ワイルド・ブラック / 少年の黒い馬
cast >> Kelly Reno, Mickey Rooney, Teri Garr, Clarence Muse, Hoyt Axton, Michael Higgins, Edward McNamara, Dogmi Larbi, Kristen Vigard ...
executive producer >>Francis Ford Coppola
director >>Carroll Ballard（117min）
music >> Carmine Coppola
soundtrack >>
フランシス・フォード・コッポラ（ "The Godfather" シリーズ "The Cotton Club" "Apocalypse Now" ）製作総指揮による、海難事故から奇跡的に生き延びた11歳の少年と黒いアラブ馬の愛情深い "ふれあい" を描いたドラマ ーーー。原作は全米で800万部以上のベストセラーとなったウォルター・ファーリーの小説。なんとも美しく秀逸な映像を撮影したのは、キャレブ・デシャネル（ "The Right Stuff" "Message In A Bottle" ）。音楽はＦ・Ｆ・コッポラの父、カーマイン・コッポラ（ "Godfather Part II" ）。
1946年、地中海北アフリカ沖 ーーー 少年アレック・ラムジー（ケリー・レノ）は、考古学者である父（ホイト・アクストン "GREMLINS" ）と中近東の旅に出ており、ある港でアレクサンダー大王が乗ったという黒馬の生まれ変わりのような荒馬が、船に積まれたのを見た。それは野生のアラブ馬で、特別船倉に収容されるのを嫌がり暴れている、見るからに精悍そうな馬だった。その夜アレックは、船客たちとのギャンブルで手に入れた折りたたみ式のナイフと、小さな黒い馬のイコン（彫り物）を父からもらい、それを大切な宝物にした。しかしその晩遅く突然嵐が起こり、船は火事に見舞われ転覆し、少年は父と離れてしまい海に投げ出された。だが、あの荒馬に助けられ流れ着いた孤島で、彼はその馬を "ブラック" と名づけ、少しずつ "友情" を育んでいった。やがて半年も過ぎた頃、彼らは奇跡的に漁船に助けられ、アレックはブラックと一緒にアメリカへ戻る。が、少年の家の狭い庭では不服のブラックは、駆け出して町を通り抜け、郊外の牧場に置いてもらうことに。そこでアレックは、腕のイイ調教師だったヘンリー（ミッキー・ルーニー "Night At The Museum" "Breakfast At Tiffany's" ）と出逢い、野生で抜群のスピードを誇るブラックを "競走馬" として鍛え上げ、レースに出場しようとするのだが・・・・・。
少年アレック役は、生まれたときから裸馬に乗って育ったというケリー・レノが 500人の候補者から選ばれた（← 頷けます）。アレックの母をテリー・ガー（ "TOOTSIE" "Close Encounters Of The Third Kind" ）、ヘンリーの親友の老人スノーをクラレンス・ミューズ（ "Car Wash" ）、競馬界の実力者で人気スポーツ・アナのネビルをマイケル・ビギンズ（ "Angel Heart" ）。
なんといっても孤島での少年と馬とのサバイバル生活を、息をのむほど美しい映像と音楽だけで（台詞ナシ）魅せる部分が秀逸 ーーー。自然美が際立つ "映像詩" としての雰囲気を壊さずに、ラストのマッチ・レースまで運んでいく手腕は見事。ちなみに日本未公開ですが『ワイルド・ブラック２ / 黒い馬の故郷へ』という続編があります。同じように「子供と馬」の物語でも "Dreamer: Inspired by A True Story" とは全く違います。私はアレックとヘンリーやスノーとの "やりとり" が好きです。
>> AFI'S 100 YEARS 100 CHEERS（2006）- filmography
