奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その504)

2018-01-10 08:15:00 | 奈良・不比等
歴史ミステリー小説 北円堂の秘密

新聞の奈良版に唐招提寺のデジタルアーカイブの事が載っていた。唐招提寺の金堂を解体修理(2000~2009)した際には観光客へのサービスとして凸版印刷と組んでVR(バーチャルリアリティ)の技術を使って解体前の金堂の姿を多方向から楽しめる映像を提供してきた。金堂大屋根の「天平の甍(てんぴょうのいらか)」の映像も空撮したもので接近映像を撮り、迫力十分なものであった。左右の鮪(しび)の片方が井上靖の小説に出てくる天平の甍であることが誰にでも確認できてその印象は忘れることが無いだろう。金堂の解体修理が竣工してからも、以来20年に亘って東京などで行われる古都奈良のイベントなどにその時のVRが活用されて評判が良い。------
今では4Kの技術も出来ており、唐招提寺のVRは進化を遂げているそうである。------
荒井正吾・奈良県知事は正月の訓示の中で職員に向けて努力の事を話される共に、自身の発案として今年はデジタルアーカイブを県の予算で整備したいとも述べられていた。------
経済が上向いていた時からバブル崩壊になる前までは県の予算で古都奈良の四季などの映像作品が続々と制作された時代があるのだが、今では少し、映像が古色めいているためか使われるのを見たことが無い。否使い物にならなくなってしまったのだろう。映画の撮影技術などがその後、デジタル化されて編集もし易くなっているので、世界遺産の内の仏像などを幾つかデジタル作品として制作してみようとお考えのようだ。確かにお寺に行けばご開帳の際にお宝である仏像を拝観できるし美術書でも眺めることは出来るが、大画面で360度を周り中から見ることが出来るVR技術を使った作品は外国でのイベントなど外国人観光客を呼び込む施策としてきっと役立つことだろう。-----
ドローンに拠る建物の空撮も世界各地の世界遺産で利用されてきており、古都奈良でも、法隆寺でも、紀伊山地と霊場吉野でも頼りになることだろう。勿論スチル写真もその動画の中から作成できるだろうし、白黒に拘る芸術家肌の人は奈良市写真美術館で堪能すれば良いのだから。
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