自在コラム

⇒ 日常で観察したことや環境問題、金沢大学での見聞、マスメディアとインターネットについての考察を紹介する宇野文夫のコラム

★違法操業を排除できない理由

2017年07月27日 | ⇒ニュース走査
    昨日(26日)午前、国会内の会議室で「大和堆漁場・違法操業に関する緊急集会」が開かれた。集会では、海上保安庁の関係者に「北朝鮮の違法操業船をなぜ拿捕(だほ)しないんだ」と怒声が飛んだという。集会に参加した県執行部の関係者から聞いた話だ。

    この集会は、衆院選選挙区石川県三区(能登)選出の北村茂男代議士の呼びかけで開かれ、県選出の国会議員6人のほか、県内の漁業関係者や県執行部も参加した。質問が集中したのは海上保安庁に対してだった。日本のEEZ(排他的経済水域)である大和堆で違法操業を繰り返す北朝鮮の漁船に対して、第九管区海上保安本部(本部・新潟市)の巡視の船をはじめ各保安本部が入れ替わりで現在も取締を実施している。海上保安庁はこれまで460隻の漁船に退去警告、それに従わない場合は放水を行っている(今月9日から20日朝までの累積)。

   出席者から「退去警告や放水では逆に相手からなめられる(疎んじられる)」と声が上がった。違法操業の漁船に対して、漁船の立ち入り調査をする臨検、あるいは船長ら乗組員の拿捕といった強い排除行動を実施しないと取り締まりの効果が上がらない、というのだ。数百隻と推測される違法漁船がひしめく中で強制的な排除になかなか踏み切らない海上保安庁に漁業関係者は苛立ちを募らせ、県漁協の組合長が強い排除行動を求める要望書を手渡した。

    言うまでもないが、領海の基線から200㌋(370㌔)までのEEZでは、水産資源は沿岸国に管理権があると国連海洋法条約で定められている。ところが、北朝鮮は条約に加盟していないし、日本と漁業協定も結んでいない。そのような北朝鮮の漁船に排除行動を仕掛けると、北朝鮮が非批准国であることを逆手にとって自らの立場を正当化してくる可能性がある。おそらくそこが取り締まる側としては悩ましいところなのだろう。

    実際、26日、水産庁は長崎県五島市の女島灯台沖のEEZで許可なくサンゴを採ったとして、漁業主権法違反(無許可操業)の疑いで中国のサンゴ採取漁船を拿捕し、船長を逮捕している。これは中国が国連海洋法条約を批准しているから。

    緊急集会に参加した県執行部の関係者によると、「臨検と拿捕については官邸に判断と対応を求めることになった」と。県としては漁業団体とともに対応を政府に申し入れるという。 (※写真は能登半島・曽々木海岸の荒波)

⇒27日(木)午後・金沢の天気  くもり
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☆北の潜水艦、日本海での狙い

2017年07月23日 | ⇒ニュース走査
    きょう未明(23日)のNHKのウエッブニュースで目が覚めた。北朝鮮の潜水艦が日本海でおよそ1週間にわたって活動を続けていることが、NHKのアメリカ政府当局者への取材でわかった、というのだ。

   ニュースによると、潜水艦はディーゼル型のロメオ級で、アメリカの監視記録では、この型の潜水艦の場合、通常4日程度で活動を終えるが、今回はこれを超えて1週間に及んでいる。アメリカ軍はこれまでにない特異な行動だとしてその目的などについて分析を進めているという。

    NHKではその目的について、アメリカ軍は北朝鮮の潜水艦の拠点となっている北朝鮮東部のシンポ(新浦)の基地で、先週はじめにSLBM=潜水艦発射型弾道ミサイルの発射技術の試験が実施されたことを確認していて、北朝鮮は潜水艦の関連技術の向上にも取り組んでいると見られる、と述べている。

    今回のウエッブニュースでは北朝鮮の潜水艦がどの位置で活動しているのか述べられていないが、タイミングで言えば、日本のEEZ(排他的経済水域)である大和堆(やまとたい)で違法操業を繰り返す北朝鮮の漁船に退去警告を出すため第九管区海上保安本部(本部・新潟市)の巡視船5隻が集中取り締まりと重なる。海上保安庁は今月9日から20日午前8時まで約460隻の漁船に退去警告を出したと報告。現在も実施中だ。また、アメリカ軍の監視では北朝鮮の潜水艦が15日ごろから日本海で出て、今も活動中ということになる。

    海上保安庁が第九管区海上保安本部に巡視船での取締を指示したのも、今月7日に北朝鮮の取締船とみられる船舶が小銃のようなものを水産庁の漁業取締船に向けて50分間も追尾してきことから、取締態勢を強化したことによる。もともと、北朝鮮の漁船と乗組員は北朝鮮海軍の管轄下にあり、違法操業は軍のビジネスではないかと懸念されてきた。

    北朝鮮の潜水艦が日本海に滞留する目的が、SLBMの発射試験なのか、あるいは日本側の巡視船による取締強化への「対抗措置」なのか分からない。いずれにしても、日本海が即発状態にあることに変わりない。

⇒23日(日)朝・金沢の天気   あめ
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★「環境」という税負担

2017年07月22日 | ⇒トピック往来

   毎月届く「電気ご使用量のお知らせ」に「再生エネ発電賦課金」という項目があり、今月(6月)分は1296円だった。この賦課金は使用した電力量1kwh当たり2.64円で、月々1200円から1300円を払っている。年間で言えば1万5000円ほどだ。

   再生可能エネルギー発電促進賦課金。賦課なので、全世帯に一律に割り当て負担させている。太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスといった再生可能エネルギーの電気が普及すれば、わが国のエネルギー自給率の向上に有効で、化石燃料への依存度の低下につながるということで、負担の意義は分かる。

   今月始め、町内会で金沢市が来年2月から導入する家庭ごみ有料化の説明会があった。指定ごみ袋で、袋の容量1㍑当たり1円の課金となる。有料化の対象は「燃やすごみ」と、ガラス類や陶磁器類など「埋め立てごみ」の2種類。市の担当者の説明では、45㍑容量のごみ袋1袋を週2回出すとして、年間4000円余りの負担となる。

   使用済みの紙おむつや、庭木の剪定で出た枝葉や落ち葉などは有料化の対象から除かれている。また、事業者が出す燃やすごみと埋め立てごみはすでに有料化が実施されている。説明会で、有料化する理由について問われると、環境問題として「減量・資源化の促進」「費用負担の公平性の確保」「将来世代の負担軽減」などの言葉が節々で聞こえた。石川県内19の市町で、現時点で無料なのは金沢を含め小松、白山、野々市の4つの市のみ。ほかの15市町はすでに有料化されている。これも負担の意義は分かる。

   もう一つ、石川県には「森林環境税」がある。給与所得者の場合、毎年500円が給与から天引きされ、住んでいる市町へ納付される。会社などの法人も負担していて、年間で2億円余りになる。これが、手入れ不足の人工林の整備や、放置竹林の除去、クマやイノシシなどの野生獣の出没を抑止するための里山林の整備などに充てられている。

   石川だけでなく、日本の森林は危機的な状況といわれる。森林の所有者が高齢化し、後継者の都市生活化が進む中で所有林の管理は行き詰まっている。豪雨などにより大量の倒木が自然災害をより深刻なものにしている。さらに、イノシシやクマ、ニホンジカ、サルなどによる獣害被害は年々増え続け、被害範囲も里山だけでなく市街地にまで広範囲化している。これも負担の意義は分かる。

   年間でざっと2万円の「環境負担」だ。個々の負担の意義は理解できるが、それにしても金額がかさむ。「武士は食わねど環境税」かもしれない。

⇒22日(土)午前・金沢の天気    はれ

   

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☆北の漁船、排除するも

2017年07月21日 | ⇒ニュース走査

  日本海で屈指の漁場である大和堆(やまとたい)が日本のEEZ(排他的経済水域)であるにもかかわず、北朝鮮の木造船があちこちで操業していて、北の船とのトラブルを避けるために石川県漁協のイカ釣り船団(13隻)などは大和堆を避けて、北海道沖の漁場に移動しているという現状を過日このブログ(7月15日付)で伝えた。今月7日には、水産庁の漁業取締船が大和堆で北朝鮮籍とみられる船に追跡され、その際、相手の乗員が小銃の銃口を向ける姿が確認され、政府は北京の外交ルートを通じて北朝鮮に厳重抗議したとメディア各社が伝えている。いまでも日本海は緊迫した状態にある。

   北朝鮮がなぜ大和堆の日本のEEZ内に繰り出してくるのかというと、沿岸国の経済的な水域を定めた国連海洋法条約に北朝鮮は締結していないこともあり、銃口をちらつかせながら堂々と違法操業を繰り返しているのだ。日本のイカ釣り船が大和堆に近づけなくなったもう一つの理由が、北朝鮮のイカ漁船は流し網を使う漁だからだ。そうすると、日本の漁船が近づかなくても、向こうの船から近づいてき場合、網がスクリューに絡まる恐れがある。日本のイカ釣り漁は釣り糸を一斉に海に垂らすので、漁船同士が近いづいても網がスクリューに絡まるという心配はない。

  きょう(21日)の石川県の地元紙は、第九管区海上保安本部(本部・新潟市)の大型、中型の巡視船5隻が現場海域に出て集中取り締まりを開始したと報じている。音声で退去を伝え、それでも動かないようだと今度は放水で強制移動させることも実施しているようだ。すでに460隻に退去警告をした。しかし、北の木造船もすんなりと退去するとは思えない。何しろ大和堆はスルメイカの好漁場だ。イタチごっこが繰り返されるのではないか。

  もう一つ気になるニュースがあった。日本のスルメイカの漁獲量は年々落ち込んでいて、イカの水産加工業が盛んな地域では輸入が急増、函館港(函館市)では2017年上半期(1-6月)でイカ輸入額が31億円に達したという(21日付・朝日新聞)。まさか、日本のEEZで違法に捕獲されたイカが第3国に流れ、めぐりめぐって日本に輸入されている可能性はないだろうかと勘ぐってしまった。

  20日付のCNNによると、アメリカ政府高官の話として、北朝鮮がICBMを2週間以内に発射する可能性があると伝えている。アメリカは衛星でその準備の様子を察知したようだ。北は今月4日に初めてICBMの発射実験を行っている。日本海側の海と空にさらに不安要素は広がる。( ※写真は第九管区海上保安本部のホームページより)

⇒21日(金)昼・金沢の天気   はれ

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★日本海の波高し、その後-下

2017年07月16日 | ⇒ニュース走査
       今月14日から海上自衛隊で最大の護衛艦「かが」が金沢港に寄港している。今年3月に就役したばかりで、艦名は「加賀」に由来するとのことで、海上自衛隊の基地以外の初の寄港地として金沢港が選ばれたという。寄港の目的をそのまま素直に受け取ってよいのだろうか

    けさ(16日)「かが」を撮影に、金沢港大浜埠頭に出かけた。連休中日のということもあり、見学者の車で港付近の道路は大変混雑していた。きょうは一般公開の日ではなく、乗艦はできなかった。外観は近づくにつれて威容が見えてきた=写真=。基準排水量1万9500トン、乗組員470人。全長248㍍、幅38㍍の広い甲板を有するヘリコプター空母型の護衛艦だ。甲板の前方に2機、中央に1機、後方に1機の計4機のヘリが駐機していた。

   この広い飛行甲板を活用して、潜水艦を探す哨戒ヘリコプター5機を同時発着させることができるのだという。これは海上自衛隊の潜水艦の探知や追跡力の向上を狙ったものとされるが、具体的には、性能の向上で探知が難しくなりつつある中国潜水艦への対応を念頭に置いているといわれる。陸上自衛隊との連携も想定していて、10機のヘリが収まる格納庫には、陸上自衛隊の大型トラック50台を搭載することもできる。また、陸上自衛隊が導入を予定する新型輸送機MV22オスプレイも発着が可能となる。

   災害対応として、手術台や35床のベッドを備えた医務室もあり、災害時の物資輸送やけが人の収容・治療など、多様な任務に対応できる。母港は呉基地(広島県呉市)。東シナ海など日本周辺で警備に就く。

   北朝鮮のICBMの発射(今月4日)など日本海側は波高しの状態が続いている。先月3日、アメリカのマティス国防長官は、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)で、北朝鮮が核・ミサイル開発を急ピッチで進めていることについて「最も危険で差し迫った脅威」と危機感を示した。その上で、アメリカ海軍の艦艇の60%、陸軍の55%、艦隊海兵部隊の3分の2をアジア・太平洋地域に重点的に配備していることも明らかにした。

   その数日前の1日から3日にかけて、海上自衛隊の護衛艦2隻と航空自衛隊のF15戦闘機部隊が、アメリカ海軍の「カールビンソン」と「ロナルド・レーガン」の2隻の空母艦隊と日本海で共同訓練を実施している(防衛省発表)。航空自衛隊小松基地からはF15戦闘機6機が参加し、アメリカの空母艦載機FA18戦闘攻撃機と模擬の空中戦を展開した。護衛艦「ひゅうが」と「あしがら」はアメリカ側の艦艇と通信訓練を実施した。

   北朝鮮の有事に備える海上自衛隊の日本海側の最前線基地は舞鶴基地(京都府舞鶴市)だ。海上自衛隊で最大の護衛艦「かが」が舞鶴のほかに日本海側で寄港できる港を確認した。これが今回の目的ではなかったのか、そんな風に勝手に想像した。

⇒16日(日)午後・金沢の天気  くもり
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☆日本海の波高し、その後-上

2017年07月15日 | ⇒ニュース走査

   きょう(7月15日)、イカ釣り漁が盛んな能登町小木を通りかかったので、漁港の様子を見に行った。すると一隻のイカ釣り船が停泊していた=写真=。水揚げと燃料、食料の補給のため一時寄港したのかと思ったが、それにしても午後2時ごろなのに船員の人影がまったくなかった。

   地元石川では新聞でも報じられ、周知のことなのだが、日本海で屈指の漁場「大和堆(やまとたい)」は日本の排他的経済水域(EEZ)であるにもかかわず、北朝鮮の木造船があちこちで操業していて、北の船とのトラブルを避けるために県漁協のイカ釣り船団(13隻)は大和堆を避けて、北海道沖の漁場に移動しているというのだ。大和堆は能登半島沖の北300㌔にあってスルメイカの漁場だ。そこに、北朝鮮の木造船にうようよされては、たとえば、木造船の網がイカ釣り船のプロペラに絡まったり、衝突したりと不測の事態が起きることが十分予想されるからだ。

   問題なのは、北の木造船は何らかの武装をしている可能性もあるのだ。小木のイカ釣り船の漁師たちは北のなりふり構わぬ振る舞いをとくに警戒する。それは、1984年7月27日に起きた「八千代丸銃撃事件」がまだ記憶にあるからだ。小木漁協所属のイカ釣り漁船「第36八千代丸」が、北朝鮮が一方的に引いた「軍事境界線」の内に侵入したとして、北朝鮮の警備艇に銃撃され、船長だった行泊貢(いくどまり・みつぐ)氏が死亡、乗組員4人が拿捕されるという事件だった。1ヵ月後の8月26日に「罰金」1951万円を払わされ4人は帰国した。当時私は新聞記者で行泊船長の遺族や漁業関係者に取材した。「北朝鮮は何を仕出かすか分からない」と無防備の漁船を銃撃したこの事件に恐怖心を抱いていた。小木ではこの感情が共有され、今でも引きづっていることは想像に難くない。

   大和堆で操業できないとなれば地場経済にも影響が出てくる。北海道の漁場は稚内沖100㌔の武蔵堆。大和堆からざっと1000㌔も離れる。したがって、武蔵堆でのイカ漁の水揚げは小木ではなく、函館になる。重油や食料の補給の経費、水揚げの漁協手数料(水揚げ額の5%)などは「イカの町」小木にはまったく落ちないのだ。

   能登半島沖の違法操業を取り締まるため、政府は水産庁の取締船だけでなく、海上保安庁の巡視船を派遣するとのニュースがあった(6月28日)。今月4日、北が発射したICBM(大陸間弾道ミサイル)が日本海に落下した。安心して操業ができる日はいつ来るのか、対策を急いでほしいと願うのは地元小木だけでない。

⇒15日(土)夜・金沢の天気    はれ   

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★空も世情も「梅雨前線停滞」

2017年07月01日 | ⇒トピック往来
    きょうは朝から能登へ乗用車で出かけた。途中大雨に巻き込まれた。雨がたたきつけるようにフロントガラスに当たり、ワイパー回転を一番速くしても前方が見えず、しばらく車を停車し小降りになるのを待った。出発すると、しばらくしてまたたたきつけるような雨に見舞われた。3度運転を見合わせた。車を運転していて、一時的な強い雨はこれまで経験はあるが、波状的な激しい豪雨はこれが初めてだったかもしれない。

    梅雨前線停滞の影響による激しい雨の情報は、車の中でNHKのAMラジオをチェックしていた。輪島市門前で7月の観測史上最高となる1時間53㍉の非常に激しい雨となり、金沢地方気象台は石川県内の広い範囲に大雨洪水警報や大雨警報を出した。七尾市の崎山川が一部氾濫、また同市の熊木川と中能登町の二宮川で氾濫危険水位に。このため2千世帯に避難勧告が出された。

    交通インフラへの影響も大きかった。JR七尾線の金沢ー和倉温泉間は43本が運転休止。北陸新幹線では午前11時ごろ、新潟県糸魚川市の雨量計が規制値を超えたため、富山―長野間の上下線で最大1時間45分にわたって運転を見合わせ、8700人に影響が出たという。目的地の珠洲市には金沢から3時余りかかった。普段は雨でも2時間10分だ。

    話は変わるが、夜、テレビでニュースを見ていたら、きょうの夕方に東京・秋葉原では「ゲリラ豪雨」があったようだ。都議会議員選挙の選挙戦最終日、JR秋葉原駅前で街頭演説した安倍総理(自民党総裁)に聴衆の一部から「辞めろ」「帰れ」のコールが起きていた。テレビ映像では、「安倍政権を許さない」などのプラカードを掲げた集団だったので、一般聴衆というよりも組織的な動員だろう。もし、「辞めろ」コールに他の聴衆も呼応するような大きなうねりになれば、都議選どころか即刻退陣表明となったかもしれない。

    ところが、映像を見ている限り、総理が「あのように演説を邪魔する行為を私たち自民党は絶対にしません。相手を誹謗中傷しても何も生まれない。こんな人たちに私たちは負けるわけにいかない」と声を高めると、演説に呼応する「そうだ」の大きな声援がわき上がり、「辞めろ」コールはかき消された。その反応を見て安堵したのか、総理はむしろ余裕の表情を見せていた。また、この街頭演説の会場に森友学園問題の籠池泰典氏の姿もあり、百万円の札束らしきものをコンニャクのようにビラビラさせて報道陣のカメラに納まる様子が映っていた。このゲリラ的なパフォーマンスには首をかしげる。

    なんだか世の中全体に梅雨前線が停滞しているような鬱屈した気分のこの頃だ。

※写真はカエルの木彫(金沢大学創立五十周年記念館「角間の里」)

⇒1日(土)夜・金沢の天気   くもり
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☆続々々・北ミサイルと「餓死」発言

2017年06月29日 | ⇒トピック往来

    26日、北朝鮮の弾道ミサイルの飛来を想定した住民の避難訓練が、石川県内では初めて、輪島市で実施される見通しとなった。当日のニュースによると、県庁として、輪島市役所に訓練の実施を打診していて、市側が同日正式に受け入れの意向を示したことで、今後、具体的な時期や場所、規模などについて本格的な調整が進められるという。これまで日本海側の自治体を中心に秋田、山口、山形、新潟、福岡などの県で実施されている。来月には富山、長崎でも行われる予定だ。

    報道によると、谷本知事は記者団に対し「これだけ毎週のようにミサイルが飛んでくるという事実があるから、どう対処するか考えなければいけない。 一度、訓練をしておいたほうがいいのではないか」と話したという。なぜ輪島市なのか。その理由について、県側は記者からの質問に対して、2007年3月の能登半島地震を経験した輪島市は住民避難の訓練をこれまで何度も実施しているとの説明だった。理由は果たしてこれか。

   ことし3月6日に北朝鮮が「スカッドER」と推定された中距離弾道ミサイル弾道ミサイル4発を発射し、そのうちの1発は能登半島から北に200㌔㍍の海上に、3発は秋田県男鹿半島の西方の300-350㌔㍍の海上に、いずれも1000㌔㍍飛行して落下したと推測されると日本政府が発表している。ただ、能登半島沖の落下について発表したのは3日後の9日午前だった=写真=。このタイムラグについて、事実を政府が伏せていたのか、伏せていたのならそれはなぜか、以下憶測である。

    能登半島の先端・輪島市の高洲山(567㍍)には航空自衛隊輪島分屯基地のレーダーサイトがある。このレーダーサイトには、航空警戒管制レーダーが配備され、日本海上空に侵入してくる航空機や弾道ミサイルを速く遠方でも発見するため24時間常時監視している。日本海は自衛隊の訓練空域でもっとも広く、「G空域」と呼ばれる。そのエリアに、しかも監視レーダーサイトの目と鼻の先に北朝鮮はスカッドERを撃ち込んだのだ。

    では、能登半島沖の落下がなぜ3日間遅れで発表となったのだろうか。北朝鮮は日本側の航空警戒管制レーダーが弾道ミサイルの「射程内」であると強調する意味を込めて撃ち込んだのだろうが、政府は当初、防衛上あえてその情報を出さなかった。が、これでは北朝鮮側に日本のレーダーの監視機能の精度は高くないと誤解を与えることになりかねないと、政府内部で議論の末に公表することにした、と推測する。何を言いたいかというと、弾道ミサイルが日本側に向けられた場合、その標的の一つが高洲山の航空警戒管制レーダーであると政府が認識しているということだ。高洲山は輪島市の中心市街地の北東部に位置し、能登町とも近い。地域行政としては上記のことを察知していても、国防上のことなので表立っては言えないのだろう。住民の不安心理をかきたてることになるからだ。

    28日、NHKニュースによると、政府は能登半島沖の排他的経済水域で北朝鮮などから来た漁船が違法操業を行っていることから、取締態勢を強化するため海上保安庁の巡視船を派遣する方向で調整に入った。とくに能登半島300㌔沖の排他的経済水域内の大和堆(やまとたい)は日本海側の有数の漁場でもある。これまでも水産庁が漁業取締船を出すなどして対応に当たってきたが、一部の漁船の乗組員が武装している恐れがあることから、海上保安庁の巡視船を派遣することになったようだ。

          空から弾道ミサイルが狙い撃ちで飛んで来る。海には違法操業の漁船が武装してやってくる。しかも、能登半島から200㌔、300㌔先でのことだ。そう考えると、谷本知事の「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」発言(21日・県町長会)は自身の切迫感をついさらけ出してしまったのか。案外これが顛末ではないだろうか。

⇒29日(木)夜・金沢の天気   あめ

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★続々・北ミサイルと「餓死」発言

2017年06月25日 | ⇒トピック往来
   石川県の谷本知事が県議会一般質問(22日)で答弁していたころ、北朝鮮の弾道ミサイル発射に不安を募らせている日本海の漁業者らが農林水産大臣に対して安全確保を要請する陳情行動を行っていた。

   JF全漁連(全国漁業協同組合連合会)が同日、東京で緊急集会を開催。この中で、石川県漁業協同組合の笹原丈光組合長が参加者を代表して意見表明を行い、「先月29日にミサイルが落下した日本海の海域は石川県のイカ釣り漁師が操業する漁場に近い。それでも生活のために漁に出ざるをえない」と不安を訴えた(NHK金沢ニュース)。このあと、全漁連の関係者らが農林水産省を訪れ、山本大臣に対し、▼漁業者の安全を確保するため、あらゆる手段を用いて弾道ミサイルの発射を阻止することや、▼万が一、被害が生じた場合は国が救済策をとることを要請した。これに対し、山本大臣は「北朝鮮のミサイルが日本の排他的経済水域内に落下すると、漁業者が萎縮して、漁業が停止しかねない」と述べ、政府全体で対処したいの考えを示した(同)。

   23日朝、新聞紙面を開くと広告欄(5段)で「弾道ミサイルが日本に落下する可能性がある場合、Jアラートを通じて屋外スピーカーなどから国民保護サイレンと緊急情報が流れます」と背景が黄色の目立つ広告が目に入った。政府広報で「弾道ミサイルが日本に落下…」という文字がいろいろ想像を掻き立てる。テレビでもCM(30秒)が流れている。普通に考えれば、その緊急性が迫っているとも受け取れる。政府は予めアメリカなどから情報を得て、「6月下旬が危ない」と。しかし、露骨に情報開示をすると、国民がパニック状態に陥る。そこで、政府広報でワンクッション置くカタチで国民に周知をしている。でなければ、税金を使ってこのような大々的な政府広報を打つだろうか。まったく勝手な想像だが。

   谷本知事が22日の県議会一般質問で、自らが発した発言「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」(21日・県町長会)を撤回した。23日、在日本朝鮮人総連(朝鮮総連)の石川、福井、富山の3県本部の役員が石川県庁を訪れ、知事あてに抗議文を提出し、謝罪を求めた。抗議文では「前代未聞の暴言であり、ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺や関東大震災時の朝鮮人大虐殺を彷彿とさせる」と記している(24日付・朝日新聞石川版)。

   北朝鮮の弾道ミサイルをめぐる一連のニュースの流れをどう読むべきなのか。今回の知事発言はもともと一般の支持を得られるような内容ではない。一方でこのような報道もある。県庁にはメールや電話での意見が相次ぎ、23日午後4時時点で290件に上っている。「少し問題じゃないか」などと批判する意見がある一方、発言に賛同する声もあり、賛否は半々という(24日付・北陸中日新聞)。

   この記事に、オックスフォード英語辞書が選んだ2016年の言葉「post-truth(ポスト真実)」を思い出した。この単語は、客観的事実よりも感情的な訴えかけの方が世論形成に大きく影響する状況を示す形容詞だ。ニュースは新聞、テレビだけでなく、インターネットなど多様化している。むしろ、若い世代の情報源はソーシャルメディアが多い。すると、これまでの新聞やテレビなど既存のメディアが提供する事実に対して不信感を高めることにもなるという現象が起きる。知事の発言内容より、「知事はそれだけ心配しているのだ」との同情が賛同への言葉となる。post-truthはメディアの曲がり角を表現する言葉でもある。

⇒25日(日)朝・金沢の天気   あめ
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☆「34歳の命」なぜ救えなのか

2017年06月24日 | ⇒メディア時評
  乳がんを発病し、闘病していた小林麻央さんが死去したこと報じられた。34歳で、夫は歌舞伎俳優・市川海老蔵さん。1男1女をもうけ、2014年に乳がんであることが分かり、療養を続けていた。ニュースに接して、その若さといい、いたましいと思う。

  マスメディアは、闘病していた小林麻央さんのブログ「KOKORO.」(2016年9月開設)を紹介し、ほぼ毎日更新していたことや、亡くなる直前まで、病気に前向きに立ち向かう姿勢と周囲への感謝に満ちた内容をつづっていたことを取り上げている。そのメディアの報道に接するにつけ、大いなる違和感を感じる。問題は、34歳の若き命をなぜ医療は救えなかったのか、ということだ。メディアの論点がずれているのではないか、そう実感している。私自身、妻を乳がんで亡くした。彼女は55歳だった。だからなおさらそう思うのだ。

  乳がんは女性で最も罹患者数が多い。国立がん研究センターの統計によると、10年生存率は、発見時点でステージ1は95.0%、ステージ2は86.2%。だが、ステージ3だと54.7%、ステージ4だと14.5%まで下がる。小林麻央さんはステージ4でのがん治療だった。乳がんの治療をしても、リンパ節や肺、脳への転移などより進行した状態で見つかる傾向がある。そして、いくら抗がん剤や分子標的治療薬を施して効かないタイプ(トリプル・ネガティブ)の乳がん)もある。

  2014年2月に亡くなった妻はトリプル・ネガティブだった。2012年11月に乳がんの摘出手術をして、乳房の再建も施した。その時点で医師は「完璧です」と言った。しかし、翌年2013年9月に肺に陰が見つかり、胸腔鏡手術で患部を取り除いた。その後、脳にがん細胞が点在しているのが見つかり、ガンマナイフでの治療を施した。しかし、脳全体に腫瘍がはびこり、肝臓などの臓器に転移が見つかった。若いとがんの進行度が速いと医師から何度も聞かされた。彼女が亡くなる間際まで、日本の医療を信じていた。抗がん剤にしても「これが最先端のもの」と聞かされ、本人は生き延びたいとすがる思いで服用していた。彼女が亡くなって、医療って何だとふと思うようになった。55歳の命がなぜ救えないのか、と。

  同じように小林麻央さん34歳の命がなぜ救えなかったのか。市川海老蔵さんも同じ思いではないだろうか。亡くなったことが当然のようにメディアは報じ、ブログが周囲に感動を与えたなどと美談に仕立てている。何度も言うが、世界に冠たる日本の医療でなぜ34歳の命を救えなかったのか、乳がん治療の限界はどこにあるのか、どうすれば転移を防げるのか。メディアが取り上げるべき論点は、34歳の女性の命を救えない医療の現実を直視し、報道することだ。医療を批判することではもちろんない。

⇒24日(土)朝・金沢の天気   くもり   
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★続・北ミサイルと「餓死」発言

2017年06月23日 | ⇒トピック往来

      22日午前10時から始まった石川県議会一般質問の午前の部が終わり休憩に入る。谷本正憲知事は知事室に向かう途中、議会庁舎と行政庁舎との連絡通路で報道陣に囲まれ、ぶら下がり取材に応じた。11時35分だった。

   「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」(21日・県町長会で発言)の真意について記者から説明を求められ、知事は「県民の命を預かる立場からすると経済制裁を実効性があるものにしないといけない。ミサイル発射を止めることが大事だという趣旨だった」と述べた。さらに、別の記者から「発言を撤回するのか」と尋ねられ、知事は「撤回が要るなら撤回する」「過激派な発言は反省しなければならない」と述べた(23日付・新聞各社)。

  午後0時4分、知事室に戻り、再び本会議場に知事が入ったのは同0時52分。

  午後1時、県議会一般質問が再開され、発言に立った共産党の議員が「経済制裁の強化は必要だがその目的は対話ではないのか」「問題に向き合う姿勢においても、表現の面としても適切さを欠いたもの」などと発言の撤回を求めた。知事は「発言そのものが過激だったのは否めず、人命無視と受け止められかねないので撤回したい」と述べ、「漁業者から安心して操業できる環境をつくってほしいという悲痛な叫びが届いており、あの発言をした」と釈明した。また、自民党の議員からは「北朝鮮には拉致被害者や日本人妻など同胞も多くいる。発言には配慮を」と忠告する発言もあった(23日付・新聞各社)。

  午後4時5分、議会庁舎と行政庁舎との連絡通路で再び報道陣に囲まれ、知事は「ありがたい。忠告をしっかり受け止める」と述べた(22日付・北陸中日新聞)。

  22日午後4時までに、県公報広聴室には知事の「餓死」発言について150件の電話やメールが寄せられた。賛否いずれの意見もあるという(22日付・北國新聞)。きょう23日は在日朝鮮人総連合会(朝鮮総連)北陸3県の本部が知事に抗議文を渡す(22日付・北陸中日新聞)。

  谷本知事の座右の銘は「衆人皆師(しゅうじんかいし)」と聞く。自己中心的にならず、人々の声に謙虚に耳を傾けるという意味と解釈すればよいのか。

⇒23日(金)朝・金沢の天気   はれ 

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☆北ミサイルと「餓死」発言

2017年06月22日 | ⇒トピック往来
    昨日(21日)のブログで、石川県は北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えた住民避難訓練を能登半島で検討しているとの知事の発言を伝えた。さらにこれが意外な展開を見せている。今朝の朝刊各紙によると、21日午前10時30分から金沢市のホテルで開催された県町長会の懇談会で、谷本正憲知事が北朝鮮の相次ぐミサイル発射に触れて、「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」と過激な表現で発言した、という。これが全国ニュースにもなっているのだ。

   上記の発言の前後を精査する。知事のこの発言は、参加者から「北陸電力志賀原発(能登半島の志賀町にある)がミサイルで狙われたら」との質問に答えたもの。発言後に、「挑発行動が止らない現状は国際社会の対話のによる圧力が限界に来ている、効果的でない」と指摘した上で、「北朝鮮の国民には申し訳ないが、生活に困窮するくらいの経済制裁で『今のリーダーではもうダメだ』と考えてもらう必要がある」と述べた(北陸中日新聞)。

    県町長会の会合の後、午後3時45分、県庁で報道陣から「餓死」発言の真意を問われた知事は「北朝鮮にはとんでもないリーダーがいる。北朝鮮国民を生活困窮に追いやれば内部から崩壊する。国民が痛みを感じる制裁を加えないといけない」と説明した。「過激な言葉にならざるを得ない」と述べ、「餓死」発言を撤回することはしなかった。それどころか、知事はミサイル対応訓練を挙げて、「われわれは避難訓練までしなければならない。これ自体、おかしな話。北朝鮮のやり方は暴挙をはるかに超えている」とむしろ非難の語気を強めたのだ。

    北朝鮮がことし3月6日に同時発射した弾道ミサイル4発のうち1発は能登半島から北に200㌔㍍の日本海上に、3発は秋田県男鹿半島の西方300-350㌔㍍に落下している(政府発表)。日本海と接する地域では北の脅威は現実になっており、知事発言に共感する部分もある。ただ、発言内容を吟味すると矛盾点がある。

    北朝鮮を兵糧攻めにする手段を日本が握っているわけではない。つまり、実行不可能なことを知事は発言しているのだ。「国民を餓死」という発言も人道上で問題がある。逆に北朝鮮はあと200㌔、ミサイルの距離を延ばせば能登半島に届く。実行可能なのだ。今回の知事発言を逆手にとって、北のリーダーが「わが人民を愚弄した。許せん」と能登半島に向けて発射ボタンを押さないか、むしろその方が不安である。

⇒22日(木)朝・金沢の天気  くもり
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★危機感を煽るCMなのか

2017年06月21日 | ⇒メディア時評
   きのう(20日)の石川県議会本会議で北朝鮮のミサイル攻撃の対応について議員から質問があった。以下、地元メディアからの引用。県の危機管理監は質問に対して、ミサイルが国内に落下する際は、防災行政無線や緊急速報メールで住民に連絡し、▽近くの頑丈な建物や地下へ避難をする▽建物がない場合は物陰に隠れるか地面に伏せて頭を守る▽屋内にいれば窓から離れる、といったことを具体的に述べた。県知事は議会後の取材に対して、年内に能登地方で住民避難訓練を行うことを示唆した(北陸中日新聞)。

   北朝鮮の弾道ミサイルを想定した訓練は日本海側の自治体を中心に実施されている。秋田、山口、山形、新潟、福岡などの県で。来月には富山、長崎でも行われる。国が全国の都道府県に訓練の実施を要請しているとの背景もある。

   さらに、きょうのネットニュースで、北朝鮮情勢の緊迫化を踏まえ、国が弾道ミサイルが発射された際の避難方法を紹介する初めてのテレビCMを23日から放映するという(読売新聞ホームページ)。CMは30秒間で、7月6日までの2週間、東京の民放5局で放送される。CMの内容は、冒頭でミサイルが日本に落下する恐れがある場合に全国瞬時警報システム「Jアラート」で緊急情報が流れることを説明し、頑丈な建物や地下に避難する、建物がない場合は物陰に身を隠すか地面に伏せて頭を守る、屋内の場合は窓から離れるか窓のない部屋に移動する-3種類の避難行動をイラストとナレーションで紹介するという。内容的には県議会の説明とまったく同じだ。

   この時期になぜ国が突飛にテレビCMを流すのかという疑問がわく。素直に解釈すれば、国は非常事態(北朝鮮への斬首作戦の実行など)の情報を事前にアメリカ側から入手して、それに備えているのか、とも受け取れる。うがった見方をすれば、「共謀罪」「加計学園問題」などで内閣支持率が下がっている昨今で、北朝鮮の危機感を国民に示すことで世論を引き締めたいのか、とも読める。いずれにしても、日本海側に住む一人として心が穏やかではない。

⇒21日(水)夜・金沢の天気    あめ
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☆皇室の「全身全霊」

2017年06月14日 | ⇒メディア時評
  けさ(14日)新聞を読んでいて、皇太子が13日、デンマーク訪問を前に東宮御所で記者会見をされた記事に目が止まった。注目したのが見出しだった。「皇太子さま務め『全身全霊』で」(朝日新聞)。もう一紙も「象徴の務め『全身全霊』 皇太子さま会見 退位法、言及控える」(北陸中日新聞)。

   「全身全霊」という言葉を両紙ともに見出しに使っている。前後の記事の文脈を読むと、記者から、生前退位特例法(今月9日成立)について感想を求められたが、皇太子は「皇室の制度面の事項について、私が言及することは控えたい」とコメントを避けた。続いて記者から象徴天皇の役割を引き継ぐことについて尋ねられ、「陛下はお仕事の一つ一つを心から大切にしてきた。そうした陛下のお気持ちを十分に踏まえ、これまで陛下より引き継いだ公務も含め、それぞれの務めに全身全霊で取り組んでいきたい」と答えられた。

  会見で皇太子は「全身全霊」という言葉について、昨年8月の陛下の生前退位の願いを込めたお言葉の中で使っていて、「とても心が揺さぶられた」と述べていて、今回はご自身の言葉としても使われ、陛下の思いを継承する決意を示したようだ。

  では、陛下は昨年8月8日のお言葉で「全身全霊」をどのように述べたのだろうか。「既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」

  全身全霊という言葉は一般的に「身も心も捧げる」といった意味で使うが、皇室ではもう一段踏み込んだ意味があるのではないかと推測している。そう思う根拠は、陛下の以下のお言葉から察する。「更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます」。「重い」と表現された「殯の行事」は、一般の葬儀とは違って、ご遺体と共にする「お通夜」が2ヵ月にわたって続く。つまり、ご遺体の腐敗が進むまで儀礼を続けることになる。

  こうした死者の弔い方は東南アジアで一部今でも残っている。ユネスコの世界文化遺産にも登録され、棚田で有名なフィリピンのイフガオを訪れたおり、聞いた話だ。死者を布でくるんで白骨化するまで自宅に置く。家族は死者を身近に置くことで、亡き人をしのぶ。日ごとに悲しみにと同時に死者への畏敬の念が沸いているのだという。その後、家族で洗骨の儀式を営み、埋葬する。こうした死者の弔い方は古代からの農耕文化の名残なのだろうか。

  話を戻す。昭和天皇の「殯の行事」は皇太子も体験されていることだろう。天皇を継承するということはこうした「重い」儀式を経て受けつがれるのだと察する。天皇が発した「全身全霊」という言葉に皇太子が反応して記者会見でも発しということは、この言葉は一般で考える以上に皇室ではよりスピリチュアルな響きがあるのではないだろうか。

⇒14日(水)朝・金沢の天気   はれ

   
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★北のミサイル、このタイミングの意味は

2017年06月08日 | ⇒トピック往来
  今朝(8日)のテレビニュースによると、北朝鮮が複数の飛翔体を発射した模様だ。8日朝、北朝鮮の東部の元山付近から北東の日本海に向けて複数の飛翔体を発射した。韓国軍は地対艦ミサイルと推定していると伝えている。日本政府は北朝鮮が発射した弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、Jアラート(全国瞬時警報システム)やエムネット(緊急情報ネットワークシステム)で国民に伝達するとしているが、現時点ではそうしたメッセージは出ていない。とうことは、朝鮮半島の近海に向けて発射したようだ。

   韓国軍が分析しているように、これが地対艦ミサイルということになれば、地上から敵艦艇を攻撃するミサイル、つまり、沿岸防衛が目的で、上陸作戦や海峡から陸上に近づく敵艦艇を攻撃するものだ。目標設定は定かではない。ただ、日本海で原子力空母「カール・ビンソン」と「ロナルド・レーガン」の2隻が今月1日から3日までの日本の自衛隊と共同訓練を行った。これを想定しての北朝鮮の発射だったのか。しかし、報道によると訓練を終えた2隻の空母は日本海をすで離れた。ロナルド・レーガンは沖縄東方の海域で海上自衛隊との訓練を続けている。

  北朝鮮はすでに去ってしまったアメリカの原子力空母に向けて、デモンストレーションとして発射したのだろうか。先月、3種類の新型弾道ミサイルの発射実験を相次いで実施し、ミサイル開発を加速させる姿勢を示していた。これに対し、今月2日に採択された国連の安全保障理事会の新たな制裁決議では、弾道ミサイルの関連団体・個人が制裁対象に加えられていている。北朝鮮は今回の発射で、こうした制裁圧力に屈しない姿勢を改めて示したとでもいうのだろうか。それにしてもタイミングにずれている。あるいは、あえてタイミングをはずしたのだろうか。(※写真はアメリカ海軍のホームページより。6月1日の日米の共同訓練の模様)

⇒8日(木)朝・金沢の天気    あめ
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