好奇心旺盛なおばさんのワクワク日記

勉学優先のセン業主婦!
遠くに見える富士山を眺めつつ、ワクワクしながら学習などにいそしむ日々を書き綴っています

神田氏発見の『周易集解』宋刊本 (一)

2013-02-27 20:45:26 | 学習
月曜にM大學に赴き、神田喜一郎氏の論文「歐洲訪書記の中からーー宋槧周易集解」(『書誌学』第八巻 昭和12年発行)を確認してきました。

幸せなことに口絵に画像がありました! 
恐らくもう実見することなど叶わないことでしょう!
画像が見られただけでもなんとも有り難いことです!! 

たった1枚の画像ですが、重要な情報が含まれています。



右側の半葉は鮮于侃の子、申之の序文の終わりの部分です。
左側の半葉には蔵書印がくっきりと残っています。 
神田氏の論文の中に、「この本には首尾ところどころに次の如き蔵書印がある。」として九つの印が記されています。
そのうちの4つが確認できたのです。

右下が「毛」、その上が「海虞毛表奏叔図書記」(海虞は毛晋の出身地・常熟の古称)
上眉(匡郭の上)が「在在處處有神物護持」。以上三つが毛氏の蔵書印です。
右下匡郭の外が、「李振宜蔵書」

『明清著名蔵書家・蔵書印』には79個の毛氏の蔵書印が記されています。
1つや2つどころじゃないです!
さすがに明末の大蔵書家だけのことはありますね。

毛晋(1599~1659)初名鳳苞、字子九。更に名晋、字子晋。明末の蔵書家兼大出版者。
親子関係を分りやすいように図にしておきました。


蔵書印について多少気にかかることがあります。
それについては次回に。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『宋監本爾雅注』の避諱字(二)

2013-02-23 22:10:55 | 学習
『宋監本爾雅注』の欠筆となっている避諱字を調べてみました。
以下の画像は、データから切り取ったもので、小さい文字は注文で小書きになっているもの。

(1) 宋代の避諱

(2) 宋代の避諱

(3) 宋代の避諱

(4) 宋代の避諱

(5) 真宗(趙恒)の避諱

(6) 仁宗(趙禎)の避諱

(7) 神宗(趙きょく(王+頁))の避諱。『廣韻』に「又音勗」とあることから、同音による避諱とわかる。

(8) 欽宗(趙桓)の避諱

(9) 欽宗(趙桓)の避諱

(10) 高宗(趙構、南宋)の避諱。

(11) 孝宗(趙しん(慎と同じ)、南宋)の避諱

(12) 元代の避諱?


監本と言えどもやはり間違いはあるようで、「徴」が闕筆になっていないところがあり、又 (12)の「享」も本文では闕筆になっていませんでした。この注の闕筆も疑問です。

前回の画像で確認できるように後に補修されたことは確実で、加えて巻末の2丁ほどがだぶって綴じられていました。
刻工名も確認したかったのですが、入っているところがあっても残念ながらデータ上からは確認できませんでした。

確認に手間どったのが、(7)の「勗」でした。
『礼部韻略』の「淳煕重修文書式」に載ってはいるものの、手元の『歴代避諱字彙典』で「勗」を「xu」(ピンイン)や「6012」(四角号碼)で引いても載っておらず、『廣韻』を見て同音であることをようやく確認できました。

「勗」と「冒+力」が同字だということに気付けなかったために遠回りをしてしまいました。 
『康煕字典』を引いてようやく気付いたのですが、「冒+力」に、
『篇海』「勗に作るは訛(言+爲)」
とあり、『篇海』での確認はできませんでしたが「勗」を誤りとした学者がいたということですね。
『漢辞海』は異体字としています。

IMEでは「冒+力」は機種依存文字となっていて使うと文字化けしてしまいます。
時の流れということでしょか。

今回このような試みをしてみて、やはり版本調査をする時は、実見しなければいけないと痛感しました。
それに、該当する文字自体が少ないので、巻数・丁数の少ないものを選んだこと自体が間違いだったように思いました。
情報を分析する時には集める情報が多ければ多いほど良いわけですから。

勉強に手抜きは禁物ということです! 
忘れずに次に生かすようにしましょう! 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『宋監本爾雅注』の避諱字(一)

2013-02-23 16:15:17 | 学習
暇です! 
することが無いわけじゃないのですが、校正用のデータが数点届かず、編集作業も出来ず従って纏めも出来ません。 
6月終了の予定なので急がなくてもいいのですが、そのうちに他のものが入って来ると厄介なことになるかも・・・

で、忙中閑ありということで、『宋監本爾雅注』の避諱字を調べてみました。
先日の「古事記」の講座で、思いもかけずN先生の口から「書誌学の長澤」というお名前が出ました。 
私の中では、書誌学=長澤規矩也です!
此の時たまたま先生が黒板の左側から書きはじめられ、その時長澤先生のことを思いだされたようです。

講座が終わってから再度伺って見たところ、長澤先生の講義を聞かれたことがあり、その時長澤先生は板書をされる折、縦書きにもかかわらず黒板の左側から書かれたとのこと。
席を立って板書の様子を再現してくださりながら、着物を着ておられたからでしょうかねぇ~、どういう理由からなのかほんとのところは分りませんが、とのこと。

長澤先生の授業を受けておられた、ということではなかったようです。
長澤先生は1980年に無くなっておられますから、直接お会いになったことのある人からご存命中のことを伺う機会はほぼありません! 
もっと何か伺えるかとも期待したのですが残念! 

ちょうど講座が始まる前、図書館で『書誌学』の長澤先生の論文をコピーしているところへ、N先生が入ってこられたのです。
やっぱり何かご縁があるんですねぇ~ 

神田喜一郎氏の論文を探しに行ったのですが、それを掲載する巻は残念ながら無かったのですが、『書誌学』の総目録に興味ある論文を見つけ、それでコピーしていたのです。
いずれも長澤先生のもので「帝諱闕筆に基く宋刊本鑑定に関する注意」「宋刊本刻工名表初稿」「宋刊本廣韻刻年の推定ー宋刊本刻工名表応用の一例」「元刊本刻工名表初稿」。

と、ようやくここで表題とつながりました。
避諱字は、刊本の刊行年代を推定する参考になると言いながら、結構忘れられていたりしてあれっと思うことがあります。
監本ならばいい加減なことはないだろうと思い、『宋監本爾雅注』を調べて見ることにしたのです。

下の画像がその本文の冒頭部分です。
中国の某サイトで入手したデータですが、監本だけあってさすがに綺麗な出来栄えですね。



「毛晋」の蔵書印もはっきり分かります。
先日買った「書聖王羲之」の図録の「毛氏子晋」の印と少し相違がありますが、印が1つとは限らないので今は気にしないことに! 
以下は同じ刊本の最後の方です。上の部分との違いは歴然としていますが、良くあることだそうですので今は気にかけないことに。


長文になりましたので、避諱字については次回に。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金からの天引きが増えすぎ!

2013-02-19 16:44:21 | 日記
年金から今まで天引きされていた所得税・介護保険に加えて個人住民税まで引かれることになった。
支払の滞る人がいるから取られた対策で無理もないことなのでしょうが、銀行に振り込まれる額が減るのは何となく嫌な気分!
支払われる年金が減るわけじゃないけれど、もらえるものは一旦は銀行の口座に満額入ってほしい! 

先月「年金振込通知書」が届いた時、天引きされている「所得税および復興特別所得税」の金額があまりにも増加しているのにびっくり! 
2月振り込み分から「復興特別所得税」が引かれるとはいえ、その額は所得税の2.1%。
数万も増えるのはおかしい! 

ネットで情報を調べて見たけれどなぜなのか分らずじまい!
これは、国家財政が厳しい為に先どりをしていて後から返す腹積もりか?とまで疑って 

毎回数万円も減るのでは分らないまま放っておくわけにもいかないので、年金機構に電話してみた。
年金受給者本人からの電話ではないので、代理人(妻)としてのいろいろな確認作業がありようやく本題に入る。
所得税の算出法について尋ねて見ると、意外な答えが返ってきた。

こちらの質問の意図を察してか、「配偶者控除」がされていませんとのこと。 
電話をしているのは、配偶者本人で・・・ 

昨年、確かに配偶者の現況届は出したはず。
しかし向こうではそのように処理はされていなかった!ということで・・・
出したはずのはがきが届いていない! なぜそんなことが? 

とりあえずは、届け出のための書類を送ってくださるとのことで、再度手続きをすることに。
手続き後に増えた分は全部戻って来るので一安心! 

それにしても投かんした郵便物が相手に届いていないなんて!
先月、実家の母も同じようなことを言っていた。
九州の親戚に出したはがきが、先方に届いていないことが電話してみて分ったという。
このようなことが度々あっては困る!

不審なこと、分らないこと、納得できないことがあったら、やはりとことん調べて見ることは大切 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

博士課程の論文に誤字?

2013-02-19 12:11:35 | 学習
この2~3日、宋刊本について調べている。
関心を持った3つの論文のうち2つは昭和10年代に書かれたものと言うことで、所蔵している図書館は少ない。
残りの1つの論文は最近の論文だけれど、中国出版のもので閲覧可能な図書館としては、M大学にあるのみ。

ということは、3か所の図書館行脚するしかない?
行ったとしても貸し出しは無理なので、在宅でじっくり読む、というわけにはいかない。 
最後の一手と言うことで、ネットでその関係の論文が無いか探してみた。

その結果、中国の某大学の博士研究生の論文をあるサイトで入手することが出来た。
ざっと読んでみただけだが、知りたいと思っていた情報はかなり詳細に書かれていた。

ところが、誤字を1か所見つけた!
「季刊」とあるべきところが「季利」となっている。 
手書きの原稿なら見間違いと言うことはあるけれど、デジタルデータではありえない。
拡大してみても確かに「利」だ!

どうしてこんなミスが起こり得るのだろう?
ピンインで入力すれば、「刊」はkan、「利」はli。
「刊」と「利」の入力の際の変換ミスはありえない。

あるとしたら、手書きの原稿を見ながら入力した別人が、原稿の文字を見間違えた、というケースだろう。
博士号取得のために書かれた論文であるなら誤字などあってはいけないはず!
と、いうことは、この論文に書かれている内容を参考にするのは注意を要する!ということになる?

それらしく見せかけて論文を公開することは今の時代は誰にでも可能なこと。 
早い話、此のブログだって素人の小母さんが自分の考えを発信しているんだから 

ネットではたくさんの情報を得ることはできるが、やはりその中から信頼のできるものとそうではないものと見分けられるようにならなければ!
寒いけれど図書館行脚するしかないか?! 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パンの耳で簡単キャラメルラスク !

2013-02-10 23:42:37 | グルメ

思い立ったが吉日!ってわけじゃないけれど、夕食後に先日買っておいたパンの耳を使ってキャラメルラスクを作ってみた。
レシピは、クックパッドのもの。

美味しそうに見えるけれど、見かけだけじゃなく本当に食べて見て大満足!
とてもパンの耳で作ったものとは思えない出来栄え!

「そんなパンの耳で作ったものなんか・・・」なんて疑いの目で見ていた家人も、私が美味しい、美味しいと食べているものだから手が出始め・・・
もう残りは半分ほどに! 

レシピに、
中火でバターをフライパンで溶かし、砂糖も投入。
へらで混ぜながら熱します。沸騰してあわ立ってきますので茶色く色が変わる手前くらいで一度火を止めます


とありますが、成功のポイントは、砂糖を入れてから色が変わったかな?と思うくらいで火を止めることかな?
火を止めた後もかき混ぜていたけれど、あっという間にキャラメル色になってしまった。
鉄のフライパンで作ったので、余熱を考慮して早めに火を止めたのが正解だったのかも。

思い立って作ったので、冷凍してあった耳を取りだし、レシピを探している間皿に広げて置いただけ。
乾燥はしていなかったけれども大丈夫だった。

全体にキャラメルが行き渡らなくて白い部分が少しあるけれども、かなり甘いので全く問題ない。
これは孫たちにも食べさせてあげたいなぁ~~~ 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

携帯用ルーペに「うつし金蒔絵」デコ

2013-02-07 18:20:06 | 日記
昨年、友人が持っていたのを見せてもらい便利そうなので買ってあった携帯用ルーペ。
デコってあるものは価格が高いので、無地の物を購入し娘にデコレーションを施してもらうつもりだった。
しかし、いざ、デコレーション用の接着剤やラインストーンなどのパーツを買おうとすると結構な値段になってしまう。

他にデコるものがあるわけでもないので、残ったものは無駄になってしまう。
それじゃぁ、デコってあるのを買った方が安くついたかな、とそのままになっていた。

火曜に国立博物館に行った時、トイレに寄ったついでに地下のミュージアムショップを覗いていて「うつし金蒔絵」なるもの発見!
たまたま持っていたルーペに当てて見ると、何とか貼れそうなサイズ! 
もう~~~~、即購入!
帰宅後早速貼ってみたところ上々の出来栄え! 
こういう細かい作業はお手の物

今日娘宅に行ったついでにマニキュア用のトップコートを借りて2度ほど重ね塗りをしてきた。
これで当分剥げることも無いでしょう! 

ネットで検索してみると、博物館にはなかった可愛いデザインがたくさんあるみたい。
携帯もやろうかな? 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立博物館の「書聖王羲之展」へ

2013-02-06 14:26:23 | 日記
昨日友人5人と連れだって「書聖王羲之展」・「円空展」を見るために上野まで行ってきました。

上野公園口での待ち合わせにはトラブルが常習的に! 
山手線で事故があるとその影響で必ず他の線にも遅れが出てきます。

電車は遅れましたが、とりあえず、今回も待ち合わせ時間に大きく遅れることなく到着してなんとかセーフ!
昨年のうちに割引のペアチケットを買っていたのだけれど、「円空展」を見るためには別にチケットがいるとのことで900円で購入!

博物館は9時半開門、なのにチケット売り場も同じ時間に窓口が開く。
連れの一人は、「開門時間より早く開かないのはおかしい!」と連れのもう一人と漫才まがいのやり取り。
私たちはその漫才を聞きながら楽しく待つことしばし。 

ようやくチケットを購入し、既に開門していた正門脇へ。
ここはいつも正門は開いておらず、脇の通用口でチケットの確認を受けてから中へ。
「書聖王羲之展」のほうが混みそうなので先に見ることに。

漢籍を見る機会が多い為に、王羲之の名は知ってはいるものの、正直なところ書道にはあまり興味が有りません。 

しかし、展示品を見始めてすぐ、やはり来て良かった!と思いました。
かねてから1度見に行きたいと思っていた、貴重な『世説新書』(のちに『世説新語』)の残巻が展示されていたのです!
これは1度は実見してみたいと思っていたもの!

それに、台東区立書道博物館所蔵のものも多数出展されていたのです。
特に甘露元年の奥書のある重要文化財の「法句譬喩経巻第三」。
これにはもう大感激です!

顛倒を示すあの乙字もはっきりと確認できました! 
やっとこの目で見ることが叶った!! 

おまけに、と言っては失礼ですが、中村不折さんの油絵「賺蘭亭図」も展示されていました。
以前に高校用の副教材『新総合 図説国語』(東京書籍)の入力をした時、漢文編に中村不折さんの挿絵があったので、不思議に思っていました。
某大學の教材として使用されている『常用国語便覧』(浜島書店)にも二枚の挿絵があります。

「書道博物館」を作られた方ですので、書道関係を専門にする方だとばかり思っていたのです。
が、図録の作品解説を読みますと、中村氏は「歴史画をライフワークとして、特に中国故事を好んで描いた」と書かれており、展示の作品は第二回帝展に出品された代表作とのこと。
小さな挿絵とは全く違って、「賺蘭亭図」(縦137.0 横151.6)は人物の表情まで細かに表現された大作です。
挿絵を見た時は、申し訳ないのですが、稚拙な絵だなぁ、なぜこの絵が採用されたのかな?くらいに思っていたのです。
その道では名を成した方だったのですね! 

書自体には興味があまりないので、記憶にある書名などを目にして、「これ、知ってるぞ!」と内心ほくそ笑みながら見ていました。

昼食をはさんで、「円空展」へ。
展示数の割にはこじんまりと展示されていて、すぐに見終わってホッ!
『日本書紀』に書かれている記事から彫ったものがあるということには興味を引かれました。

あとは、常設展場のお雛様!
細部までしっかり丁寧に造られているのには感心!
財力のある人が作らせた物なんでしょうねぇ~~~

仁清の焼き物、螺鈿細工なども堪能してきました!
又機会を作って行くことにしましょう!

会場に入る前に、博物館の説明をしてくださるツアーのチラシを戴きました。
週に2回ほどのようですが、1時からとのことで時間の関係で参加でき無かったのは残念でした。
こちらも又の機会!ということで!

ちょっと長めの記事になってしまいました。
お読みいただき有難うございました。 <(_ _)>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする