現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「中村(萬屋)錦之助」対「市川新之助(海老蔵)」

2012-05-14 13:22:20 | テレビ・映画・芸能人
中村(萬屋)錦之介が演じた『宮本武蔵』という映画で、
武蔵が、蝿を箸(はし)で捕まえるシーンがありました。

捕まえようと追っかけまわすのではなく、無表情で、
“無”の心になって食事をしていて、蝿が近づいて
くると 素早く捕捉する。まるで無表情なカメレオンの
ようです。

さすが錦之介の演技。一乗寺下り松で吉岡一門と
対決する時、武蔵は先に行って 木の上に隠れて
いるのですが、この時も「殺気」がみなぎって
いれば、相手に気取られてしまいます。

己れの存在を無にする。それは「子連れ狼」でも
そうでした。萬屋錦之介は 無表情で「殺気」を
無にして 敵の中に分け行っていくというシーンが
随所にありました。

これがNHKの『宮本武蔵』では、市川新之助
は、闘志満々、敵意剥き出し、これでは相手に
悟られてしまいます。まだまだ若い新之助でした。

「市川海老蔵」を襲名した「新之助」さん。
数々の失敗で叩かれて、少しは大人になれた
でしょうか。「私心を無にする」ことも大切です。

虚無僧も「己を無にする」修行なのです。


「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。