クリップス
cast >> Jamie Foxx, Lynn Whitfield, Lee Thompson Young, Brenda Bazinet, CCH Pounder, Brenden Jefferson ...
director >>Vondie Curtis-Hall(93min)《劇場未公開》
【Crips(クリップス)】… ロサンゼルスで生まれ、今やカリフォルニア州のみならずアメリカ全土に多数存在する、アフリカ系アメリカ人による2大ストリート・ギャングの1つと言われる集団( ← "COLORS" にも登場)。
原題は【redemption】…(罪の)贖い・償い。ギャングで、死刑囚にして、ノーベル平和賞と文学賞の候補者 ーーー 今は亡き Stanley "Tookie" Williams(スタンリー・ "トゥーキー" ・ウィリアムス)が "非暴力活動" に目覚めていく姿を描いた実話。監督は、俳優でもあるヴォンディ・カーティス=ホール( filmography )。
犯罪多発地帯の L.A. サウス・セントラル地区 ーーー ストリート・ギャング "クリップス" のボスとして街に君臨していたトゥーキー(ジェイミー・フォックス filmography )は、ある日敵対するギャングとの抗争で4人を殺害。裁判の結果「死刑囚」として収監される。刑務所内でも頭角を現し、囚人たちの間でもボスになるトゥーキーだが、一人の女性ルポライター、バーバラ(リン・ウィットフィールド filmography )との出逢いが、彼の人生の "転機" となり、彼女によって "命の尊さ" を知ったトゥーキーは、子供たちに "暴力の無益さ" を訴える本を執筆。それはたちまち話題になるのだが・・・・・。
バーバラの息子をリー・トンプソン・ヤング( "Friday Night Lights" "Akeelah And The Bee" )、ネルソン・マンデラ氏の妻をCCH・パウンダー( filmography )らが演じている。
実在のスタンリー・ウィリアムスは、ルイジアナ州ニューオリンズ出身。1971年に "クリップス" に加わり組織を拡大。1979年に2件の強盗殺人事件により逮捕され、1981年に「死刑」を宣告される。収監後 "改心" し、反ギャング活動を行い、1996年から子供たちに向けてギャング暴力に反対する "Tookie Speaks Out Against Gang Violence" シリーズとして「9冊」の本を執筆。2001~2005年の間、ノーベル『平和賞』及び『文学賞』にノミネートされ、その力強い言葉と社会貢献により、多数の「減刑嘆願書」が出されていた。しかしシュワルツェネッガー知事は、彼が自分の犯した殺人事件を否認し、謝罪も行っていないことから『証拠を検討したが、恩赦を出す余地は見出せなかった』として、2005年12月13日(現地時間午前0時1分)、収監されていたカリフォルニア州サン・クエンティン連邦刑務所で、52歳を目前に薬物注射による死刑を執行した ーーー。
本作は、死刑を宣告されたトゥーキーが "非暴力活動" に目覚めていく姿と、彼のメッセージを訴える作品であるにもかかわらず、安っぽいアクションのような日本版のパッケージ・デザインは最低(← しかもこんな爆発炎上シーンはナイ)。とても内容を考慮しているとは思えないので却下。'04年に "Ray" や "COLLATERAL" でジェイミーの知名度が上がり、慌ててリリースしたにしてもヒドい(呆)。ちなみに Region 1 ver. には、特典として "A Message From Stan 'Tookie' Williams to Inner City Youth" "A Message About Redemption by Stan 'Tookie' Williams" という、獄中の彼自身からの "声" のメッセージが収録されています。
ーーー TVで「死刑執行」のニュースをご覧になった方もいるでしょう?
>> Unscreened - filmography