地獄の黙示録 特別完全版
cast >> Marlon Brando, Martin Sheen, Dennis Hopper, Robert Duvall, Frederic Forrest, Albert Hall, Sam Bottoms, Larry Fishburne, G.D. Spradlin, Harrison Ford, Scott Glenn, Colleen Camp, Linda Carpenter, Cyntia Wood, Tom Mason ...
writer / producer / director >>Francis Ford Coppola（202min）
music >> Carmine Coppola, Francis Ford Coppola
soundtrack>>
1960年代のベトナム戦争下のジャングルを舞台に、一人のアメリカ軍将校暗殺を命じられた大尉が４人の部下と目の当たりにする、戦争の様々な “狂気” と “惨状” を抉り出した作品 ーーー。フランシス・フォード・コッポラ監督（ "The Godfather" "The Cotton Club" "The Black Stallion" ）が己の映画生命のすべてと私財を注ぎ、文字通り “狂気の沙汰” を繰り返しながら 1979年に製作したオリジナル版（カンヌ国際映画祭【パルム・ドール】受賞）に「53分」の未公開映像を加えて再編集したディレクターズ・カット版。ＮＢＣ管弦楽団の第一フルート奏者だった父カーマインと共に音楽も手掛けている。
サイゴン ーーー 狂うような暑さの夏。
ブラインドの下りたホテルの一室で、ウィラード大尉（マーティン・シーン "GANDHI" "QUEEN" "CADENCE" ← 監督・出演し、息子のチャーリーやＬ・フィッシュバーンと共演）は、虚ろな視線を天井に向けていた。特殊行動班員である彼にナ・トランの情報指令本部への出頭命令が下ったのは、それから間もなくのことだった。本部では３人の男が彼を待ち受けており、ある将校を “殺せ” と。その男の名はウォルター・Ｅ・カーツ（マーロン・ブランド filmography ）ーーー 士官学校を主席で卒業後、空挺隊員として朝鮮戦争に参加。数々の叙勲歴をもつ軍部最高の人物だが、ナン川上流のジャングル奥地で現地人を支配して以降は軍との連絡を絶ち、自らの “王国” を築いているという。軍は常軌を逸したカーツ大佐をアメリカ軍の恥であるとし、暗殺を命じたのだ。この “密命” を受けたウィラードは、４人の部下 クリーン（ラリー・フィッシュバーン filmography ）、ランス（サム・ボトムズ "Bronco Billy" ）、シェフ（フレデリック・フォレスト "TUCKER" ）、チーフ（アルバート・ホール filmography "Ally McBeal" シリーズ ← ウォルシュ判事役）と共に哨戒艇に乗り込み、一路川を上っていく・・・・・。
空軍騎兵隊のキルゴア中佐をロバート・デュヴァル（ filmography ）、アメリカ人フォト・ジャーナリストをデニス・ホッパー（ "Easy Rider" "Rebel Without A Cause" "BASQUIQT" ）、ルーカス大佐をハリソン・フォード（ "STAR WARS" シリーズ "Raiders Of The Lost Ark" シリーズ）、コルビーをスコット・グレン（ filmography ）らが演じている（← 当たり前ですが、皆 "若い"！ フィッシュバーンはまだ "少年"！）。
ベトナム戦争に限らず、狂気を生む「戦争そのもの」の本質と「人間の内に横たわる」本質を鋭く描いている作品にも拘わらず、時折美しい映像に目を奪われ、戦争映画だということを忘れさせられます。
単純な内容ではないため、何度か観るうちに理解が深まっていく作品。"神" と呼ばれた男の正体は「狂人」なのか「偉大な指導者」なのか？ ーーー 何が彼を変えたのか・・・？
私もすべてを理解したとは言い難いのですが、コッポラでなければ決して撮れなかった、唯一無二の作品であることは間違いないでしょう。
関連作品 >> "Hearts Of Darkness: A Filmmaker's Apocalypse"（困難を極めた映画製作の模様を収めたドキュメンタリー『ハート・オブ・ダークネス / コッポラの黙示録』）
>> War - filmography
>> AFI'S The Greatest Movies 100 - filmography
