獨協大学・天文宇宙イベントで、はやぶさ帰還、カプセル回収の話を聞く(2011.5.22)

2011-05-22 23:46:00 | Weblog

 *2010年6月14日付朝刊。右;日経、左;朝日(写真は、13日午後11時21分、朝日の東山記者撮影(3分露光)。左上から右下に、光っているところで“はやぶさ”が燃え尽き、カプセルだけが落下する)

 

 今日(522日)は午前中のセッションに行きました。19日(木)から4日間、毎日、獨協大学の天文宇宙ウィークに出かけています。

 1030分から公開座談会<カプセル回収チームが勢揃い。大気圏再突入の613日を熱く語る>を聞きました。落下してくる直径40㎝ほどの中華鍋のようなカプセルの回収の話です。
 日曜日の今日は大講堂いっぱい満席の聴衆でした。ワタシのように暇な高年者、中年のカップル、若い女性、子ども連れのパパ。ご近所イベントらしい多種多様な人たちです。

*出席のカプセル回収担当の5名

 ステージに並んだ5人は、第一線の研究者だけに、若いなあ、です。カプセル回収チーム中心の、山田哲也さん(宇宙科学研究所)、カプセル開発製造者の益田克之さん(IHIエアロスペース)の他、どこに落下させるかを計算した松岡正敏さん(NEC航空宇宙システム)、ビーコン電波をキャッチして方向探知機から落下地点を特定した川原康介さん(宇宙科学研究所)、ヘリコプターから地上の落下物を見つけ回収した水野貴秀さん(宇宙科学研究所)。

 司会の山根一真さんの進行にそって、大気圏再突入からカプセル回収へと話が進んでいくのですが、壇上の皆さんは、専門家だけに<当然、予定どうり>と静かな語り口が心に残りました。1年も前のことで、研究者たちは、もうとっくに次の課題に専念されているに違いありません。

 それでも私らには、新聞テレビ報道をはるかに越えた内容を知ることができました。大いに満足したセッションでした。

 最も刺激的であったのは、計算して落下位置を決定、二度の制御を行って正確に落としたことです。計算どおりにできるんです、と。

 落下は、オーストラリア南部のウーメラ砂漠です。現地で何度もリハーサル(回収訓練)をし、本番に備えて、一年前だったかに数少ない宿(親子ふたりでやってるペンション)の予約も済ませていたそうで、まさに計算どおりだったのです。
 回収のおり、オーストラリアの現地で取材された山根さんが、取材陣は外国メディアだけで、日本のメディアはどの社もいなかったといわれたことが、ひっかかり、切り抜いていた新聞を再読してみました。確かに、そうかも知れませんし、そうでもないでしょう。

*日経に載った全面広告。左;2010年6月11日付。“7年間の旅を終えて6月13日23:00頃、いよいよ地球へ”(NECの広告)、右;8月14日付。発見回収されたカプセルとパラシュート(IHIの広告)

 

 帰りを急いでいたのですが、もう一度、展示されているカプセルの実物、正確にはカプセルの上蓋と下蓋を見てきました。

 大勢の見学者で盛り上がっていた会場でした。ご近所の人たちも参加できる“お遊びのない”いいイベントだったなと感じました。


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