TROY1304 ¥1980
「神聖なる声」-グレアム・ゴードン・ラムジー(b.1962)作品集
アヴェ・マリア(2007)/聖ステファニーのミサ(2007)/
服従(2008)/もしあなたが私を愛するなら(2008)/
深き淵より(1990)/3つの詩篇(2002)/ラウダーテ・ドミヌム(2009)
ハインリッヒ・クリスティアンセン(指揮)合唱団
グラハム・ゴードン・ラムジーはカリフォルニア出身で作曲をデイヴィッド・
デル・トレディチらに師事。主に宗教音楽の分野で作曲を行っており、作品は
アメリカのみならず、イタリア、デンマークでも歌われている。20世紀初頭の
イギリスの作曲家の合唱曲に似た精妙な和声と繊細な情感に溢れている。
TROY1307 ¥1980
「恐怖と記憶」-アンドルー・ワッゴナー作品集
アンドルー・ワッゴナー(b.1960):
(1)インプロヴィゼーション
(2)弦楽四重奏曲第3番(2002)/(3)エクソシスト(2006)
(4)リーヴル(本)(2001)/(5)恐怖の目録(2009)
(6)ひとつの優しさ(2008)/(7)インプロヴィゼーション
(1)(5)(7)オープン・エンド(SQ&Pf)、
(2)コリリアーノ四重奏団(SQ)、
(3)フレキシブル・ミュージック(Sax, G, Perc, Pf)
(4)C.スティンソン(Vc)、M.モルコスキ(Pf)、
(6)アンサンブル・ノードリーズ(Vn,Vc,Pf,Cl)
録音:2010年
ワッゴナーはニューオリンズ出身でイーストマン音楽院とコーネル大学で学ん
だ。ロジャー・セッションズ賞の始めアメリカ国内の数々の作曲賞を受賞して
いる。作風はバルトーク、ストラヴィンスキーを思わせるリズムにジャズ風の
コードやメロディを加え、ニュー・ジャズ、プログレシヴ・ロックを彷彿とさ
せるポップな現代音楽。クロノスQのレパートリーが好きな人は気に入るだろう。