キリング・フィールド
cast >> Sam Waterston, Haing S. Ngor, John Malkovich, Julian Sands, Craig T. Nelson, Bill Paterson, Spalding Gray, Graham Kennedy, Patrick Malahide, Nell Campbell ...
director >>Roland Joffe（142min）《イギリス作品》
soundtrack >>
【クメール・ルージュ】… カンボジアにかつて存在した共産主義政党で、正式名称は "カンボジア共産党"。1980年以降は類似した名称との混乱を避けるため、指導者の氏名から "ポル・ポト派" とも言われる。
1970年代、クメール・ルージュによる内乱渦巻くカンボジアを舞台に、アメリカ人記者と現地人助手との "絆（友情）" を、実話に基づき力強く描いた戦争ドラマの名作 ーーー。原作はピューリッツァー賞を受賞したシドニー・シャンバーグのノンフィクション。アカデミー賞３部門【助演男優賞（ハイン・Ｓ・ニョール）・撮影 賞・編集賞】受賞。
1973年8月、ニューヨーク・タイムズの記者シドニー・シャンバーグ（サム・ウォーターストン "Heaven's Gate" "The Great Gatsby" ）は、特派員としてカンボジアの首都プノンペンにやって来た。当時のカンボジアはアメリカを後ろ盾にした "ロン・ノル政権" と、反米・救国を旗印に掲げた革命派勢力 "クメール・ルージュ" との闘いが表面化した時期でもあった。現地でシドニーの通訳兼ガイドとしてパートナーを務めるのは、カンボジア人のディス・プラ ン（ハイン・Ｓ・ニョール "Heaven & Earth" "My Life" ）。翌74年、革命派のプノンペン進攻が目前に迫り、外国人や政府関係者は必死に国外へ出ようとかけずりまわり、プランの家族もシャンバーグの手を借りて無事にアメリカへ旅立った。ジャーナリストとして国の行く末を見届けようと、家族と離れ、プランはシャンバーグと共にカンボジアに残ったのだが・・・・・。
アメリカ人カメラマンのロックオフをジョン・マルコヴィッチ（ filmography ）、イギリス人記者のジョン・スウェインをジュリアン・サンズ（ "Ocean's Thirteen" "24" ← シーズン５のビエルコ役）。
しかし、誰よりも印象に残るのはプランを演じたハイン・Ｓ・ニョール。彼はプノンペンの軍関連の病院で産婦人科医として働いていたが、クメール・ルージュに捕まり４年間もの強制労働をさせられる（← この時、右小指の半分を切断される）。その後 '79年のベトナム侵攻後にタイに脱出、'80年に渡米。偶然プラン役をオファーされた彼の演技経験は "ゼロ" だったが、実在のプラン以上の経験をしていた彼は鬼気迫る演技で、アカデミーとゴールデン・グローブの助演男優賞をＷ受賞（← アマチュア俳優としては、"The Best Years Of Our Lives" のハロルド・ラッセルに次ぐ史上２番目の快挙）。が、'96年Ｌ.Ａ.の自宅近くの路上で何者かに撃たれ死亡。当時クメール・ルージュの陰謀説が流れたが、後日犯人は逮捕され、コカイン欲しさの金品強奪が目的だったと報道された ーーー。
本作は流血と恐怖の戦場をリアルに描いており、プランが脱走し戦禍の大地をさまようシーンは凄まじい ーーー。
ラストに流れるジョン・レノンの "Imagine（イマジン）" が心に響きます・・・。
>> War - filmography
>> AFI'S 100 YEARS 100 CHEERS（2006）- filmography
