現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

良子さ~ん、8億円どうなりました~?!

2020-06-14 23:25:05 | 虚無僧日記

「ガンで余命2か月、ワシントンDCの領事館で働いていたアメリカ人の夫は13年前に死別。子供無く、夫の遺産830万弗を慈善団体に寄付したい」という不審なメールを受け取ってから2か月。

不思議なのは、まず FaceBookを立ち上げ、友達リクエスト申請のやりとりをした覚えがないのに、私の FaceBook の messege に上記の内容のメールが送られてきた。その後は私のmailアドレスを教えたため、そちらでやりとりすることとなった。

そして、「運転免許証とパスポートのコピーを送って欲しい」ときたので、送らないでいたら、2、3回催促のメールがきた。それが、i-Padを開けると、いきなりメッセージが入っていて、一度読むと、受信蘭に記録がなく、二度は見れないのだ。全く不思議。

最後のメールは「集中治療室にはいっていて、なかなかメールできない。今週中にもお金を送りたいので、早く運転免許証とパスポートのコピーを送って欲しい」というものだった。

さてはて、本心なのか。もしかしたらホントかもという淡い期待もあって通帳番号は教えてしまった。いったい何が目的なのか。運転免許証とパスポートの偽造か。こちらが送らないので、あきらめたか、その後連絡は途絶えた。そしてFacebookも消された。やはり怪しい。

余命2ヵ月というので、亡くなったか。

ま、8憶円手にはいったら、誰々に100万、あの人に100万と、誰にあげようか、いろいろ思いをめぐらせたが、夢に終わったか。

今日のニュースで、通帳と運転免許証を貸した男が、その通帳が犯罪に使われたということで逮捕された。

やばい、やばい。

 


虚無僧 も「見た目です」

2020-06-14 11:53:38 | 虚無僧日記

ラジオでこんなことを言っていた。「言葉で伝わるのは、わずか7%。口調で18%。あとは“見た目”」と。

なるほど、選挙演説を聴いていても、内容より、その人の口調に酔いもし、拒絶もする。そして見た目だ。

ある女性候補は、ポスターの写真はステキだ。「きっと優しい人だろう」と想像していたら、どうしてどうしてなかなかキツイ口調で、おおコワ。引いてしまう。
名古屋の河村市長は、話の中身より、名古屋弁まるだしの口調で親しみやすさをアッピール。
選挙戦で対立候補の男性は、理路整然なのだが、口調と見た目で負ける。


「綾小路きみまろ」の漫談。

「着ていらっしゃるお洋服、その持ち物から、ご主人の職業が判ります。奥様のご主人なんか、一流企業の・・・・守衛。奥様なんか大会社の・・・下請け。

人は顔や形ではありません。
大切なのは『見た目』です」。

虚無僧もそうだ、コスプレと見られるか、乞食坊主と見られるか。おじんの趣味と見られるか、在家でも、真の仏道修行者と見られるか。『見た目』です。





言葉は要らない

2020-06-14 11:46:54 | 虚無僧日記

「言葉で伝わるのは、わずか7%。口調で18%。あとは “見た目”」という調査結果がある。一理ある。

悪さをした幼い子供に、いくら理詰めで説いて聞かせても伝わらない。福沢諭吉は、子供達が 騒ごうが 悪さをしようが、多少のことは黙って見過ごしていた。決して声を荒げて叱ることはしなかった。あまり目に余るいたずらには、目で叱った。時には悲しい目、嘆かわしいという目、あきれたという目で、自分の思いを子供たちに判らせたという。ただし、自分の行為に責任を持てとだけ教えた。それが「独立自尊」の教育だった。

ある仏教系新興宗教の教団で、入信した何人かの体験発表を聞いた。
小乗仏教のタイや、キリスト圏のドイツ・フランス、ブラジル人、イスラム圏の人までが、入信しているのには驚きである。仏教なのに世界60か国に支部を持ち、全世界に200万人の信徒を抱えるという。

台湾の教徒は「日本語は判らなかったけれど、教主の音声(おんじょう) の美しさに心打たれて入信した」と。また、ブラジル人は「写真を見て」と。まさに、言葉による理解を超えて、感じるものがあったということか。

もっとも、真言宗も禅宗も「不立(ふりゅう)文字」「口伝(くでん)」なのだ。経も言葉も要らない。身をもって体得して解ることなのだ。

高野山の空海は、比叡山の最澄から『理趣経』を拝借したいと言われたが、「字を読んで、解ったつもりになるのはいかん。文字からは真理は悟れない」と拒否した。言葉はたしかに誤解も招く。

(『理趣経』は「男女の交合によるエクスタシーも最高の極楽」とあからさまに書いてあるので、そこからいかがわしいセックス教団がいくつか派生し、幕府の取り締まりにあっている)

曹洞宗の道元は「ただ座せ」と。
普化宗は、「ただ尺八を吹け」。それだけ。言葉は要らんと。

さてはて、今朝、K子さんから「娘を叱ってほしい」と頼まれた。「母親に説教するのでうるさくてかなわない」とのこと。「叱ったって人は変わりませんよ」と答え、K子さんの家に伺った。その家の壁に「すべては自分事、他人を責めず、まず自分が変われ」と書いた色紙が飾ってあるではないか。「これこれ、あなた(k子さん)が変われば、娘さんも小言を云わなくなるでしょう」と。

「言葉で説得しても相手を変えることはできない」とK子さんに語ったが、さて、その言葉でK子さんは変わるでしょうか。実はK子さんの愚痴はもう10年も前から 会うたびに聞かされてきたこと。何を云ってもK子さんは変わらない。言葉では人を変えられないという実例でござる。

 


男女の交合も清浄なる菩薩の境地

2020-06-14 11:29:39 | 虚無僧日記

空海が持ち帰った真言密教の経典『理趣経』は、人間の営みが本来は清浄なものであると述べている。

「十七清浄句」といわれる17の句偈

  1. 妙適淸淨句是菩薩位 - 男女交合の妙なる恍惚は、清浄なる菩薩の境地である
  2. 慾箭淸淨句是菩薩位 - 欲望が矢の飛ぶように速く激しく働くのも、清浄なる菩薩の境地       である
  3. 觸淸淨句是菩薩位 - 男女の触れ合いも、清浄なる菩薩の境地である
  4. 愛縛淸淨句是菩薩位 - 異性を愛し、かたく抱き合うのも、清浄なる菩薩の境地である
  5. 一切自在主淸淨句是菩薩位 - 男女が抱き合って満足し、すべてに自由、すべての主、天にも登るような心持ちになるのも、清浄なる菩薩の境地である
  6. 見淸淨句是菩薩位 - 欲心を持って異性を見ることも、清浄なる菩薩の境地である
  7. 適悅淸淨句是菩薩位 - 男女交合して、悦なる快感を味わうことも、清浄なる菩薩の境地である
  8. 愛淸淨句是菩薩位 - 男女の愛も、清浄なる菩薩の境地である
  9. 慢淸淨句是菩薩位 - 自慢する心も、清浄なる菩薩の境地である
  10. 莊嚴淸淨句是菩薩位 - ものを飾って喜ぶのも、清浄なる菩薩の境地である
  11. 意滋澤淸淨句是菩薩位 - 思うにまかせて、心が喜ぶことも、清浄なる菩薩の境地である
  12. 光明淸淨句是菩薩位 - 満ち足りて、心が輝くことも、清浄なる菩薩の境地である
  13. 身樂淸淨句是菩薩位 - 身体の楽も、清浄なる菩薩の境地である
  14. 色淸淨句是菩薩位 - 目の当たりにする色も、清浄なる菩薩の境地である
  15. 聲淸淨句是菩薩位 - 耳にするもの音も、清浄なる菩薩の境地である
  16. 香淸淨句是菩薩位 - この世の香りも、清浄なる菩薩の境地である
  17. 味淸淨句是菩薩位 - 口にする味も、清浄なる菩薩の境地である

このように、十七清浄句では男女の性行為や人間の行為を大胆に肯定している。

仏教において顕教では、男女の性行為はどちらかといえば否定される向きがある。これに対し『理趣経』では欲望を完全否定していないことから、色眼鏡的な見方でみられ、男女性交=即身成仏であると誤解され、男女の性行を儀式とするいかがわしい教団が派生した。

『理趣経』の最後の十七段目は「百字の偈」と呼ばれ、「人間の行動や考えや営み自体は本来は不浄なものではない。しかし、人たるものそれらの欲望を誤った方向に向けたり、自我にとらわれる場合が問題なのだ、そういう小欲ではなく世の為人の為という慈悲の大欲を持って 衆生の為に生死を尽くすまで生きることが大切である」と説く。「清浄な気持ちで汚泥に染まらず、大欲を持って衆生の利益を願うのが人の務めである」と説かれていることが その肝要である。