2010年9月19日(日) 大相撲 その5 秋場所から仕切り直し
大相撲秋場所(9/12~9/26)も、今日は、中日を迎えた。暴力団問題で揺れた大相撲だが、昨日の結びの取り組みで、横綱 白鵬が、双葉山の69連勝に次ぐ、昭和に入って2番目の54連勝と言う、連勝新記録を達成した。これまで、53連勝の記録保持者だった元横綱 千代の富士(現 九重親方)が、新記録を達成した白鵬を迎え、握手する姿が印象的であった。(以下 サンケイスポーツより)

白鵬は、今日は力を見せて、危なげなく勝利し、55連勝と記録を伸ばしている。一人横綱では、まともな相手がいない、など、勝ち続ける条件はあったともいえるが、横綱といえども、思わぬ相手に負けることもあり、連勝を続けるのは容易なことではあるまい。記録が塗り替えられたのが、22年ぶりと言うが、素直に喜びたいし、白鵬の横綱としての自覚と精進に敬意を表したい。
この話題以外は、取り立てて、いい話題が少ない、というのも淋しいのだが、暗い話題が多い最近の相撲界にあって、久々の明るい話題を提供してくれている。 明日以降、あと、15連勝すれば、伝説の双葉山の記録も塗り替えられるということで、次の九州場所には、実現する可能性がある。
振り返って最近の相撲界を見てみたい。9月場所が始まる前に、協会の新体制が決まり、元大関 魁傑の放駒親方が理事長に就任したが、村山理事長代行が、正式に、非常勤ながら、副理事長として迎えられたのは評価できる。長い歴史と伝統の中で作られてきた、制度や仕組みや慣行だけに、改革は並大抵ではないと思われるが、内部だけでなく、外部の一般の声を、大いに反映して欲しいものである。
今場所では、両国国技館の会場の入り口に
「暴力団および暴力団関係者の入場をお断りします」
と大書した看板を掲げている。協会と暴力団とが、実際、これまでどの様に関わってきたかはよくは分らないが、相手から見れば、手のひらを返したような、協会の豹変ぶりなのかも知れない。あのような看板を出した裏では、色んな圧力や威し等が、想定されるのだが、ここは、“看板通り”、毅然とした姿勢を貫いて欲しい。
謹慎が解けて、出場できるようになったものの、十両に大きく降格した前幕内力士や、逆に、十両から、急に幕内に昇格して、慌てている力士もあるのだが、これをいい薬として、今後活躍していけば、又、数場所で、実力相応に、なるのであろう。NHKも、今場所から、中継放送を再開し、解説者なども戻ってきたし、懸賞も復活して、表向きは、元に戻ったように見える。
でも、元に戻ればよい、等というものではない。暴力団問題以上に、最も気になるのは、相撲の、スポーツとしての魅力の低下なのである。先のブログ
2010/4/18 大相撲 その3 これからの土俵
2010/8/15 大相撲 その4 土俵際の正念場!
でも触れたが、若い人たちは、やる方も、見る方も、サッカーや、ゴルフや、野球に行ってしまうのだ。
また、よく言われるが、大関以上の役力士は、日本人としては、角番の大関、魁皇一人だけで、他は、外国人力士ばかりである。又、ここ数年は、日本人力士の優勝は無い。
ウインブルドン現象と言う言葉があり、経済用語にさえなっているそうだ。 言うまでもなく、ウインブルドンは、世界に冠たるテニス大会が開催される、名門の場所だが、主催国イギリスや、イギリス連邦の選手が殆ど上位には上がってこない。でも、大会の権威は維持し、世界の目標になっている、というのは、見習うべきものがある。
大相撲も、スポーツとしての人気を高めるには、このウインブルドン現象を、いい意味に解釈して、一つの目標にすればいい。日本の文化的側面も持つ大相撲に、各国から、憧れて、沢山の入門者が日本に来るということは、大変喜ばしいことだ。中国出身者がいることも、今場所、初めて知った。
先のブログでも触れたが、出来ることなら、この逆の方向でも、世界の各地で、相撲が盛んになれば素晴らしい。現在活躍中の、外国人力士諸君が中心となり、各国に相撲を広め、世界巡業を行ったり、世界各地で相撲大会が開かれるようになったら、嬉しい限りである。
さて、大相撲は、あるいは、相撲界は、これまでを反省し、どのように改めていくのか、又、今後どのような方向を目指すのか、余り明確には見えていない。 今は、日本相撲協会、最大のピンチであることは間違いないが、これを、方向転換を図る、願ってもない最大のチャンスに変えてほしいと思う。
名横綱 双葉山の連勝記録の更新という、歴史的な瞬間も見えてきた今、ファンの一人として、大相撲の今後の行方に希望をもちながら、相撲を楽しみ、又記録を見守りたいものである。
大相撲秋場所(9/12~9/26)も、今日は、中日を迎えた。暴力団問題で揺れた大相撲だが、昨日の結びの取り組みで、横綱 白鵬が、双葉山の69連勝に次ぐ、昭和に入って2番目の54連勝と言う、連勝新記録を達成した。これまで、53連勝の記録保持者だった元横綱 千代の富士(現 九重親方)が、新記録を達成した白鵬を迎え、握手する姿が印象的であった。(以下 サンケイスポーツより)

白鵬は、今日は力を見せて、危なげなく勝利し、55連勝と記録を伸ばしている。一人横綱では、まともな相手がいない、など、勝ち続ける条件はあったともいえるが、横綱といえども、思わぬ相手に負けることもあり、連勝を続けるのは容易なことではあるまい。記録が塗り替えられたのが、22年ぶりと言うが、素直に喜びたいし、白鵬の横綱としての自覚と精進に敬意を表したい。
この話題以外は、取り立てて、いい話題が少ない、というのも淋しいのだが、暗い話題が多い最近の相撲界にあって、久々の明るい話題を提供してくれている。 明日以降、あと、15連勝すれば、伝説の双葉山の記録も塗り替えられるということで、次の九州場所には、実現する可能性がある。
振り返って最近の相撲界を見てみたい。9月場所が始まる前に、協会の新体制が決まり、元大関 魁傑の放駒親方が理事長に就任したが、村山理事長代行が、正式に、非常勤ながら、副理事長として迎えられたのは評価できる。長い歴史と伝統の中で作られてきた、制度や仕組みや慣行だけに、改革は並大抵ではないと思われるが、内部だけでなく、外部の一般の声を、大いに反映して欲しいものである。
今場所では、両国国技館の会場の入り口に
「暴力団および暴力団関係者の入場をお断りします」
と大書した看板を掲げている。協会と暴力団とが、実際、これまでどの様に関わってきたかはよくは分らないが、相手から見れば、手のひらを返したような、協会の豹変ぶりなのかも知れない。あのような看板を出した裏では、色んな圧力や威し等が、想定されるのだが、ここは、“看板通り”、毅然とした姿勢を貫いて欲しい。
謹慎が解けて、出場できるようになったものの、十両に大きく降格した前幕内力士や、逆に、十両から、急に幕内に昇格して、慌てている力士もあるのだが、これをいい薬として、今後活躍していけば、又、数場所で、実力相応に、なるのであろう。NHKも、今場所から、中継放送を再開し、解説者なども戻ってきたし、懸賞も復活して、表向きは、元に戻ったように見える。
でも、元に戻ればよい、等というものではない。暴力団問題以上に、最も気になるのは、相撲の、スポーツとしての魅力の低下なのである。先のブログ
2010/4/18 大相撲 その3 これからの土俵
2010/8/15 大相撲 その4 土俵際の正念場!
でも触れたが、若い人たちは、やる方も、見る方も、サッカーや、ゴルフや、野球に行ってしまうのだ。
また、よく言われるが、大関以上の役力士は、日本人としては、角番の大関、魁皇一人だけで、他は、外国人力士ばかりである。又、ここ数年は、日本人力士の優勝は無い。
ウインブルドン現象と言う言葉があり、経済用語にさえなっているそうだ。 言うまでもなく、ウインブルドンは、世界に冠たるテニス大会が開催される、名門の場所だが、主催国イギリスや、イギリス連邦の選手が殆ど上位には上がってこない。でも、大会の権威は維持し、世界の目標になっている、というのは、見習うべきものがある。
大相撲も、スポーツとしての人気を高めるには、このウインブルドン現象を、いい意味に解釈して、一つの目標にすればいい。日本の文化的側面も持つ大相撲に、各国から、憧れて、沢山の入門者が日本に来るということは、大変喜ばしいことだ。中国出身者がいることも、今場所、初めて知った。
先のブログでも触れたが、出来ることなら、この逆の方向でも、世界の各地で、相撲が盛んになれば素晴らしい。現在活躍中の、外国人力士諸君が中心となり、各国に相撲を広め、世界巡業を行ったり、世界各地で相撲大会が開かれるようになったら、嬉しい限りである。
さて、大相撲は、あるいは、相撲界は、これまでを反省し、どのように改めていくのか、又、今後どのような方向を目指すのか、余り明確には見えていない。 今は、日本相撲協会、最大のピンチであることは間違いないが、これを、方向転換を図る、願ってもない最大のチャンスに変えてほしいと思う。
名横綱 双葉山の連勝記録の更新という、歴史的な瞬間も見えてきた今、ファンの一人として、大相撲の今後の行方に希望をもちながら、相撲を楽しみ、又記録を見守りたいものである。