『憑依アイドル』 感想・見どころレビュー☆

今をときめく「アイドル」という存在が、実はそれほど好きではありませんでした。
現代だとAKB48とか、あの辺にあたるんですかね。

彼女たちが少し子供っぽく見えてしまい、恋愛（好意）対象にならず、かといって娘のように見守ることもできない‥
そのどっちにも当てはまらないリアルな私は、おそらく中途半端な世代なんだと思います。
もうちょっと年齢を重ねたら、いずれ私も彼女たちの虜になってしまうのでしょうか。

“そのとき”は私の予想よりもはるかに早く訪れたのです。ある“創られた”アイドルたちとの出会いによって‥


■ 憑依クリニックから約3カ月、待望の『憑依アイドル』が20日、発売されました。
前作と比べて「パワーアップしている」という表現よりも、「よく研究されている」といった方が適切かもしれません。

まずは細部にまでこだわった演出。
これほどまでに「ストーリー仕立て」で描かれた（実写）TSFは見たことがない！というほどです。この手の作品に多くありがちな、後半になるにつれて肝心なTS部分を疎かにさせてしまうといったような“グダグダ感”はあまり見受けられません。

最初に憑依したプロデューサーからみづなれいに迫るシーンしかり、次のターゲットとなったみづな嬢から社長（♂）と呼ばれる人との絡みシーンにしても、理にかなっていたから、違和感なく入っていけます。いわゆる“むちゃぶり”的な展開がないということになりますね。

おもわず感心してしまったのが、“自分”と交錯するチャプター。大概このシチュエーションに多くの人は難色を示してしまうのですが、ヒジョーに自然です。“自分”に挑んだ愛音まひろの「恥じらいながら」の演技はポイント高し↑

こんな流れで話は進んでいくので、もう興奮は終始押し寄せてくるのですが、途中に入る“イベント”的なモノがこれまた見逃せません。なかでも魅せられたのが「口紅を塗ってもらう」といったシーン。こういったタッチは初めてで、不覚にも激萌えしてしまいましたw




ツボを得たセリフがこんなにも多かったことに後から気づかされたり、何回か視聴を重ねていくと、だんだんと見えてくるモノがあります。ラストにしても小説ばりのオチで、前述のように本当に『TSを研究されていたんだなぁ』ということも、手に取るように伝わってきます。制作に携わったスタッフには頭が下がる思いですね。


あえて不満を挙げるとすれば、せっかく可愛すぎるアイドルに憑依したのに、自らが喜んでいないところにあります。（一部の嬢に例外あり）これは「復讐するための憑依」という、コンセプトが前提にあるので致し方ない部分もあるのですが、アイドルになった（憑依した）歓喜、いわゆる“自分萌え”をもう少しいただければ、尚よかった気もします。それだけ高次元のアイドルたちでしたから‥ ■

お、O島！？

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【総合得点】 90点


私のような中途半端な世代の人たちも、彼女たち“魂”を感じ、こう考えを改め直すかもしれません。

『やっぱり、アイドルも悪くない！』