2012年9月13日(木) ロンドンパラリンピック その1
オリンピックに引き続いて、8月29日より開幕したロンドンパラリンピックも、あっと言う間に進行し、9月9日、日本時間の10日早朝、閉会式が行われ、閉幕した。
マスコミで取り上げる機会も、相対的に少なく、パラリンピックに対する関心は、どうしても薄くなるのだが、幾つかの印象を記すこととしたい。
先ず、今回は、シンボルマークについての話題である。
オリンピックのシンボルマークは、周知の様に、5色の五つの輪の、文字通りの五輪で、これらの輪は、5大陸、即ち、世界全体を表している、と言う。
このマークについては、当ブログでも、下記記事で触れており、我流での、各色と各大陸との対応付け、など楽しませてもらっている。
ロンドンオリンピック 真最中 (2012/8/4)
よく知らなかったのだが、パラリンピックには、国際パラリンピック委員会(IPC)が定めた、下記の図案のシンボルマークがある。
パラリンピックシンボルマーク 2012ロンドンパラリンピック
ネット等によれば、形は、ギリシャ語の、我動く(I move)と言う意味を込めたという三日月形の図形が、3つ集まって、漢字の心にも似た、動きのある、表現が難しいデザインである。 それぞれの色は
赤: 心
青: 身体
緑: 精神
を意味する、とある。(パラリンピック - Wikipedia)
五輪と比較すると、色では、黒と黄が抜けている。
パラリンピックのシンボルマークが、このようになるまでには、経過があったようで、最初の頃はさて置き、1988年のソウルパラリンピックから暫くの間は、5色の5つの勾玉(まがたま)が使われ、それが、勾玉が、赤、青、緑の3色の3個に変わり、2004年のトリノ冬期大会以降、現在のシンボルが使われるようになったようだ。
前回の、北京パラリンピックでは、形・色は現在と同じだが、3色の意味を、中国式に
赤 天
緑 地
青 人
に対応させたようだ。
シンボルマークの各色の意味合いについては、どの報道やネット情報でも、上述の通りなのだが、率直に言って、心と精神の違いがよく分からないし、形も捉えにくいのだ。
この辺を何とか明確にしたいと、日本語ではなく、IPCでの表現(英語)ではどうなのかと、英語版のIPCのHPで、苦労して調べたのだが、よく把握できない面もあるが、以下の様である。(The IPC | IPC)
1:3色は、世界の国旗で最も多く使われている色が選ばれたが、各色の意味づけは、していない
2:三日月形の図形(agito)は、ラテン語の、I move:我動く、という言葉を象徴している
3:3つの図形は、一つの中心に向かっている
4:シンボル全体として、以下の様な意味を持たせている
・世界のあらゆる場所から集まった選手が競い合うこと
・素晴らしいスポーツの技を見せること
・世界を勇気づけ感動させること
1にあるように、各色が、どのような意味を持つかは、調べた範囲では記されていない。
3の関連だが、マーク全体の作図法については、探しても不明なのだが、三日月形の図形の先端を結んだ軌跡は、下図の様に、円の一部になる。一方、円弧の中点の垂線の交点が交わるようにも見える。このような方法で、シンボルマークは作図出来るのかも知れない。
この、ユニークな3つの図形(agito)は、IPCのHPでは、非対称の三日月形(asymmetrical crescent)となっていて、報道等でも、三日月形の図形という説明が多いのだが、中には、ブーメランの様な図形、と言った表現もある。
又、自分の直感では、かの、ナイキのロゴマークと同じようにも見えた。スポーツ用品の超有名国際ブランドとして、ありそうな事なのだが、あのマークには、SWOOSH(スウッシュ)という名前があり、パラリンピックとは無関係の様で、パラリンピックが、ナイキに席巻された訳ではない! ようだ。
パラリンピック大会期間中には、かの有名なタワーブリッジに、下の様な、巨大なマークが掲示された。(ネットより)
余談だが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの招致用のシンボルロゴは、下図のような、五色の色の桜の花をかたどった花束の図になっている。ただし、五輪の一つの、「黒」色の花は無いので、代わりに、東京スカイツリーのシンボルカラーの一つ、「雅」を構成する「江戸紫」を入れているのは気に入った。(TOKYO 2020 CANDIDATE CITY|2020年、オリンピック・パラリンピックを日本で!)