寺社縁起研究会・関東支部

@近畿大学東京センター

仏教文学会2019年度大会

2019年08月08日 | お知らせ
◇期日 2019年9月14日(土)・15日(日)
◇会場 大阪工業大学OIT梅田タワー
    大阪府大阪市北区茶屋町1番45号
    〈交通〉JR「大阪」駅から徒歩5分。地下鉄御堂筋線「梅田」駅から徒歩5分。
    地下鉄谷町線「東梅田」駅から徒歩5分。阪急「梅田」駅から徒歩3分。阪神「梅田」駅から徒歩7分。
 
1日目 9月14日(土) 2階セミナー室 203・204室
開会の挨拶(14:00)
副代表委員・橋本正俊(摂南大学)
講演(14:10~16:20)
A 中世文芸と如来蔵――「離見の見」再考を中心に
小川豊生(元摂南大学教授)
B 再び、中世文学史の一隅――「秀範」を軸に
牧野和夫(実践女子大学名誉教授)
総会(16:30~17:10)
懇親会(17:30~19:30) 1階イタリアン「ワーフ」
※会費は5000円(大学院生は4000円)
 
2日目 9月15日(日) 2階セミナー室 203・204室
研究発表会(10:00~12:10)
1 『夢の通ひ路物語』における僧侶
森優子(奈良女子大学大学院生)
2 妙国寺蔵『宝物集』の位置づけ――藤原義孝往生譚の分析を中心に
北林茉莉代(大正大学非常勤講師)
3 信瑞編『広疑瑞決集』における説話・往生伝の位置づけ
前島信也(国際仏教学大学院大学日本古写経研究所研究員)
個人蔵古典籍展観(13:00~16:00)
今回、初めての試みとして、持ちよりによる個人蔵の仏教文学関連古典籍の展覧会を開催します。関連の古典籍をお持ちで展示可能な方は、ぜひお持ちよりください。なお、持ち運び、管理等につきましては、自己責任でお願いします。
閉会の辞(16:00)
代表委員・石川透(慶應義塾大学)
 
共催 摂南大学外国語学部

説話文学会2019年度大会

2019年06月07日 | お知らせ

説話文学会2019年度大会のご案内を掲出いたします。
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日にち:2019年6月29日(土)・30日(日)
会場:名古屋大学 東山キャンパス(愛知県名古屋市千種区不老町) 野依記念学術交流館

【プログラム】

29日(土) 14:00~17:30(受付開始13:30)
〈第1日目〉シンポジウム「律をめぐる宗教的環境と説話文学との架橋」
〈オーガナイザー〉近本 謙介(名古屋大学)
〈コメンテーター〉野呂 靖(龍谷大学) 土屋 有里子(学習院女子大学)
鎌倉期戒律復興の実像―泉涌寺僧が果たした役割
西谷 功(泉涌寺宝物館)
南都における宋代新潮仏教の流入と復古
大谷 由香(龍谷大学)
称名寺の説話資料と律
高橋 悠介(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫)
北京・南都における律の展開と交差をめぐる史料と言説
近本 謙介(名古屋大学)

30日(日) 9:30~16:50
〈第2日目〉研究発表会
午前の部 9:30~11:45
『高野山往生伝』における密教と浄土教―中世高野山信仰についての一考察―
郭 佳寧 (名古屋大学博士研究員)
『古事談』と『今鏡』の関係について―直接関係説の否定―
鈴木 和大(二松学舎大学大学院博士後期課程)
大江匡房と藤原基俊
佐藤 道生(慶應義塾大学)
総会 11:50~12:50

午後の部 13:50~16:50
『徒然草』第一六二段考―承仕法師の罪と罰―
池上 保之(京都橘中学校・高等学校非常勤講師)
『寺徳集』の構成―園城寺・寺内伝来本を手掛りに―
石井 行雄(北海道教育大学釧路校)
今出河一友による石上神宮由緒記の生成―「家の由緒」との連関―
向村 九音(桃山学院大学共通教育機構)
光秀の連歌と明智が妻の咄―説話に見る連歌興行―
鶴﨑 裕雄(帝塚山学院大学名誉教授)

※ 第1日目シンポジウム終了後 18:00より、野依記念学術交流館にて懇親会を開催いたします。 会費は5,000円(院生3,000円)です。ふるってご参加ください。


第119回例会のお知らせ

2019年02月07日 | 例会案内

寺社縁起研究会・関東支部・第119回例会のお知らせ

日時:2019年3月2日(土)13:00~17:00

会場:金沢大学東京事務所 会場にご注意ください。

 東京都中央区日本橋室町1-9-12共同ビル(室町1丁目)102号室

 

内容:

研究発表1 遷座から勧請へ―八幡神の中世的展開―   徳永健太郎

【要旨】奈良時代に歴史上に登場して以降、神仏習合を先導してきたとされる八幡神・八幡宮であるが、それがなぜ、どのように全国に広まったのか、その軌跡を具体的に跡づけた研究には乏しい。本報告では、石清水八幡宮を中心に、八幡神の諸国展開の論理とその軌跡について検討する。特に石清水領荘園が「別宮」として諸国に成立した院政期の動向を重視し、長治2年(1105)、筑前大山寺竃門宮の支配権をめぐり山門と八幡とが対立した事件の分析を軸に、「別宮」の号が成立した社会的・宗教的な背景を考えてみたい。

 

研究発表2 雨宝童子の図像学―中近世の縁起と図像から―   小口歩美

【要旨】伊勢神宮の東、朝熊山金剛証寺の守護神雨宝童子。右手に金剛宝棒、左手に宝珠を持すこの童子は、天照大神から朝熊山を守護するよう命じられ、頭頂に天照大神の吐いた五輪塔、額に虚空蔵菩薩が吐いた白色宝珠を備える。近世には天照大神と同体とされ、各地に広まった。他方、奈良県桜井市長谷寺の本尊脇侍は、天照大神・雨宝童子、春日明神・難陀龍王とされた。中近世日本において、雨宝童子はどのように表象されてきたのか。天照大神同体説以前の雨宝童子信仰の様相を、朝熊山縁起などからさぐってみたい。

 

研究発表3  『東文選』の仏教関連記事   松本真輔

【要旨】『東文選』は、1478年、第九代朝鮮国王成宗の命により、徐巨正を中心に盧思愼・姜希孟・梁誠之らが編纂した詩文集。全130巻で、新羅時代から当代まで、およそ500名の作品が収録されている。排仏崇儒の色濃い朝鮮王朝での官選詩文集であるが、実際には僧侶の作品や仏教関連の記事が少なからず含まれていることが知られている。本発表では、巻六十四~九十五「記」に収録された記事を中心に寺社縁起研究への活用の可能性について考えてみたい。

 

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寺社縁起研究会関東支部例会は、1年ぶりの開催となります。前回に引き続き、今回も黒田智さんのご厚意により、金沢大学東京事務所を会場としてご提供いただきました。近大ではなく金大です。お間違えなきようお願いいたします。


研究集会「合戦のイメージ形成から実像を考える」

2019年01月24日 | お知らせ
研究集会「合戦のイメージ形成から実像を考える」のご案内を掲出いたします。
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東京⼤学史料編纂所国際研究集会
合戦のイメージ形成から実像を考える
2019年1⽉26⽇(⼟)12時30分〜17時30分
東京⼤学弥⽣講堂⼀条ホール(⼊場無料事前申込不要)
12:00 開場
12:30 開会挨拶・趣旨説明
<第Ⅰ部軍記の成立>
12:40 林晃弘(東京⼤学史料編纂所)「『東⻄合軍記』と『慶⻑治乱記』」
13:10 湯浅佳⼦(東京学芸⼤学)「関ケ原合戦軍記本⽂の⽣成―⽜⼀・林家から『慶⻑軍記』へ―」
13:40 ⾦⼦拓(東京⼤学史料編纂所)「武功書上・家譜と『地域的軍記』の成⽴―⼤坂の陣における佐⽵⽒の場合―」
14:10 休憩
<第2部合戦図の展開>
14:25 ⾦時徳(ソウル⼤学校)「『絵本太閤記』の挿絵と朝鮮の絵画」
14:55 川合康(⼤阪⼤学) 「⼭内俊綱の「討死」をめぐる諸問題―『平治物語』『平治物語絵巻』『平治合戦図屏⾵』との関連から―」
15:25 ⽶⽥結華(⾦沢⼤学)「「⼤坂夏の陣図屏⾵」を読む―掠奪と殺戮の絵画世界―」
15:55 休憩
<第3部合戦のイメージ形成>
16:10 パネルディスカッション(司会:井上泰⾄・⼭本聡美)
17:00 質疑応答
17:20 閉会挨拶
17:30 終了
主催:東京⼤学史料編纂所/科学研究費補助⾦「戦国軍記・合戦図屏⾵と古⽂書・古記録をめぐる学際的研究」(研究代表者堀新・共⽴⼥⼦⼤学)
共催:史料編纂所特定共同研究「戦国合戦図の総合的研究」/画像史料解析センター「⻑篠合戦図屏⾵プロジェクト」

シンポジウム「書物を耕す―総合書物学の挑戦―」

2019年01月22日 | お知らせ

シンポジウム「書物を耕す―総合書物学の挑戦―」のご案内を掲出いたします。
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[日時]2019年2月17日(日)、11:00-17:00
[会場]奈良女子大学 文学系N棟 N302教室(奈良県奈良市北魚屋東町)
[主催]大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 広領域連携型基幹研究プロジェクト「異分野融合による「総合書物学」の構築」
       奈良女子大学大学院人間文化研究科
[アクセス]近鉄奈良駅(1番出口)から徒歩約5分
 

[プログラム]
11:00-11:05 開会の挨拶 高田将志(奈良女子大学)
11:05-11:15 趣旨説明 谷川惠一(国文学研究資料館)
11:15-11:45 報告 国文学研究資料館
  報告:谷川惠一(国文学研究資料館)「Philologyと総合書物学」
  ディスカッサント:磯部敦(奈良女子大学)
11:45-13:00 休憩(75分)
13:00-14:00 パネル1 国際日本文化研究センター:ド・ロ版画―キリシタン文学の継承
  司 会:井上章一(国際日本文化研究センター)
  発表者:石上阿希(国際日本文化研究センター)「ド・ロ版画関連資料調査報告」
  発表者:郭南燕(元国際日本文化研究センター)「プティジャン版の日本語文学とド・ロ版画のルーツ」
  発表者:白石恵理(国際日本文化研究センター)「ド・ロ版画にみる日本文化の表象」
  ディスカッサント:内田慶市(関西大学)
14:05-15:05 パネル2 国立国語研究所:人情本コーパスを用いた日本語学の精緻化
  司 会:高田智和(国立国語研究所)
  発表者:間淵洋子(国立国語研究所)「文字情報と表記情報を備えた版本コーパスの構築―人情本コーパスを例に」
  発表者:小木曽智信(国立国語研究所)「人情本コーパスの形態論情報」
  発表者:岡部嘉幸(千葉大学)「人情本コーパスから見る江戸語の文法」
  ディスカッサント:鈴木広光(奈良女子大学)
15:05-15:20 休憩(15分)
15:20-16:20 パネル3 国立歴史民俗博物館:古代の百科全書『延喜式』
  司 会:小倉慈司(国立歴史民俗博物館)
  発表者:小倉慈司(国立歴史民俗博物館)「古代の百科全書『延喜式』の多分野協働研究」の活動
  発表者:清武雄二(国立歴史民俗博物館)「『延喜式』にみえる水産貢納物の研究」
  発表者:後藤真(国立歴史民俗博物館)「前近代日本資料に対する国際標準マークアップの試み」
16:25-16:55 全体討議
  司 会:谷川惠一(国文学研究資料館)
  登壇者:井上章一(国際日本文化研究センター)
      高田智和(国立国語研究所)
      小倉慈司(国立歴史民俗博物館)
      千本英史(奈良女子大学)
16:55-17:00 閉会の挨拶 谷川惠一(国文学研究資料館)
  司 会:井黒佳穂子(国文研・特任助教)
 

ワークショップ「和漢の故事人物と自然表象――16、7世紀の日本を中心に」

2018年12月08日 | お知らせ

ワークショップ「和漢の故事人物と自然表象――16、7世紀の日本を中心に」のご案内を掲出いたします。
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日時:12月23日(日)10時45分~、12月24日(月)10時~


場所:東京大学東洋文化研究所大会議室 〒113-0033 東京都文京区本郷 7-3-1(本郷キャンパス)

主旨:16,7世紀の日本は、和歌漢詩、物語草子、説話・唱導、また注釈世界の広がりとともに、絵画化の動きとも連動しながら「自然」にまつわる多様なモチーフが視覚的イメージを獲得し、主題化し、さらにメディア間を横断しながら、世界観を転換させていった過渡期であった。本ワークショップでは、この時期とくに隆盛をみる「自然表象」、またそこに付随あるいは並列して表象されてきた「人物故事」に着目し、それらが〈和/漢〉のことば、イメージ、文化領域を交叉させながら、中世から近世へいかに展開・変容していったか、そのプロセスを文学―美術―芸能にまたがる領域から光をあててみたい。その中で、そうした「自然」と「人間」にまつわる表現が根差す「自然観」を動態的に捉えることを目指したい。


公式サイト


国文学研究資料館・特別展示「祈りと救いの中世」

2018年10月17日 | お知らせ
国文学研究資料館・特別展示「祈りと救いの中世」のご案内を掲出いたします。 
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特別展示「祈りと救いの中世」のご案内
 
会期:平成30年10月15日(月)~平成30年12月15日(土)
 ※土曜日は正面入口が閉まっておりますので北側通用口(正面玄関左手)よりお入りください。
休室日:日曜日・祝日、展示室整備日(11月14日)
開室時間:午前10時~午後4時30分 
 ※入場は午後4時まで
場所:国文学研究資料館1階 展示室
主催:国文学研究資料館
共催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
   国立歴史民俗博物館
   国際日本文化研究センター
   國學院大學博物館
   神奈川県立歴史博物館
   神奈川県立金沢文庫
   名古屋大学大学院人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター

展示のみどころ
本展では、寺院に現存する貴重な古典籍を中心に、中世における信仰の実態と文学との関わりについて紹介します。国宝・称名寺聖教をはじめ、共催の神奈川県立金沢文庫や国立歴史民俗博物館、さらに多摩地域や各地の寺院に伝わる貴重な古典籍や絵画資料など約90 点を出展します。展示資料を通して、当時の人々の極楽往生への祈りと地獄に対する怖れ、そして仏の救いへの切なる願いを読み解きます。なお本展示は、人間文化研究機構「博物館・展示を活用した最先端研究の可視化・高度化事業『列島の祈り』」によるもので、「列島の祈り」を共通テーマに、國學院大學博物館、神奈川県立歴史博物館、神奈川県立金沢文庫にて開催される展示と連携して実施いたします。そちらも本展示とあわせて、足をお運びください。

2018年度 摂南大学 国際教養セミナー「日本中世の呪術とまじない」

2018年09月23日 | お知らせ
摂南大学 国際教養セミナー「日本中世の呪術とまじない」のご案内を掲出いたします。
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1.日 時:2018年10月14日(日)13:00~16:00(受付12:30~)
2.会 場:大阪工業大学梅田キャンパス 203・204セミナー室(大阪市北区茶屋町1-45)
3.講 演:
『中世王権と呪術の世界~愛と怒りのほとけ「愛染明王」をめぐって~』
     小川 豊生(摂南大学外国語学部・教授)
『安倍晴明伝承の展開と陰陽道の呪術』
     赤澤 春彦(摂南大学外国語学部・准教授)
4.参加料:無料
5.申込み:事前申込が必要です。公式サイト参照。

シンポジウム「日本中世思想史研究に明日はあるか」

2018年07月17日 | お知らせ

シンポジウム「日本中世思想史研究に明日はあるか」のご案内を掲出いたします。

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各位
いつもお世話になっております。北海学園大学の鈴木英之です。
公開シンポジウムのご案内です。
このたび早稲田の森新之介さんと私との共同企画で、
日本中世思想史研究に関するシンポジウムを開催することとなりました。
(いくつかのMLでお知らせしています。案内が重複することもありますがご容赦願います)

シンポジウム「日本中世思想史研究に明日はあるか」
報告者 森 新之介(思想史)
    大塚 紀弘(日本史)
    野上 潤一(日本文学)
論評者 舩田 淳一(思想史)
司会  鈴木 英之(思想史)
日時  2018.10.27(土) 13:00開場
場所  早稲田大学(東京都新宿区)  
※会場や報告題目などの詳細情報は 
http://20181027.jp に随時掲載してまいります。
思想・歴史・文学の研究者とともに日本中世思想史研究の現状とこれからについて議論いたします。
来聴歓迎です。お誘い合わせの上、ぜひお越しください。

ポスターは後日HP(上記URL)にPDFファイルでアップロードいたします。
ご所属機関でのポスター・チラシの掲示にご協力お願い申し上げます。
掲載しましたら改めてご連絡いたします。
なお印刷されたポスターをご所望の場合、以下の情報をお知らせください。
1.送り先 2.ご所望の枚数 3.ご所望のサイズ
後日ポスターを郵送いたします。

問い合わせ・返信先
20181027jp[at]gmail.com (シンポ用アドレス/森新之介・鈴木英之)

第118回例会

2018年03月11日 | 例会履歴
2018.03.11 金沢大学東京事務所
 
【研究発表1】『御遺告七箇大事』の新出写本について  藤巻和宏
【要旨】後七日御修法・避蛇法・奥砂子平法…といった真言密教の秘法類と如意宝珠との関わりを説くものとして、『御遺告七箇大事』(三宝院流)と『御遺告七箇秘法』(勧修寺流)というテクストがある。後者は数本の伝本が知られているが、前者については、これまで智積院蔵・宝永五年(1708)写本の存在が知られるのみであった。このたび近畿大学中央図書館で収蔵することとなった宝暦五年(1755)写本は、智積院本と一部重なる書写奥書を有する新出伝本である。本書を紹介しつつ、智積院本のみからは見えてこなかった新情報について検討する。
 
【研究発表2】四天王寺を襲った守屋の亡霊と津波・補遺  松本真輔
【要旨】2013年2月に当研究会で「地震災害に関連した奉幣使告文――付・四天王寺を襲った守屋の亡霊と津波」という題目の報告を行ったが、今回はこの「付」についての補遺(続編)となる。四天王寺は創建当時大阪「玉造」の「岸」にあったとされていたが、この地域は徐々に陸地化していた。しかし中世においてもこの移転説は継承され、今度はその原因を津波と関わらせながら寺の破壊と移設再建という形で新たな説話として再生されていた。今回の報告では、津波の比喩としての鯨(鯨波)の問題とあわせて、この移転説の生成と展開について考えてみたい。
 
【研究発表3】薬勝寺大般若会と中世般若野荘  黒田 智
【要旨】天文十四年(1545)四月八日未明、越中国砺波郡般若野荘に下向していた右近衛大将徳大寺実通とその家人十数名が何者かによって殺害された。この殺害事件は、越後守護代長尾氏の侵攻の記憶とともに、長くこの地の人びとに語り継がれることとなった。やがて実通は後花園天皇の皇子淳良親王と名をかえ、親王塚とよばれる宝篋印塔としてまつられ、その忌日には薬勝寺において大般若会が修されることになった。薬勝寺縁起や同寺に残る大般若経、過去帳を手がかりに、親王塚伝承誕生の背景と中世般若野荘の在地秩序について考えてみることにしたい。

第1回 覚城院聖教調査進捗報告会―今目覚める、地方経蔵の底力―

2018年03月01日 | お知らせ

第1回 覚城院聖教調査進捗報告会のご案内を掲出いたします。

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◇日時:2018年3月17日・18日 13:00~16:30
◇会場:大阪大学中之島センター 講義室301
 大阪府大阪市北区中之島4-3-53
 
◇3月17日(土)13:00~16:30
  受付開始 12:40
総論  中山一麿(大阪大学 招へい研究員)
覚城院における蔵書の収集―人名を手がかりに―  平川恵実子(四国大学 非常勤講師)
覚城院聖教にみる仁尾地域の寺社と覚城院  柏原康人(大手前大学学習支援センター 非常勤職員)
  休憩〔20分〕
覚城院所蔵の神道関係資料について  鈴木英之(北海学園大学 准教授)
覚城院蔵『当寺鎮守青龍権現習事』の紹介  伊藤聡(茨城大学 教授)
 
◇3月18日(日)13:00~16:30
  受付開始 12:40
地蔵寺聖教と覚城院聖教―蓮体研究との関わりから―  山崎淳(日本大学 教授)
表紙他の伝領墨書(署名) について  牧野和夫(実践女子大学 教授)
  休憩〔20分〕
「覚城院宛増吽書状(二月三日付)」について―熊野参詣記事に注目して―  川崎剛志(就実大学 教授)
覚城院蔵『安居院憲基式口伝聞書』(仮題) について  落合博志(国文学研究資料館 教授)
 
  ※各々発表30分、質疑応答10分を予定しております。
 
詳細はこちら

シンポジウム 中世古今集注釈とテクスト・信仰・学問

2017年11月15日 | お知らせ

仏教文学会12月例会・シンポジウム「中世古今集注釈とテクスト・信仰・学問」のご案内を掲出いたします。

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※説話文学会・和歌文学会と合同開催です。

◇日時:平成29年12月16日(土)14:00~17:30
◇場所:早稲田大学戸山キャンパス36号館 382教室(〒162-8644新宿区戸山1-24-1)

《シンポジウム》中世古今集注釈とテクスト・信仰・学問
 
開会の辞
譬喩と古今注―為顕流・宗祇流―   石神秀美
『玉伝神秘巻』の宗教的基盤と神祇書への展開   慶應義塾大学附属研究所斯道文庫 高橋悠介
吉田神道と『古今和歌集』註釈一斑―『古今和歌集』註釈史と中世後期・近世前期学問史の一隅をめぐって―   国際日本文化研究センター共同研究員 野上潤一
コーディネーター   国文学研究資料館 海野圭介
ディスカサント   慶應義塾大学 小川剛生/茨城大学 伊藤 聡
閉会の辞   大正大学 大場 朗

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仏教文学会・大会追加日程

2017年11月15日 | お知らせ

仏教文学会・大会追加日程のご案内を掲出いたします。

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平成29年度大会は台風18号の接近と直撃の中での開催となり、二日目の5つの研究発表が中止・延期となりました。その後、委員会で検討を重ねた結果、中止・延期となりました研究発表を、奈良女子大学で開催することになりました。

◇日時:平成29年11月25日(土)13:00(受付12:30)~17:00
◇場所:奈良女子大学 G203号室(南通用門が便利、地図
    〒630-8506 奈良市北魚屋東町
    近鉄奈良駅(1番出口)から徒歩約5分
    京都から近鉄京都線で近鉄奈良駅まで特急約35分、急行45分
    難波から近鉄奈良線(快急・急行)で近鉄奈良まで約35分

◇研究発表
開会の挨拶   大阪府立大学 田中宗博
『八幡愚童訓』「御体事」における「有空正道」と「剣璽」の論理   佛教大学非常勤講師 村田真一
石清水別当宗清が聞いた話―『石清水八幡宮并極楽寺縁起之事』と伝承話―   同志社大学非常勤講師 生井真理子
森鷗外と仏教―「寒山拾得縁起」を中心に―   大正大学大学院生 岩谷泰之
叡山文庫真如蔵『櫛口伝事』について   奈良女子大学大学院生 辻 晶子
金剛寺蔵『諸打物譜』所載「順次往生楽次第」について   神戸学院大学 中原香苗
閉会の挨拶   大正大学 大場 朗

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公開研究会「霊験寺院の書物と言説―西国三十三所霊場を中心に―」

2017年08月31日 | お知らせ

公開研究会「霊験寺院の書物と言説―西国三十三所霊場を中心に―」のご案内を掲出いたします。

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【開催日時】2017年10月1日(日)13時~17時  12時30分 開場
 
【会場】四天王寺大学 あべのハルカス サテライトキャンパス
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 23 階
JR 天王寺駅/近鉄阿部野橋駅より至近
 
[Presenter]
大橋 直義/ OOHASHI Naoyoshi(和歌山大学)
  「西国順礼縁起攷 ―新出伝本の紹介をかねて―」
 
中川 真弓/ NAKAGAWA Mayumi(大阪大学大学院 招聘研究員)
  「書写山における性空上人伝の受容と展開」
 
牧野 淳司/ MAKINO Atsushi(明治大学)
  「安居院澄憲の唱導と西国の仏法興隆」
 
山崎 淳/ YAMAZAKI Jun(日本大学)
  「近世出版の順礼案内図について―『西国順礼道中図』の変遷―」
 
[Discussant]
藤巻 和宏/ FUJIMAKI Kazuhiro(近畿大学)
 
[Coordinator]
大橋 直義/ OOHASHI Naoyoshi(和歌山大学)
 
 
[連絡先]
紀州地域学共同研究会 Mail: naohashi[at]center.wakayama-u.ac.jp
和歌山大学 紀州経済史文化史研究所(開室時間:平日10:30~17:00)
TEL 073-457-7891 FAX 073-457-7890
 
紀州地域学共同研究会 + 和歌山大学 地域活性化総合センター 紀州経済史文化史研究所 共同主催
国文学研究資料館 歴史的典籍NW事業
 
チラシはこちら
 

紀州地域学共同研究会 研究集会─2017夏

2017年08月25日 | お知らせ

紀州地域学共同研究会 研究集会―2017夏 のご案内を掲出いたします。

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紀州地域学共同研究会 研究集会─2017夏
歴史的典籍NW事業
http://www.wakayama-u.ac.jp/kisyuken/kisyuareastudies/
共催 国文学研究資料館
   和歌山大学 紀州経済史文化史研究所
日程 2017年9月11日[Mon.]~13日[Wed.]

◎1st  DAY: 9月11日[Mon.]10:30~18:00(10:00受付開始)
 巡検 由良・広川・下津の宗教文化
 ※JR和歌山駅東口(セブンイレブン付近)10:20までに集合
 ※要・事前申し込み(先着25名)
  交通費・食費等、実費を申し受けます
  集合場所・行き先等の詳細は事前お申し込み時にご連絡します
 巡検    興国寺・衣奈八幡神社・広八幡神社・長保寺・地蔵峰寺・藤白神社、等(予定)

◎2nd DAY  MORNING : 9月12日[Tue.]9:50~10:50(9:30開場)
 ミュージアムトーク 企画展「西行と明恵」
 会場 和歌山県立博物館(和歌山市吹上1-4-14)
 JR和歌山駅/南海和歌山市駅よりバスにて「県庁前」下車、徒歩2分
 http://www.hakubutu.wakayama-c.ed.jp
 講師 坂本亮太/SAKAMOTO  Ryota(和歌山県立博物館 学芸員)
  ※9:40までに県博1階ロビー付近に集合してください
   事前申し込み不要 入館料は各自お支払いください


総合テーマ General Theme of the Conference
紀州地域の対外交流史 — 黒潮の彼方と此方

◎2nd DAY  NOON : 9月12日[Tue.]12:00~16:45(11:30受付開始)

[パネルディスカッションA]中世の紀州地域と東アジア海域史
 会場 和歌山県立博物館 2階 学習室(和歌山市吹上1-4-14)
 報告
 坂本亮太/SAKAMOTO Ryota (和歌山県立博物館 学芸員)
  「湯浅党と明恵・覚心—その地域的展開—」
 大塚紀弘/OTSUKA Norihiro (法政大学 文学部)
  「無本覚心と紀州の海」
 桃崎祐輔/MOMOSAKI Ysuke (福岡大学 人文学部)
  「遍歴する石工と瓦工—地蔵峰寺の伊派石地蔵と紀州の中世瓦工—」
 伊川健二/IGAWA Kenji (早稲田大学 文学学術院)
  「中世の紀州と唐船・鉄砲・航海図」
 司会    大橋直義/OOHASHI  Naoyoshi(和歌山大学 教育学部)

◎3rd DAY NOON : 9月13日[Wed.]12:00~16:45(11:30受付開始)[パネルディスカッションB]近代の紀州地域と"世界史"
 会場 和歌山県立博物館 2階 学習室(和歌山市吹上1-4-14)
 報告
 小原 淳/OBARA Jun (早稲田大学 文学学術院)
  「世界史のなかの紀州、紀州のなかの世界史」
 櫻井敬人/SAKURAI Hayato (太地町歴史資料室)
  「海を越える熊野—鯨、鮪、真珠—」
 志村真幸/SHIMURA Masaki (慶應義塾大学 非常勤講師)
  「南方熊楠の見たイギリス、熊楠を通してイギリスが見た紀州」
 東悦子/HIGASHI Etsuko  (和歌山大学 観光学部)
  「紀州の移民史—海を渡った和歌山県人—」
 司会    東悦子/HIGASHI Etsuko  (和歌山大学 観光学部)

来聴歓迎 聴講無料(席数に限りがあります)
※9月11日の巡検に参加ご希望の方は8月 31日(木)までにメールないしFAXにてご連絡ください

[連絡先]紀州地域学共同研究会(代表・大橋直義 naohashi[at]center.wakayama-u.ac.jp )
    紀州経済史文化史研究所 TEL : 073-457-7891 FAX : 073-457-7890
    (紀州経済史文化史研究所 開室時間:平日10:30~17:00 FAXは常時受信可能)