自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★「さらなる圧力」海上封鎖か

2017年08月29日 | ⇒ニュース走査
29日早朝からニュースが行き交う。「北朝鮮が29日午前5時57分、平壌付近から日本海に向けて弾道ミサイルを発射。韓国軍合同参謀部発表」「政府は29日、北朝鮮からミサイルが発射された模様と全国瞬時警報システム(Jアラート)で速報した。ミサイルは上空を通過したもようで、日本政府関係者によると、発射は午前6時前」と。26日朝に続くミサイル発射だ。日本海側に住む者にとっては何とも落ち着かない。

    このニュース速報を受けて、JR東日本は北陸新幹線ほか、東北、上越の各新幹線と在来線の全線で安全確認のため一時運転を見合わせたようだ。今回の北のミサイルは北海道・襟裳岬の上空を通過して、太平洋上に落下したとみられると報じられている。素人ながら、アメリカのアラスカ沖への威嚇とも受け止める。北朝鮮は今月8日、グアム沖に中長距離弾道ミサイル4発の発射を検討中と公表していた。その際は島根、広島、高知各県の上空を通過させる、とも。グラム、アラスカ、どちらにしても、日本上空に弾道ミサイルを飛ばしたという事実に恐怖感を抱く。

    最近の北朝鮮による弾道ミサイル発射では、7月28日は午後11時42分で、北海道西方沖の日本のEEZ(排他的経済水域)内に落としている。今月26日ときょうは早朝だ。夜と朝の意味の何だろう。計り知れない不気味さがある。

    それにしても、北朝鮮によるICBM(大陸間弾道ミサイル)発射を受けて、国連安全保障理事会は今月6日(現地時間5日)、国連憲章「第7章 平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」第41条を基に兵力の使用を伴わない制裁決議案(経済制裁)を全会一致で採択したばかりではないか。その経済制裁が効かないということになれば、今度は第42条による陸海空軍による軍事行動になるだろう。しかし、そこまで一気にいけないだろう。第41条と第42条の中間点「海上封鎖」になるかもしれない。

   「海上封鎖」という文言は国連憲章にはない。海上封鎖の根拠は国連憲章第41条にある「・・航海、航空、郵便、電信、無線通信その他の運輸通信の手段の全部又は一部の中断並びに外交関係の断絶を含む・・」、あるいは第42条にある「・・国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる・・」の一文の解釈に基づく措置のことである。

    午前7時57分ごろ、テレビのニュース番組で、安倍総理の記者会見(ライブ)の様子が映った=写真=。その中で総理は「国連安全保障理事会に対し、緊急会合の開催を要請し、国際社会と連携し、北朝鮮に対するさらなる圧力の強化を強く国連の場において求めていく」と述べていた。この「さらなる圧力」とは海上封鎖のことではないのかとピンと来た。

    緊迫感が増す中、あす30日午前9時から、能登半島の輪島市河井地区で、「X国から弾道ミサイルが発射され、我が国に飛来する可能性があると判明」との想定で、防災行政無線による住民への情報伝達や、住民の屋内避難、市内小中学校の児童・生徒、教職員による屋内避難が実施される。リアリティのある避難訓練だ。

⇒29日(火)朝・金沢の天気   はれ

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