一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

堤義明とマイケル・ダグラス (銀のスプーンの不幸について)

2005-02-23 | よしなしごと
堤義明が東京地検特捜部の事情聴取を受けたというニュースが盛んに流れている。
まさに「溺れる犬は石もて打て」というくらいたたかれている。

一連の名義株騒動での辞任記者会見の様子が流されていたが、その中で
「上場企業ということに私自信無知なところがあり・・・」という発言があった。

おいおい、上場しといてそりゃないだろ、と思ったが、
そもそも堤義明にとって西武鉄道という上場企業は「与えられた物」であって、自ら上場を勝ち取ったものではないから、上の発言は正直な気持ちなのかもしれない。

そういえばこの前猪瀬直樹が「ミカドの肖像」の取材インタビューの際の堤義明の発言について書いていた。
そこでは堤義明は
「先代の教えは、事業にはまず第一にカネを借りること、そして、つぎに土地を買うこと、でした。土地を買う、これが終われば99%事業はできたということですね。私の仕事は、おやじのやった99%のうえにペンキを塗る作業です」
「夫を亡くした女性がアパートを経営するようなもの」
という発言をしている(2/20朝日新聞11面)

一時は西武グループの総帥として時代を代表する企業家ともてはやされていたが、本人の意識は違ったのかも知れない。

そう考えると、5連覇を逃した直後の西武ライオンズの森監督に「やりたければどうぞ」と言ったメンタリティも理解できる気がする。


結局、与えられてしまったものから逃れられないことのつらさ、というのがあるのだろう。
それは、与えられたものが立派なもの(断りきれないほど十分に魅力的なもの)であればあるほど、「与えられた」ということが重圧になってしまうのかもしれない。
(与えられた事のない身としては想像するしかないが)



それで思い出したのがマイケル・ダグラス。

名優カーク・ダグラスの息子として生まれたが、映画界で有名になったのは、父から映画化権を譲り受けて共同プロデューサーとして製作した「カッコーの巣の上で」でアカデミー作品賞を含む主要5部門を独占したこと。
もともと「カッコーの巣の上で」はケン・ケイシーのベストセラー小説で、大ヒット間違い無し、というものだったから、「親のおかげ」と陰口をたたかれたとか。
結局その後「ウォール街」でアカデミー主演男優賞をとるものの、私生活では離婚トラブルやセックス中毒(どんな中毒なんだろう?ちょっとなってみたい気もするが(笑))などで話題になり、配役も、金持ちだけどトラブルに巻き込まれるちょっと間抜けな(脇が甘い)役がはまり役立ったりする。
マイケルダグラスは今では中毒からも立ち直り、キャサリン・ゼタ・ジョーンズと結婚したりと独り立ちしたようだが(って言ってももう還暦だから当然か)。


いずれにしても、銀のスプーンをくわえて生まれてくるのも楽ではないのかもしれない。



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1 コメント

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Unknown (堤義明)
2007-01-13 15:08:37
西武万歳!

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