失われた時を求めて

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スター・ウォーズ 帝国の逆襲 (追記を含む)

2006-06-26 00:18:02 | 映画
昭和55('80)年
制作:ゲイリー・カーツ(アメリカン・グラフィティ、スター・ウォーズ)
脚本:リー・ブラケット(本作の草稿が遺作)、ローレンス・カスダン(レイダース/失われた聖櫃、白いドレスの女)
制作総指揮:ジョージ・ルーカス
監督:アービン・カーシュナー(ネバーセイ・ネバーアゲイン、ロボコップ2)

出演:マーク・ハミル
   ハリソン・フォード
   キャリー・フィッシャー
   サー・アレック・ギネス
   フランク・オズ(ヨーダ)
   アンソニー・ダニエルズ(C-3PO)
   ビリー・ディー・ウィリアムス
   デビッド・プラウズ(ダース・ベイダー)
   ピーター・メイヒュー(チューバッカ)
   ケニー・ベイカー(R2-D2)
   ジェイムズ・アール・ジョーンズ(ダース・ベイダーの声)


 昨年の『エピソード3 シスの復讐』をもってシリーズが完結されたというのに、夏が近付くと、今でも「スター・ウォーズ」の新作が公開されそうな気がします。
 私はシリーズの中でも『帝国の逆襲』がお気に入りです。最もハードでシリアスなストーリーで、CGではない本来の「特撮」が楽しめるからです。こういう路線での「宇宙戦争もの」の映画をもっと見たいです。

 1作目『スター・ウォーズ』(当時はエピソード番号無し)が日本で公開されたのはアメリカから1年遅れて、私が中学1年生の年、昭和53年でした。「デス・スター」の惑星のような要塞という発想、使い込まれてボロボロの宇宙戦闘機やドロイド(当時はロボットと呼んでいましたが(^^ゞ)、銃弾のように光線が飛び交う描写、爆発するTIEファイターの斬新な映像など、大興奮で楽しんだものです。映画館にも3回も足を運び、吹替版が公開されればそれも見に行くほどのめり込みました。

 キャラクターも良かったですネ。私の当時のお気に入りは「C-3PO」でした。金ピカの容姿も魅力的でしたが、何よりも彼がプロトコル(儀典用)・ドロイドであるために、通訳をする必要上「おしゃべり」であるという点です。彼の話す内容と、臆病者という設定に笑わせてもらいました。
 帝国軍歩兵、ストーム・トルーパーのデザインもスマートでカッコよかったです。白いヘルメットなのに悪者そうな顔のデザインが、とてもわかりやすい!
 そしてもちろんダース・ベイダー! ターキンの指令には従うという微妙な立場が、当時は納得できませんでした。私はベイダーは「悪の大幹部」だと思っていましたから(^^ゞ 字幕での「ベイダー卿」という呼ばれ方も重々しくて良かったです。

 「フォース」は当時は「理力」とか「霊力」と訳されていましたネ。科学的な戦闘機やブラスター(光線銃)、ドロイドが登場するSF世界に超能力のような「フォース」が登場したことは、実は私にとっては興醒めでした^^; 当時の私は、子どもが単純にワクワクする描写ではないと思いました。
 「フォース」や「ベイダーがルークの父である」という設定が無かったとしたら、この『スター・ウォーズ・サーガ』は魅力の無いものになってしまったでしょうか? 「圧倒的な強さを誇る帝国軍と、人々の自由のために反乱軍が闘う苦しい歴史」というモチーフでも、それなりに壮大な物語は紡げたように思うのですが‥‥。

 さて本題に戻り、『帝国の逆襲』ですネ。中学校1年生でこの『スター・ウォーズ』にハマり、毎日毎日サントラのテーマ曲を聴きまくっていました。すると「続編が制作される」というニュースが飛び込み、完成・公開されるのを待ち望んでいました。そしていよいよ私が中学3年生の夏休みに、日本でも公開!

 私が『帝国の逆襲』を見たのは、今は無き「テアトル東京」でした。大画面は大き過ぎて、最初に見た時は字幕を追っていると画面を隅々まで見ることができませんでした^^; たしか強制入れ替え制だったと思いますが、私と、いっしょに行ったMくんは、なぜかそのまま場内に残ることができてしまいました(^o^) そして3回も見て映画館を出ると、外はすっかり夜になっていました‥‥。

 冷房の効いた(効き過ぎた)映画館で見る「氷の惑星ホスでの攻防」は臨場感たっぷりでした(^o^) 「AT-ATスノーウォーカー」の映像はTVのCM(三菱自動車のCM)でも流されていたので知っていましたが、大画面で見るAT-ATは大迫力でした。
 前作『スター・ウォーズ』で反乱軍が勝ったはずなのに、なぜか逃げまくっているのに疑問を感じました。戦争というのが大局的には優勢であっても、局地的には一進一退の攻防を繰り広げているなんて、中学3年生にはわからなかったのですネ。

 そしてダース・ベイダー登場! 前作でデス・スターの爆発から逃れていたので、彼が登場するのを楽しみにしていました。

 今作では「賞金稼ぎ」としていろいろなエイリアンが登場しました。前作の酒場のシーンのように、バラエティ豊かなデザインが楽しめます。私はIG-88やボスクが好きです。

 『帝国の逆襲』には、ヨーダとボバ・フェットが初登場します。そして「ダース・ベイダーがルークの父である」という設定も初出です。つまり、その後の「スター・ウォーズ・サーガ」の原点である設定は、実はこの『帝国の逆襲』から始まっていたのですネ。
 ヨーダが登場することによって、「フォース」とは何なのかがだいぶハッキリしてきました。なかなかウマい筋運びだと思います。

 そしてそして、ホログラムではありましたが、皇帝も姿を見せました。DVDではイアン・マクダーミドに差し替えられ、全体の統一が図られたのは良かったと思います。

 C-3POはバラバラにされてしまったりと散々でしたが、彼の饒舌さは絶好調です。ホスの格納庫でのソロやレイアとのやり取り、ミレニアム・ファルコン号内のラブシーンでのオジャマ虫ぶりなどは、全体的に重苦しいこの映画の清涼剤ですネ。私はプリークェル(エピソード1~3)があまり好きではないのは、C-3POが目立たないからでした。
 『帝国の逆襲』には、惑星ホスの反乱軍基地にいた白い「K-3PO」(後に壊れているのが可哀相‥‥)や茶色の「R-3PO」(これは画面では判りづらいです)、惑星ベスピンにいた銀色の「E-3PO」など、同一デザインの別個体が登場しました。こういう別個体の存在は、作品世界の広がりを感じさせてくれます。(1作目の『スターウォーズ』では、C-3POが初めてスクリーン登場するシーンでは、既に隣に同型で銀色のU-3POがいます。このU-3POは帝国のスパイだという設定があるそうです。)

 この『帝国の逆襲』ではR2-D2が色々な装備で活躍を見せてくれますが、まさか『エピソード2 クローンの攻撃』で飛ぶとは思いませんでした^^; 『帝国の逆襲』での装備の程度がリアルだと思います。

 ラストのダース・ベイダーの「I am YOUR FATHER!」の告白には驚きました。しかしそれはルークを惑わすための出まかせだと思っていました^^; 次の『ジェダイの復讐(現在は「ジェダイの帰還」)』が公開された時には、「本当にダース・ベイダーがルークの父親なのか」ということが最大の関心事でした。

 それにしても、こんなに未解決なこと(ダース・ベイダーの父親説、ハン・ソロの安否、帝国との決着などなど)がそのままにされて次作へ持ち越される映画って珍しいですネ。(この後には『バック・トゥ・ザ・フューチャー パート2』という例もありますが。)

 さて、DVDで今年も「スター・ウォーズ・サーガ」を楽しもうっと!


<追記>
 この『帝国の逆襲』ではC-3POがずいぶんと走らされています。ホスや小惑星帯の巨大生物の体内から逃げる時、ミレニアム・ファルコンに駆け込むシーンがあります。これはC-3POの着ぐるみ(?)の素材が改善されて軽くなり、動きやすくなったためでしょう。
 ダース・ベイダーの着ぐるみも素材が改善されて、頭部の光沢が増し、より威厳に満ちた姿となったことは喜ばしいことです。使い込まれたドロイドや戦闘機などの中にあって、光沢を増したベイダーは文字通り輝いています!

 旧3部作には、ルーク、ソロ、レイア、オビ=ワン、そしてC-3PO、R2-D2、ダース・ベイダー、チューバッカ(と、「特別編」ではボバ・フェット)以外に、3作全てに登場するレギュラーがいます。
『新たなる希望』ではデス・スターへの特攻作戦で最後までルークと編隊を組み、攻撃を受けてやむなく離脱。『ジェダイの帰還』での第2デス・スターへの特攻作戦ではランドのファルコン号とともに中心部への攻撃を実行。そして、『帝国の逆襲』では最初にAT-ATの脚にワイヤーを絡ませて、これを撃破。これだけ輝かしい活躍をしたその人は「ウェッジ・アンティリーズ」! 陰のレギュラーとしての彼を、みんなで応援しましょう!

 ハン・ソロがカーボン冷凍されるシーンでは、実は劇場ではNGシーンがそのまま公開されていました。
ソロがいよいよ冷凍されるという時にレイアとキスを交わしますが、そのシーンでのソロは白いシャツ。そしてレイアの「I love you.」というセリフに「I know.」と応えるソロ。ここでアップになりますが、その時は黒いジャケットを着ています。そして全身が映ると白いシャツだけ。またアップになると黒ジャケット‥‥。
この一連のNGシーンは劇場公開版・ビデオ版の「特別編」でもそのままになっていましたが、DVD化されるにあたって、白いシャツが照り返しでオレンジ色に見えているように修正されました。レンタル店にはビデオとDVDの両方の「特別編」が置いてあると思いますので、見比べてみると面白いですヨ(^_-)-☆

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2 コメント

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ジェダイの… (月見家)
2006-06-25 21:51:09
8/6はWOWWOWで「スター・ウォーズ 26時間放送」だそうです。



その案内を見ながら、妻と

「帝国の逆襲みた? ヨーダがでるヤツ」

「あぁ、見た」

「じゃあ、ジェダイの復讐は?…あれ?ジェダイの帰還』???」

という会話を交わしたばかりでした。



「特別編」とかいうバージョンは知っていますが、タイトルが変更になっていたことは全然知りませんでした。
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スター・ウォーズのver.違い (get_better4u)
2006-06-25 22:42:56
 月見家さん、こんにちは。



 1作目の『スター・ウォーズ』には多くのver.がありますネ。



 まずは、昭和56年か57年頃に劇場公開された「吹替版」。ハン・ソロ役を森本レオさんが当てていらっしゃいました。(これがなかなかハマり役でした。)

そして、この時初めて「エピソード4 新たなる希望」のサブタイトルが付けられたと記憶しています。その後のソフト化されたビデオからは、全てにサブタイトルが入っています。



 それから、「特別編」ではCGなどの最新デジタル技術によって多くの手直しがされています。

 ところが、劇場公開版とビデオ版の「特別編」では、ジャバ・ザ・ハットはやたらと目がクリクリした可愛いCGでした。ハン・ソロとグリードが酒場で打ち合うシーンも、お互いに1発ずつ打つものでした。それがDVD版では変更されています。つまり、劇場版・ビデオ版とDVD版でも異なるver.になっているのです。



 「特別編」は旧3部作全てに手が入れられ、本文でも触れたように『帝国の逆襲』ではDVD版では皇帝の映像が差し替えられ、ベスピンのシーンにも変更があります。

 『ジェダイの復讐』は劇場版・ビデオ版ではジャバ宮殿の宴のシーンの曲が大幅に変更され、シンガーのサイ・スヌートルズがCGになりました。また、サルラックにもCGが追加されています。DVD版では、さらに最後のアナキンがヘイデン・クリステンセンに差し替えられました。

 そしてDVD版からはサブタイトルが『ジェダイの帰還』になりました。これはやっと日本でも、正しく『Return Of The Jedi』が訳されるようになったということです。(『復讐』は原案のタイトルのままの訳で、公開前に「revenge」が「return」に変更されたことが日本ではうまく伝わっていなかったためのミスだったそうです。)



 旧3部作に関しては3作とも、

最初の公開ver.(ビデオも含む)

劇場版・ビデオ版の「特別編」

DVD版の「特別編」

でそれぞれ異なります。



 新3部作でも、フィルムでの上映とデジタル上映では、1部のシーンに違いがあるそうです。(私はそこまでは詳しく見ていませんでした。)
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