寺社縁起研究会・関東支部

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仏教文学会・平成26年度大会

2014年08月11日 | お知らせ

仏教文学会・平成26年度大会のご案内を掲出いたします。

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◇期日 平成26年9月20(土)・21日(日)
◇会場 学習院女子大学
会場へのアクセス
    東京都新宿区戸山3-20-1
    〈交通〉東京メトロ副都心線「西早稲田」駅下車徒歩1分
        東京メトロ東西線「早稲田」駅下車徒歩10分
        JR山手線・西武新宿線「高田馬場」駅下車徒歩15分

第1日目 9月20日(土) 2号館3階236教室
 会場校挨拶(14:00)                 学習院女子大学国際文化交流学部長 伊藤守幸 
 開会の辞(14:05)                                学習院女子大学 徳田和夫
 シンポジウム 東西宗教における〈異端〉(14:10~17:30) 
  中世キリスト教世界の形成と異端問題                      近畿大学 図師宣忠
  持金剛の教団―異端と正統が交錯するインドの大乗仏教―    日本橋学館大学 杉木恒彦
  南北朝動乱期における密教と神祇―〈性〉をめぐる異端的教説の水脈― 摂南大学 小川豊生
  宗論・相論とその時代の物語                            明治大学 牧野淳司
  司 会                                          近畿大学 藤巻和宏
   ※シンポジウム要旨   
 懇親会(18:00~20:00) 互敬会館二階 戸山ラウンジ

第2日目 9月21日(日) 2号館3階236教室
 研究発表会・午前の部(9:30~12:25)
  『法華験記』収録話と説法                    名古屋市立大学大学院生 市岡 聡
  文学作品における土葬から火葬への書き換えをめぐって  奈良女子大学大学院生 早川華代
  八巻本『発心集』の前六巻と後二巻における往生論  日本学術振興会特別研究員 森新之介
  一遍上人の和歌表現をめぐって                          大正大学 山本章博
 総会(13:15~14:00)
 研究発表会・午後の部(14:00~16:55)
  『八幡宮寺巡拝記』と『平家打聞』、『神道集』   佛教大学総合研究所特別研究員 筒井大祐
  久間八幡宮所蔵『八幡宮愚童記』の基礎的考察    学習院女子大学非常勤講師 伊藤慎吾
  「収集・記録・制作」―19世紀における寺社縁起受容― 京都精華大学非常勤講師 鬼頭尚義
  『宝物集』―「五戒」異同考―「提謂長者譚」を手がかりにして―       大正大学 大場 朗
   ※研究発表要旨
 閉会の辞(16:55)                             代表委員・近畿大学 藤巻和宏

 

仏教文学会ホームページ
http://bukkyoubun.jp/


第114回例会

2014年08月04日 | 例会履歴

2014.08.04 近畿大学東京センター

【研究発表1】立山縁起の系統について  山吉頌平
【要旨】越中の霊山・立山において、その信仰の担い手となった芦峅寺(あしくらじ)、岩峅寺(いわくらじ)に伝わる縁起は、近年の注目にも関わらず、綿密に網羅的な分析を加えられたことがなく、その系統を示した唯一の論文の結論にも疑問点が少なくない。そこで本発表では、両寺で作製された縁起や書上、その他山外でつくられた立山の記事を持つ紀行文などの史料を総合的に分析し、中世以来の古縁起の散逸後に形成された現存する江戸期の縁起がどのように形成されていったのかを考察し、その系統関係を提示してみたい。

【研究発表2】遁世者と妻子―『発心集』『閑居友』『撰集抄』の諸相―  和田あや香
【要旨】『発心集』『閑居友』『撰集抄』は、多くの遁世に関わる説話をおさめ、ひとくくりに同系列とみなすことができるとされている仏教説話集である。これら三説話集には、妻子をふり捨てて遁世する男性たちの姿が描かれている。まさに遁世者と妻子は一対の存在のようである。発表者は、遁世者が社会集団から離脱する際に、「捨てがたきよすが」となる妻子の存在に注目した。今回の発表では、それらの捨てられる妻子たちの描かれ方から、『発心集』『閑居友』『撰集抄』に登場する遁世者の諸相を調査・考察した結果を報告したい。