ごんぎつねの独り言 ~技術士試験(建設部門:道路、総合技術監理部門)の受験記録・ブログ~

不器用で、愚直で、貧乏くじを引くのが大得意な "ごんぎつね" が本音で綴るブログ。 恐縮です(^^ゞ

H20年度二次試験統計情報 (4) 選択科目(総監(建設))

2009年03月23日 | 技術士(二次)
今後の参考とするため、平成20年度 技術士第二次試験の統計情報を 簡単な分析を加えながら、5回に分けて掲示する。

(1) 部門別
(2) 選択科目別 (建設)
(3) フェーズ別 (建設、総監)  ※建設、総監のフェーズ別推移 (H19年度、H20年度)
(4) 選択科目別 (総監(建設))
(5) フェーズ別 (総監(建設上位5科目))  ※総監の建設関連上位5科目のフェーズ別推移

今回は、(4) 選択科目別(総監(建設))

(1) 部門別 で示したとおり、技術士第二次試験で受験申込者数が二番目に多い部門は総合技術監理部門である。
全体の 12.6%を占める。

その、総合技術監理部門における選択科目別の内訳を、受験申込者数の多い選択科目から並べてみた。
※対象は建設部門関連のみとした。
 ここでは、選択科目の「建設-○○」の ○○の部分のみを表示する。

人気科目というか、受験申込者数の多い選択科目のトップ3は (2) 選択科目別(建設) と同様の結果となった。
1. 道路
2. 鋼構造及びコンクリート
3. 河川、砂防及び海岸・海洋

しかし、4位と 6位が逆転している。
建設部門においては 4位「施工計画、施工設備及び積算」、6位「建設環境」だが、総合技術監理部門ではその逆になっている。
建設部門合格者は、総合技術監理部門の潜在的な受験者でもある。
今後、「施工計画、施工設備及び積算」の受験申込者の比率が増えるのではないだろうか。

対受験者合格率(右軸)は、建設部門とは明らかに違ったものとなった。
上位 5位までを見ると、10~25%と開きがある。
受験申込者数が多い「道路」が10%で、受験申込者数が少なくなるにつれて、順に合格率が上がっている。
筆記試験の必須科目の問題は同じなのだから、2.5倍の違いは非常に大きい。

実際の人数で示したほうがわかりやすい。

1. 道路 …… 受験申込者数: 617人、合格者数: 49人
2. 鋼構造及びコンクリート …… 受験申込者数: 552人、合格者数: 53人
3. 河川、砂防及び海岸・海洋 …… 受験申込者数: 456人、合格者数: 47人
4. 建設環境 …… 受験申込者数: 363人、合格者数: 50人
5. 土質及び基礎 …… 受験申込者数: 286人、合格者数: 47人

受験申込者数に違いがあるのに、合格者数は 50人前後で揃っている。

選択科目毎の合格者数の上限が決まっており、受験申込者が多い選択科目は単純に不利ということなのだろうか。
それとも、「道路」 は 「土質及び基礎」 の2.5倍難しいということなのだろうか。
はたまた、「土質及び基礎」 の受験申込者は、総合技術監理の能力が高いということなのだろうか。
試験官の合格レベルの目線合わせが十分でないことにより、たまたま こうなってしまったのだろうか。
ここまで細かく分けると、現実として、目線合わせをするにも限界があるのではないだろうか。
その経緯により 分けるべきではないものを分けたので、こうなってしまったのだろうか。

そんなはずはないだろう。
年1回の試験なので、仮に 優秀な受験生がそれで不合格になったとしたら、総合技術監理の技術士としてのスタートが 1年間遅れてしまう。
要する労力の割には 運の要素が強い 特殊な試験としてみなされ、結果として、普及が阻害されてしまいかねない。
逆説として書いてみたのだが、まったく、無茶で、滑稽すぎる。
書いているだけで、恥ずかしく、悲しく、そして 情けなくなってきた。

では、その理由(真実)は何なのだろうか?

そもそも、総合技術監理部門で建設に関する選択科目を何故こんなに細かく分けているのか理解できていない。
その、目的、意義は何なのだろうか。
それが、我が国の科学技術の向上と国民経済の発展のために有効で必要なことなのだろうか。
技術士の知名度向上・普及・発展に役立っているのだろうか。
本件は そのほんの一例でしかないが、特徴的な事例でもある。

う~~~ん。
総合技術監理部門についてリサーチを始めたばかりであり、情報収集が不足していることもあり、現時点の私には分析しきれない。
今後、益々の自己研鑽が必要だ。

お詫び:
最後の部分は、技術士の知名度向上・普及・発展、職業倫理といったことを、生意気にも考えすぎたためか、書きすぎているかも知れません。
求めたり、煽ったり、ましてや 批判しているわけでは決してありません。
上手く言えないのですが、信じたいといった、願い のようなものなのかも知れません。
不器用で、愚直なためであり、特別な意図はありません。
ご理解とご容赦いただけると幸いです。

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2 Comments

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Unknown (らがー)
2009-03-26 21:14:39
ごんぎつねさん,こんにちは.

平成12年度以前の技術士の待遇をめぐって,中途半端な形で総合技術監理部門が設立されたと記憶しています(それが今に至っているような感じ).当時は,特別技術士や上級技術士という名称も飛び交っていました……(^^ゞ.

「技術士審議会」に当時の資料が残っています.
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/gijutu/index.htm

どうのこうの言っても,受験者は現在の決められた枠で勝負しないといけないわけですが,ごんぎつねさんが指摘しているように,理不尽な点が見え隠れするのは気持ちがいいものではありませんね.
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ありがとうございます。 (ごんぎつね)
2009-03-27 07:14:38
らがーさん、
こんにちは。

丁寧な対応、そして配慮をいただき、ありがとうございます。

私は技術士というものに興味を持ち始めたのは、平成17年頃なので、ご紹介いただいた内容は知りませんでした。

色々な柵があるなかで、中途半端な形で設立されたのですね。
ある意味、納得できます。
抜本的な改善をされることなく、延々と続いていることが課題になってきますね。

制度は、見直すとしても、それなりの時間と手間がかかると思います。
気になるのは、自律的に動けていないところですね。
制度に課題があると認識するならば、運用面で可能な範囲で救済するのが得策です。
それが、逆方向に動いているように思えます。
選択科目がやたら細かかったり、合格率のバラつきが限度を超えたり、、、
これ以上、言うのは控えることにします。

当然、現行の制度・運用の中で取り組んでいくしかありません。
今は、取り組みに先立って、スタンスを整理している状況です。
私にとっての総合技術監理部門の位置づけ、優先順位、力の入れ方などを考えています。
概ねの考えがまとまってきました。

本当に参考になりました。
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