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"Round Midnight"(1986)

2009-03-19 01:00:08 | Based on a True Story

 ラウンド・ミッドナイト

cast >> Dexter Gordon, Francois Cluzet, Gabrielle Haker, Sandra Reaves-Phillips, Lonette McKee, Christine Pascal, Herbie Hancock, Bobby Hutcherson, John Berry, Pierre Trabaud, Frederique Meininger, Liliane Rovere, Hart Leroy Bibbs, Ged Marlon, Victoria Gabrielle Platt, Martin Scorsese, Ron Carter, Billy Higgins, Palle Mikkelborg, Wayne Shorter, Tonny Williams, Freddie Hubbard ...
writer / director >>Bertrand Tavernier(131min)
music >>Herbie Hancock
soundtrack >>


1950年代のパリを舞台に、伝説のジャズ・ミュージシャンと彼を神のように敬愛するフランス人との "音楽" で結ばれた熱い友情を、実話を基に描いた人間ドラマ ーーー。主人公のモデルは "天才" と呼ばれたジャズ・ピアニストでN.Y.からパリへ渡ったバド・パウエルと、彼の熱烈なファンでパリでの生活を支えたフランシス・ポードラ。脚本・監督はベルトラン・タヴェルニエ( "Clint Eastwood: Out Of The Shadows" ← 出演)。音楽監督・出演のハービー・ハンコックは、本作でアカデミー【オリジナル作曲賞】を受賞。

Round Midnight (1986) Trailer


1959年、パリ ーーー アメリカから初老のテナー・サックス奏者デイル・ターナー(デクスター・ゴードン ← 本作が映画デビュー作  "Awakenings" ← 遺作)がジャズ・クラブ "ブルーノート" に出演するためにやって来た。盛りを過ぎ、今や "酒" に溺れる生活を送っていたが演奏は "健在" で、クラブの音楽監督でピアニストのエディ(ハービー・ハンコック  discography )やヴァイブのエース(ボビー・ハッチャーソン)など気心の知れた仲間たちと、毎晩素晴らしいステージを披露し、クラブは久しぶりの大物の来仏に湧いていた。そんなある夜、デイルの古くからの熱烈なファンで、クラブに入る金もなく外で雨に打たれながら聴き入っていた貧しいグラフィック・デザイナーのフランシス(フランソワ・クリュゼ  "INTOUCHABLES"  "Le Hussard Sur Le Toit" )に出逢う。意気投合したデイルは、翌日から彼を伴ってクラブに行くようになる。しかし、デイルは仲間から止められている "酒" を飲んでは問題を起こしたり、病院の厄介になるようになり、彼の身を案じたフランシスは別れた妻から借金までして、デイルを献身的に守り、娘のベランジェール(ガブリエル・アケル)と3人で一緒に暮らすようになる。そんなフランシスの姿に "改心" したデイルは、心身共に完全復帰を果たし、N.Y.での活動を再開するため "帰国" することを決心するのだが・・・・・。

"ブルーノート" のオーナーをジョン・ベリー( "Claudine" ← 監督)、バターカップをサンドラ・リーヴス=フィリップス( "Lean On Me" ← 校歌の指導をした音楽教師役)、デイルの古い友人でヴォーカリストのダーシーをロネット・マッキー( filmography )、N.Y.の興行師グッドリーをマーティン・スコセッッシ(← この人の登場で見事にN.Y.を表現  "QUIZ SHOW" ← 出演  "CLOCKERS" ← 製作)。

数々のスタンダート・ナンバーを奏でるライヴ・シーンには、D・ゴードン、H・ハンコックをはじめ、ビリー・ヒギンズ、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、フレディ・ハバート、トニー・ウィリアムズら、豪華な面々が登場(← これだけでも観る価値あり)。パリの下町の絶妙な雰囲気を醸し出した美術も秀逸。しかしなんといっても渋いのは、本物のジャズ・マンであるD・ゴードンの "存在感"(秀逸)ーーー。見事に "その時代" を生きたミュージシャン特有の "匂い" を漂わせる名演を披露し、映画初出演にしてアカデミー賞【主演男優賞】にノミネートされた(納得)。彼の何気ない日常の女の子との "やりとり" や、哀愁漂う背の高い "後ろ姿" も忘れがたい。エンディング、《バド・パウエルとレスター・ヤングに捧げる》という字幕と共に流れるボビー・マクファーリンの唄う "Round Midnight" が胸に響きます・・・。

 


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