現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

熱田神宮「草薙の剣」の秘密

2019-02-14 22:55:13 | 虚無僧日記

熱田神宮の御神体は「草薙の剣」。「三種の神器」の一つがなぜ熱田に?

「草薙の剣」は壇ノ浦で安徳天皇とともに海に沈んだのでは?

今年新たな天皇即位。宮中にあるという「草薙の剣」は何?

「その謎の解明にせまる」と題して、建国記念の日、熱田神宮での

「日の丸会」の会合で、講演して参りました。

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「草薙の剣」とは、「スサノオのミコトが八俣の大蛇(おろち)を退治した時、

その尾の中から取り出したもの。

「日本書紀」では「天叢雲(あめのむらくも)の剣」。

「古事記」では「ツムマガリの太刀」と表記が異なる。

10代崇神天皇の時、形代(レプリカ)が作られ、形代は宮中に、

本物は伊勢神宮に祀られた。

12代景行天皇の時、子の日本武尊(ヤマトタケルのミコト)が東征の折り

伊勢神宮の斎王「倭姫」から譲られた。

日本武尊が東国で野火攻めに遭った時、剣が飛び廻って草を刈り

火を鎮めたことから「草薙の剣」と名付けられた。

その後、日本武尊は尾張の「ミヤズ姫」に剣を預けて、伊吹山へ。

そこで伊吹山の神の毒に当たり、三重県の鈴鹿で亡くなった。

それで、ミヤズ姫は形見に残された「草薙の剣」を祀ることとし、

熱田神宮が創建された。

以上は「神代」の伝説。

では、この伝説は、誰がいつ何の目的で創作されたのか。

それが私の関心事。

 


尾張氏とは

2019-02-14 22:54:49 | 虚無僧日記

名古屋という一地方の豪族にすぎない「尾張氏」が熱田神宮に祀った

「草薙の剣」が、なぜ皇室の三種の神器の一つになったのか。

その謎を探る。

まず「尾張氏」とは?

そこで、意外な事実が判明。結論を言えば

「尾張氏」は、南方から渡って来た「海洋族」。

「海人(あま)氏」「海部(あま)氏」の一族だった。

なるほど名古屋市の隣りに「海部(あま)市」があります。

「海部・海人氏」は、九州から山陰、出雲、因幡、そして丹後、越前、

さらに尾張名古屋、千葉など海辺に 散らばっています。

第26代継体天皇は、越前から来て天皇となった。在位507~531年

実は、皇統は万世一系ではなく、継体天皇から新たに始まったのでは

と云われる。その継体天皇の妃が、なんと尾張の連(むらじ)草香の娘「目子姫」。

ということは、丹後から越前にかけて勢力をもっていた尾張氏は、継体天皇に

従って大和に来た。この継体天皇の時、即位に「剣」が奉じられた。

その子である27代安閑、28代宣化天皇の即位の際にも「剣」が用いられた。

継体天皇は、大和にはいるまで19年を要している。

神武天皇の「神武東征」、そして橿原での即位の話は「継体」天皇の事績を

モチーフに作られたと考えられる。

それから130年後、40代天武天皇が即位する。在位668~672年。

天武天皇は、天智天皇の後、その子「大友皇子」を倒して皇位に就いた。

すなわち「壬申の乱」。

天武天皇は天智天皇の弟と云われているが、最近異論が出ている。

実は天武天皇の名前が明らかにされていない。突然「大海人(おおあま)の皇子」として

登場してくる。「大海人(あま)」といえば「海人氏」=「尾張氏」。

このことに今まで、誰も気がつかなかった。

つまり、天武天皇は「海人氏=尾張氏」によって養育されたか、一族なのか

尾張氏と関係が深い血筋の人だった。

事実、吉野に隠棲していた時は、側近は40名にすぎなかったのが、

尾張氏が1万~2万の兵を率いて応援し、近江朝の大友皇子を倒した。

尾張氏は壬申の乱の最高の功労者だった。

そして、天武天皇の命によって「古事記」が編纂されることとなった。

完成は40年後、奈良時代になっての712年だが、各豪族の祖先、

伝承が多く盛り込まれている。天武天皇は壬申の乱の功労者「尾張氏」に

先祖の事績を「古事記」に盛り込むとを許した。

そこで、尾張氏と「草薙の剣」にまつわる伝説、創作され、

「古事記」に書かれたと、私は推測する。

「古事記」によれば、尾張氏の始祖は、天孫降臨の「ニニギノミコト」の弟。

「天火明命アメノホアカリのミコト」。

ニニギノミコトとともに天照大神の孫というのだから、すばらしい。

そして「スサノオの八俣の大蛇退治」も「日本武尊の東征」も尾張氏によって

創作された。

つまり「草薙の剣」は「尾張氏」が 出雲の豪族を征服して勝ち取った

銅剣、鉄剣であり、それを継体天皇に捧げ、天皇の神器となった。

その形代は宮中に置かれ、尾張氏の宝剣は 熱田に祀られた。

壇ノ浦で海に沈んだ剣は 形代であり、その後、伊勢神宮より

再度作り直しされたのが、現在も皇居に安置されている三種の神器ということ。


尺八とヴァイオリン

2019-02-12 20:31:08 | プロとアマ

暇さえあれば、Youtubeでいろいろな映像を見ています。
尺八とヴァイオリンは共通するものがあります。

ヴァイオリニストの千住真理さんと川井郁子さんが、
対談でこのように言っていました。

「ヴァイオリニストにとってコンクールで優勝する
ことは登竜門。しかし入賞は十代のうちに。
コンクールで入賞するための演奏は別。楽譜通り
完璧に弾けてもプロにはなれない。

プロとして世に出るには、コンクール用の
弾き方ではダメということです。わかる わかる。

尺八は 本当に その人の個性が出ます。音色や
吹き方で、映像を見なくとも、誰か わかります。
一流プロの演奏は、それぞれに特徴があって実に
面白いものです。


川井郁子」のヴァイオリンは音色も美しく、
ルックスも魅惑的で、惚れ惚れ。何時間 聞いて
いても疲れない。まさに癒しの女王です。

ジャズピアニストの「松居慶子」と共通するものが
あります。そして両者とも尺八が はいる曲が
ありました。

千住真理」の名器「シュトラスヴァリウス」の
力強く奥深い音色には感動でした。
ヴァイオリンも尺八も、楽器によって音色も
表現力も違う。プロにとっては、演奏の
良し悪しは「楽器9割、腕1割」といいます。




プロとアマの違い ①

2019-02-02 22:31:55 | プロとアマ

「プロとアマ」で検索したら、その違いについて、いろいろ
出てきました。まずはビジネス書から、

「プロ」と「アマ」の13の違い | Find the meaning of my life.1028users


   Professiona          Amateur


1 人間的成長を求め続ける →  現状に甘える
2 自信と誇り       →  ぐちっぽい
3 常に明確な目標を指向  →  目標が漠然としている
4 他人の幸せに役立つ喜び →  自分が傷つく事は回避する
5 可能性に挑戦し続ける  →  経験に生きる
6 思い信じ込むことができる→  不信が先にある
7 自己訓練を習慣化    →  気まぐれ
8 時間を有効に習慣化   →  時間の観念がない
9 成功し続ける      →  失敗を恐れる
10 自己投資を続ける    →  享楽的資金優先
11 使命を持つ       →  途中で投げ出す
12 出来る方法を考える   →  できない言い訳が口に出る
13 自分のシナリオを書く  →  他人のシナリオが気になる


ふむふむ、「プロの仕事には“締め切りがあり”、
アマチュアには“締め切りが無い”」なんてのもありましたな。

私も毎日締め切りに追われています。私の仕事は、イベントの
たびに「企画、構成、譜面づくり」そして「練習」。

「稽古不足を幕は待たない」(梅沢富男『夢芝居』)ですな。


プロとアマの違い ②

2019-02-02 22:30:37 | プロとアマ

「プロとアマの違い」。ある「デザイナーさんのブログ」から
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マジシャン(奇術師)のプロとアマの違いを聞いたことがあります。

アマは自分の満足にこだわり、プロはお客様の満足にこだわる。
プロはお客様をどうやって驚かせようか、感動させようかということを
優先させ、一番自信のあるマジックを磨きます。失敗して場を白けさせ
ないように練習を重ね、演出に知恵を絞る。

アマチュアは 自分の好きな演目にこだわり、中途半端な完成度でも
演じてしまいます。だからお客様も白けてしまうのですが、それでも
気にしない。たとえ高度な技術を持っていても、つまらないのです。

デザインについても、アマチュアの中にも、ものすごい才能や技術を
持った人はいるでしょう。しかし、アマチュアは、作品を完成させ、
自分が満足すれば終わりなのです。

アマチュアはお客様を喜ばせるより、まず自分が楽しくなること、
満足することを優先します。だから、自分が関心あるところに
こだわります。


アマチュアならそれでいいのです。好きなことにこだわれるのが、
アマチュアの特権なのです。商品が完成するまでに力を注いだら
終わりです。

ところがプロは そうはではありません。お客様を満足させる=
喜ばせることにこだわるのです。そのために、何に、どのように
こだわればよいのか、ということに知恵を絞り、緻密に計算します。

どんなブランドストーリを作ればワクワクしてくれるのか
どのようなコーディネートにすれば気にいってくれるのか、
どのようなシルエットにすれば喜んでくれるのか、
どのようなプロモーションツールで演出すれば驚いてくれるのか、
誰をモデルに使えば憧れてくれるのか、
どんな接客をすれば満足してくれるのか、

自分のもっている技術や才能をどうやって活かせば、
お客様が一番喜ぶ姿を見ることができるか・・・を考えます。

相手が喜ぶことが何より優先するので、嫌いな仕事、つらい仕事でも
我慢することができます。あえて困難な道を選んだり、苦手な業者とも
付き合うことも厭わないでしょう。

プロにとって売り上げというのは、芸人がもらう「おひねり」や
「投げ銭」みたいに、お客様が喜んで、満足してくれた気持ちを
お金に託していただくことなのだと思います。

だから喜びを与えているかどうか、を売り上げで確認します。
売り上げが足りないのは、まだまだお客様に喜びや満足を与えて
いないからだと素直に反省します。

そして、相手を喜ばせるためには、むやみに努力すればよいのではなく、
頭をフル回転させなくてはいけないということを知っているのです。


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はい、虚無僧の私も まっこと同じでございます。
観客に喜んでもらえた、感動してもらえた、その度合いで、
「お布施」の多寡が決ります。だから、あの手この手、
毎日が生みの苦しみ(いや“楽しみ”)で努力しているのです。