5月15日(土) MRI体験記
このところ、脊椎に関わる腰痛の治療のため、近くの病院の整形外科に通院している。先日、より精密な診断のために、MRI画像の撮影を行うこととなった。当該病院には、この装置がないので、北区にある、Tクリニックを紹介された。ここは、近隣の医療機関が、共同で利用している画像撮影の専門病院と思われ、診察や治療は行っていないようだ。
行きつけの病院から渡された書類を持って、定刻前に着いたのだが、受付の窓口で、健康保険証を持ってくるのを忘れたことに気がついた。最悪の場合、出直しか、と思ったが、有難いことに、病院間の連携で、保険証の確認が出来、無事、受け付けてもらえた。
MRIは、過去に、他の病院で、首の部分を撮ってもらったことがあり、今回は、2度目である。今回も、造影剤は使わない通常の撮影である。
上着を脱いで下着だけになり、検査用の衣服に着替え、入れ歯なども外し、耳栓をして、台の上に横になる。台が動いて、トンネルのような丸い穴の開いた機械の中に、台ごと入り、暫くすると、かなり大きな音がして、撮影が始まったようだ。
退屈紛れに、耳栓を通して聞こえてくる音を数えた。ガン・ガン・ガンのような音の後に小休止があり、これを3回ほど繰り返してこのセットは終了。暫くして、ガーツ・ガーツといった別の音と小休止を、数回繰り返しこのセットも終了。このように、かなり大きな音の決まったリズムのセットが、都合5回繰り返されて、静かになった。終了かな、と思ったら、その後、台が、少し移動して、又音がし、3回のセットで、撮影された。全体で、1時間はかからなかったと思う。
終了後、1割負担で3千円程の会計を済ませ、暫く待っていると、撮影済みのフイルムの入った、大きめの袋を手渡された。
数日後、元の病院で、整形外科の担当医が診察の時に、持ち運んだフイルムの、MRI画像を見せてもらった。身体の縦方向に位置を変えながら、横方向に輪切りにした画像が何枚もある。脊椎の部位毎に、中を通っている神経や血管の様子が良く分かる、かなり鮮明な画像である。残念ながら、症状は、想定通りに良くないことが確認された。
MRIとは、Magnetic Resonance Imaging の略、日本語では、磁気共鳴画像診断法と呼ばれているが、MRIは、もう立派な日本語である。物の本などの情報では、水素原子核の、核磁気共鳴という現象を利用した画像診断法という。強力な磁場に晒された水の分子(H2O)が、磁場が無くなった後に、共鳴して自ら弱い磁場を発するので、それを検出するという。筒状のトンネルの壁面に沿って配置された電磁石で、磁場を回転させながら撮影することで、横断図が出来る。ガンガンと言う音は、磁場を発生させる時の音と思われる。
この画像診断法は
・X線のような放射線の被爆が無いこと
・任意の断面が得られること
・骨による画像への影響が無いこと
等が、特長のようだ。
血管や神経など、水分子に関係する器官の状況が良く分かるため、脳神経外科領域、整形外科領域などで、特に有用で、現在は、無くてはならない検査法となっている。造影剤を使った撮影や診断も盛んに行われているようだ。
一方、画像診断分野の双璧とも言えるCTは, Computed Tomographyの略で、日本語では、コンピューター断層撮影と言われるが、CTが既に日本語だ。通常のX線画像は、縦方向の投影画像だが、CT画像は、MRIと同じような装置で、身体の周りを回転させながらX線を照射して、撮影した画像をコンピュータで処理して、横断面の画像を得るものだ。
MRIに比して
・相対的に短時間で安価である
・X線の被爆がある
等が特長だ。
先年、知人が、脳神経外科に救急車で搬送された時に同行し、CT撮影が行われ、出来上がった、沢山の輪切りの画像を見せてもらったが、幸に、脳内出血等の異常は発見されなかった。
医療機器や診断技術が高度になる程、その有用性は増大するが、当然ながら、それだけ、設置・運転コストや、技術研修費用等もかかる訳だ。高度な医療サービスを、如何に安価に、広く提供できるかが、大きなポイントである。
この所、人間ドッグ受診などと組み合わせた、日本観光ツアーが、中国の富裕層に人気と聞くが、日本国内でも、金持ちにしか、高度医療サービスの恩恵が受けられない、と言うのでは、問題があろう。
このところ、脊椎に関わる腰痛の治療のため、近くの病院の整形外科に通院している。先日、より精密な診断のために、MRI画像の撮影を行うこととなった。当該病院には、この装置がないので、北区にある、Tクリニックを紹介された。ここは、近隣の医療機関が、共同で利用している画像撮影の専門病院と思われ、診察や治療は行っていないようだ。
行きつけの病院から渡された書類を持って、定刻前に着いたのだが、受付の窓口で、健康保険証を持ってくるのを忘れたことに気がついた。最悪の場合、出直しか、と思ったが、有難いことに、病院間の連携で、保険証の確認が出来、無事、受け付けてもらえた。
MRIは、過去に、他の病院で、首の部分を撮ってもらったことがあり、今回は、2度目である。今回も、造影剤は使わない通常の撮影である。
上着を脱いで下着だけになり、検査用の衣服に着替え、入れ歯なども外し、耳栓をして、台の上に横になる。台が動いて、トンネルのような丸い穴の開いた機械の中に、台ごと入り、暫くすると、かなり大きな音がして、撮影が始まったようだ。
退屈紛れに、耳栓を通して聞こえてくる音を数えた。ガン・ガン・ガンのような音の後に小休止があり、これを3回ほど繰り返してこのセットは終了。暫くして、ガーツ・ガーツといった別の音と小休止を、数回繰り返しこのセットも終了。このように、かなり大きな音の決まったリズムのセットが、都合5回繰り返されて、静かになった。終了かな、と思ったら、その後、台が、少し移動して、又音がし、3回のセットで、撮影された。全体で、1時間はかからなかったと思う。
終了後、1割負担で3千円程の会計を済ませ、暫く待っていると、撮影済みのフイルムの入った、大きめの袋を手渡された。
数日後、元の病院で、整形外科の担当医が診察の時に、持ち運んだフイルムの、MRI画像を見せてもらった。身体の縦方向に位置を変えながら、横方向に輪切りにした画像が何枚もある。脊椎の部位毎に、中を通っている神経や血管の様子が良く分かる、かなり鮮明な画像である。残念ながら、症状は、想定通りに良くないことが確認された。
MRIとは、Magnetic Resonance Imaging の略、日本語では、磁気共鳴画像診断法と呼ばれているが、MRIは、もう立派な日本語である。物の本などの情報では、水素原子核の、核磁気共鳴という現象を利用した画像診断法という。強力な磁場に晒された水の分子(H2O)が、磁場が無くなった後に、共鳴して自ら弱い磁場を発するので、それを検出するという。筒状のトンネルの壁面に沿って配置された電磁石で、磁場を回転させながら撮影することで、横断図が出来る。ガンガンと言う音は、磁場を発生させる時の音と思われる。
この画像診断法は
・X線のような放射線の被爆が無いこと
・任意の断面が得られること
・骨による画像への影響が無いこと
等が、特長のようだ。
血管や神経など、水分子に関係する器官の状況が良く分かるため、脳神経外科領域、整形外科領域などで、特に有用で、現在は、無くてはならない検査法となっている。造影剤を使った撮影や診断も盛んに行われているようだ。
一方、画像診断分野の双璧とも言えるCTは, Computed Tomographyの略で、日本語では、コンピューター断層撮影と言われるが、CTが既に日本語だ。通常のX線画像は、縦方向の投影画像だが、CT画像は、MRIと同じような装置で、身体の周りを回転させながらX線を照射して、撮影した画像をコンピュータで処理して、横断面の画像を得るものだ。
MRIに比して
・相対的に短時間で安価である
・X線の被爆がある
等が特長だ。
先年、知人が、脳神経外科に救急車で搬送された時に同行し、CT撮影が行われ、出来上がった、沢山の輪切りの画像を見せてもらったが、幸に、脳内出血等の異常は発見されなかった。
医療機器や診断技術が高度になる程、その有用性は増大するが、当然ながら、それだけ、設置・運転コストや、技術研修費用等もかかる訳だ。高度な医療サービスを、如何に安価に、広く提供できるかが、大きなポイントである。
この所、人間ドッグ受診などと組み合わせた、日本観光ツアーが、中国の富裕層に人気と聞くが、日本国内でも、金持ちにしか、高度医療サービスの恩恵が受けられない、と言うのでは、問題があろう。