2011年1月25日(火) 大相撲 その6 白鵬関に拍手
この1月9日から始まった、大相撲初場所は、23日、横綱白鵬の、6場所連続優勝で終わった。優勝インタビューの中で、白鵬関は、6連勝記録の喜びを、誰もが知っている言葉を引用し、
巨人 大鵬 卵焼き
の、あの大鵬関に並べた、と語ったのが印象的。よくぞそこまで知っていると感心するとともに、ファンへのサービスを忘れない、その姿勢に敬服した。
そのうち、庶民の誰もが好きなものの代表として、
早稲田 白鵬 ラーメン餃子
などと言われる時が、来るような予感さえする。(早稲田は、言うまでも無く、東京6大学野球、箱根駅伝の優勝、大学ラグビーの準優勝校)
時事通信のサイトから借用
昨年11月の九州場所は、白鵬の連勝記録が、昭和の大横綱双葉山の、69連勝を越えられるか否か、が最大の焦点だった。白鵬も、場所前に、双葉山の墓に参拝するなど、決意十分で、誰もが、可能性はかなり高い、と期待したのだ。が、周知のように、早々と2日目にして、当時、前頭筆頭だった、稀勢の里に敗れるという、波乱が起こり、記録は、63連勝で止まってしまったのである。この時の取り組みや、白鵬の心境等については、多くが報道されたので、ここでは省略するが、心技体の中で、心理的なものが大きかった、ことだけは間違いない。
あの時は、“日本人の大記録を、外国人力士に、簡単に破られて堪るものか”と言う気持ちもあり、少し、ほっとした気分もあった。でも、白鵬は、25歳とまだまだ若いのだから、是非、双葉山の連勝記録に、再挑戦して欲しい、それで、新記録が達成されれば嬉しい、と改めて期待したものだ。それに応えるかのように、白鵬は、負けを引きずることなく、気持ちを切り替え、次の日から、再び、千秋楽まで勝ち続け、九州場所では、5連続優勝を達成した、のは立派である。
続くこの初場所でも、白鵬は、9日目の前頭4の豊真将戦では、あわやという場面もあったが、勝ち続けた。 連続23連勝まで来て、新たな連勝記録に向けて期待が高まって来つつあった11日目、またもや、先場所、連勝記録を止められた、難敵、関脇稀勢の里に、全く良いところなく敗れる、という結果になった。
白鵬が、同じ相手に、続けて敗れるというのは珍しいようで、
安馬(日馬富士の旧四股名)・日馬富士、稀勢の里
の、2人だけのようだ。でも、同じ相手に敗れると言うところに、完璧・万全に見える白鵬に、人間的な魅力を感じるから不思議である。
その後、白鵬は、気を取り直して、勝ち進み、上述のように、6連続優勝を達成したのは見事である。歴史上、引退した元横綱朝青龍の7連続優勝が最高のようで、3月場所には、この記録の面でも活躍を期待したい。
暫くは、1人横綱の時代が続くと想定されるが、横綱の重責を果たしつつ、3度目の正直で、双葉山の連勝記録にも挑戦して欲しい。6場所制の現在、年間90番もの取り組みがあるのだから、連勝の新記録達成は、決して夢ではない。3月場所以降勝ち続けるとすれば、11月場所の6日目には、70連勝が達成できる、という皮算用になる。
今場所での、両関脇、稀勢の里、琴将菊の活躍は、立派なもので、2人とも三賞を受けた。世上、久々の日本人の大関の誕生も、という期待も持たれているのだが、両関取の最近の成績を見るに、先場所の前頭筆頭から、今場所に、関脇になったばかりなど、番付がやや不安定だ。関脇は、大関に次ぐ重責なのだから、せめて、数場所は勝ち越してその地位を守り、関脇ありと、存在感を示して欲しい。それから、大関に推挙されても、決して遅くはない。
一方、現在の大関陣はと言えば、注文したいことは多い。人気の魁皇関は、大関とは言いながら、ベテランも良いところで、相撲内容や成績としては、大関の責任は果たしているとは言い難いのだが、出場記録や、勝ち星の記録等への期待もあって、日本人唯一の生き残り大関として、大相撲の人気を支えている一人、と言える。
他の3大関は、白鵬のライバルとして、熱の籠った取り組みを期待しているのだが、期待外れである。琴欧州関は、大関在位は少し長いが、いまひとつ元気が無い。最近に大関になった、把留都関も、相撲が力任せの大味で、技不足である。日馬富士関は、技は面白いのだが、小兵軽量であることからか、思うような成績につながらず、辛うじて、角番を脱出した、ような状況である。
昨年は、新年早々の朝青龍の引退や、野球賭博等での暴力団との関係で、大相撲界が大きく揺れ、この関連で、琴光喜が廃業するなど、暗いニュースが多かった。
これらに関して、当ブログでは、昨年以来
2010/03/01 大相撲 その1 横綱の品格
2010/04/10 大相撲 その2 最近の話題と競技の特長
2010/4/18 大相撲 その3 これからの土俵
2010/8/15 大相撲 その4 土俵際の正念場!
2010/9/19 大相撲 その5 秋場所から仕切り直し
など、何度か触れてきたところである。相撲界としても、必死の努力が続けられている現状だ。
横綱一人だけが、実力が抜きんでていて、それに対抗できる、有力な力士が少ない、現在の淋しさを返上すべく、今回3賞を受賞した、稀勢の里、琴将菊、隠岐の海関など、若手の成長に期待したいものである。
NHKのサイトから借用
目下、日本人以上に、日本人の心を理解し、伝統文化である相撲道に精進しつつ、横綱を張って、相撲界の人気を支えている白鵬関に、大いなる拍手を送りたい。
この1月9日から始まった、大相撲初場所は、23日、横綱白鵬の、6場所連続優勝で終わった。優勝インタビューの中で、白鵬関は、6連勝記録の喜びを、誰もが知っている言葉を引用し、
巨人 大鵬 卵焼き
の、あの大鵬関に並べた、と語ったのが印象的。よくぞそこまで知っていると感心するとともに、ファンへのサービスを忘れない、その姿勢に敬服した。
そのうち、庶民の誰もが好きなものの代表として、
早稲田 白鵬 ラーメン餃子
などと言われる時が、来るような予感さえする。(早稲田は、言うまでも無く、東京6大学野球、箱根駅伝の優勝、大学ラグビーの準優勝校)

昨年11月の九州場所は、白鵬の連勝記録が、昭和の大横綱双葉山の、69連勝を越えられるか否か、が最大の焦点だった。白鵬も、場所前に、双葉山の墓に参拝するなど、決意十分で、誰もが、可能性はかなり高い、と期待したのだ。が、周知のように、早々と2日目にして、当時、前頭筆頭だった、稀勢の里に敗れるという、波乱が起こり、記録は、63連勝で止まってしまったのである。この時の取り組みや、白鵬の心境等については、多くが報道されたので、ここでは省略するが、心技体の中で、心理的なものが大きかった、ことだけは間違いない。
あの時は、“日本人の大記録を、外国人力士に、簡単に破られて堪るものか”と言う気持ちもあり、少し、ほっとした気分もあった。でも、白鵬は、25歳とまだまだ若いのだから、是非、双葉山の連勝記録に、再挑戦して欲しい、それで、新記録が達成されれば嬉しい、と改めて期待したものだ。それに応えるかのように、白鵬は、負けを引きずることなく、気持ちを切り替え、次の日から、再び、千秋楽まで勝ち続け、九州場所では、5連続優勝を達成した、のは立派である。
続くこの初場所でも、白鵬は、9日目の前頭4の豊真将戦では、あわやという場面もあったが、勝ち続けた。 連続23連勝まで来て、新たな連勝記録に向けて期待が高まって来つつあった11日目、またもや、先場所、連勝記録を止められた、難敵、関脇稀勢の里に、全く良いところなく敗れる、という結果になった。
白鵬が、同じ相手に、続けて敗れるというのは珍しいようで、
安馬(日馬富士の旧四股名)・日馬富士、稀勢の里
の、2人だけのようだ。でも、同じ相手に敗れると言うところに、完璧・万全に見える白鵬に、人間的な魅力を感じるから不思議である。
その後、白鵬は、気を取り直して、勝ち進み、上述のように、6連続優勝を達成したのは見事である。歴史上、引退した元横綱朝青龍の7連続優勝が最高のようで、3月場所には、この記録の面でも活躍を期待したい。
暫くは、1人横綱の時代が続くと想定されるが、横綱の重責を果たしつつ、3度目の正直で、双葉山の連勝記録にも挑戦して欲しい。6場所制の現在、年間90番もの取り組みがあるのだから、連勝の新記録達成は、決して夢ではない。3月場所以降勝ち続けるとすれば、11月場所の6日目には、70連勝が達成できる、という皮算用になる。
今場所での、両関脇、稀勢の里、琴将菊の活躍は、立派なもので、2人とも三賞を受けた。世上、久々の日本人の大関の誕生も、という期待も持たれているのだが、両関取の最近の成績を見るに、先場所の前頭筆頭から、今場所に、関脇になったばかりなど、番付がやや不安定だ。関脇は、大関に次ぐ重責なのだから、せめて、数場所は勝ち越してその地位を守り、関脇ありと、存在感を示して欲しい。それから、大関に推挙されても、決して遅くはない。
一方、現在の大関陣はと言えば、注文したいことは多い。人気の魁皇関は、大関とは言いながら、ベテランも良いところで、相撲内容や成績としては、大関の責任は果たしているとは言い難いのだが、出場記録や、勝ち星の記録等への期待もあって、日本人唯一の生き残り大関として、大相撲の人気を支えている一人、と言える。
他の3大関は、白鵬のライバルとして、熱の籠った取り組みを期待しているのだが、期待外れである。琴欧州関は、大関在位は少し長いが、いまひとつ元気が無い。最近に大関になった、把留都関も、相撲が力任せの大味で、技不足である。日馬富士関は、技は面白いのだが、小兵軽量であることからか、思うような成績につながらず、辛うじて、角番を脱出した、ような状況である。
昨年は、新年早々の朝青龍の引退や、野球賭博等での暴力団との関係で、大相撲界が大きく揺れ、この関連で、琴光喜が廃業するなど、暗いニュースが多かった。
これらに関して、当ブログでは、昨年以来
2010/03/01 大相撲 その1 横綱の品格
2010/04/10 大相撲 その2 最近の話題と競技の特長
2010/4/18 大相撲 その3 これからの土俵
2010/8/15 大相撲 その4 土俵際の正念場!
2010/9/19 大相撲 その5 秋場所から仕切り直し
など、何度か触れてきたところである。相撲界としても、必死の努力が続けられている現状だ。
横綱一人だけが、実力が抜きんでていて、それに対抗できる、有力な力士が少ない、現在の淋しさを返上すべく、今回3賞を受賞した、稀勢の里、琴将菊、隠岐の海関など、若手の成長に期待したいものである。

目下、日本人以上に、日本人の心を理解し、伝統文化である相撲道に精進しつつ、横綱を張って、相撲界の人気を支えている白鵬関に、大いなる拍手を送りたい。