EG24の続きです。関係代名詞です。以下、見ましょう。
(1)bread [ John ate _ ]. ([ ジョンが _ 食べた ] パン)
(2)bread [ which John ate _ ]. (訳同上)
(1)では、関係代名詞がないんですけど、(2)のように、関係代名詞‘which’を、カギカッコの先頭に置いてやると、関係代名詞を使った関係節ができ上がります。この点のみ、(1)と(2)は、異なるということなんですが、別に、お互い、意味は変わりません。
ですので、(1)も(2)同じで、関係代名詞の有無は好きに選べばよいだけなのです。日本語には、関係代名詞に相当するものがありませんから、英語と日本語を、うまく対応させようとすると、(1)のように、関係代名詞はない方がよいので、この場合、結局、英語と日本語の違いは、語順の他は、関係代名詞があるかないか、ですね。
そこで、(1)と(2)では、カギカッコ内で、目的語の位置が空家になっていますが、今度は、主語の位置が空家になる例を見てみましょう。
(3)the boy [ who bought bread ] (〇) ([ パンを買った ] 少年)
(4)the boy [ bought bread ] (×) (訳同上)
(3)は、カギカッコの関係節が、‘the boy’にかかる表現として、OKですが、一方、(4)は、カギカッコの関係節が、‘the boy’にかかる表現としては、アウトになります。 (ただし、‘the boy’を主語にして、‘bought bread’を述語にする、というようにして、「少年は、パンを買った」、の意味にするならば、OKになります。)
この主語に相当する関係代名詞の‘who’は、(1)のように、目的語が空家になっている関係節の場合とは違って、省略することができませんので、注意が必要です。ところで、(3)からでは、主語が空家になっているかどうかが、ちょっとわかリにくいので、そこのところを、もう少し詳しく見ましょう。
(5)Susan thinks [ the boy bought bread ]. (〇)
(スーザンは [ 少年はパンを買ったと ] 思っている。)
(6)the boy [ who Susan thinks [ _ bought bread ] ] (〇)
([スーザンが [ _ パンを買ったと ] 思っている ] 少年)
(5)は、内側のカギカッコ、‘the boy bought bread’「少年はパンを買った」、の部分が、主語‘the boy’をもっています。そこで、(5)をもとにして、関係節(6)をつくります。 すると、(5)のカギカッコ、‘the boy bought bread’は、主語‘the boy’を失い、(6)では、‘bought bread’のみになります。
そのかわりに、‘Susan’の前、つまり、関係節 (外側のカギカッコ) の先頭に、‘who’が現れます。この(6)の例では、(5)との対比から、「空家の条件」にしたがうことで、‘the boy bought bread’から、主語‘the boy’が消えているのが、ハッキリとわかりますね。そこで、外側のカギカッコ、‘who Susan thinks bought bread’は関係節となっているわけですから、‘the boy’にかかる資格を得ることができるのです。
この、(5)から(6)がつくられるプロセスを、別の言い方で説明するならば、(5)の‘the boy’は、‘who’に置きかえられて、(6)にあるように、外側のカギカッコまで、「移動」した、と考えることができます。これは、疑問文の‘who’「誰」が、文の先頭に移動するケースと似ていますね。
(7)John loves Susan. (ジョンは、スーザンが好きだ。)
(8)Who did John love _? (ジョンは、誰が好きなのさ?)
(7)から(8)の疑問文をつくるには、‘Susan’「スーザン」が、‘who’「誰」に置きかえられて、文の先頭に移動しています。あと、補足になりますが、関係代名詞‘who’は、ヒトに対して用いる専用表現ですので、その他に関しては、‘which’や、‘that’を用いる、というような決まりごとがあります。
(9)A dog is always barking. (ある犬がいつも吠えている。)
(10)a dog [ which is always barking ] ([ いつも吠えている ] 犬)
(9)をベースにして、(10)のような関係節をつくります。そこでは、カギカッコ内の、主語に当たる表現‘a dog’「犬」が、関係代名詞‘who’ではなく、‘which’に置きかわって、関係節の先頭に位置しています。もちろん、犬は、ヒトではないからですね。ところで、(10)でも、やはり、カギカッコの関係節内の主語位置に、空家があるかどうか、確認しづらいですね。
(11) I think [ a dog is always barking ] ].
([ ボクは [ ある犬がいつも吠えている ] と思っている)
(12)a dog [ which I think [ _ is always barking ] ]
([ ボクが [ _ いつも吠えている ] と思っている ] 犬)
(11)をベースにして、(12)をつくってみます。(11)のカギカッコ内での主語‘a dog’が、(10)の内側のカギカッコ内では、消えているのが、ハッキリわかりますね。かわりに、外側のカギカッコの先頭、つまり、関係節の先頭に‘which’が現れています。
これは、先に説明した、(5)から(6)をつくるような、‘who’を使った関係節と、つくり方は同じですね。ただ、犬は、ヒトじゃないから、‘which’を使っている、という点が異なるだけです。最後になりますが、‘a dog’「犬」が、目的語になる場合でも、その関係は変わりません。
(13)Lucy loves a dog. (ルーシーはある犬を愛している。)
(14)a dog [ which Lucy loves _ ] ([ ルーシーが _ 愛している ] 犬)
今度は、(13)をベースにして、(14)をつくります。そこでは、やはり、‘a dog’「犬」に対応して、‘which’が使われています。そして、「空家の条件」も、しっかり守られています。ここで、(2)にもどって考えると、そこでも、‘which’が使われていますが、やはり、‘bread’「パン」が、ヒトではない表現だからですね。
以上が、関係節の大ざっぱな仕組みです。今回のポイントは、関係節内に、「空家」が必ず見つかるので、それが主語に相当するのか、目的語に相当するのかを見分けて、省略の可否を確かめればよい、ということですね。これがわかるようになれば、関係節の7割くらいは、征服したも同然です。しかも、実用性が非常に大きいので、是非ともマスターして下さい。
●関連: EG24
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(1)bread [ John ate _ ]. ([ ジョンが _ 食べた ] パン)
(2)bread [ which John ate _ ]. (訳同上)
(1)では、関係代名詞がないんですけど、(2)のように、関係代名詞‘which’を、カギカッコの先頭に置いてやると、関係代名詞を使った関係節ができ上がります。この点のみ、(1)と(2)は、異なるということなんですが、別に、お互い、意味は変わりません。
ですので、(1)も(2)同じで、関係代名詞の有無は好きに選べばよいだけなのです。日本語には、関係代名詞に相当するものがありませんから、英語と日本語を、うまく対応させようとすると、(1)のように、関係代名詞はない方がよいので、この場合、結局、英語と日本語の違いは、語順の他は、関係代名詞があるかないか、ですね。
そこで、(1)と(2)では、カギカッコ内で、目的語の位置が空家になっていますが、今度は、主語の位置が空家になる例を見てみましょう。
(3)the boy [ who bought bread ] (〇) ([ パンを買った ] 少年)
(4)the boy [ bought bread ] (×) (訳同上)
(3)は、カギカッコの関係節が、‘the boy’にかかる表現として、OKですが、一方、(4)は、カギカッコの関係節が、‘the boy’にかかる表現としては、アウトになります。 (ただし、‘the boy’を主語にして、‘bought bread’を述語にする、というようにして、「少年は、パンを買った」、の意味にするならば、OKになります。)
この主語に相当する関係代名詞の‘who’は、(1)のように、目的語が空家になっている関係節の場合とは違って、省略することができませんので、注意が必要です。ところで、(3)からでは、主語が空家になっているかどうかが、ちょっとわかリにくいので、そこのところを、もう少し詳しく見ましょう。
(5)Susan thinks [ the boy bought bread ]. (〇)
(スーザンは [ 少年はパンを買ったと ] 思っている。)
(6)the boy [ who Susan thinks [ _ bought bread ] ] (〇)
([スーザンが [ _ パンを買ったと ] 思っている ] 少年)
(5)は、内側のカギカッコ、‘the boy bought bread’「少年はパンを買った」、の部分が、主語‘the boy’をもっています。そこで、(5)をもとにして、関係節(6)をつくります。 すると、(5)のカギカッコ、‘the boy bought bread’は、主語‘the boy’を失い、(6)では、‘bought bread’のみになります。
そのかわりに、‘Susan’の前、つまり、関係節 (外側のカギカッコ) の先頭に、‘who’が現れます。この(6)の例では、(5)との対比から、「空家の条件」にしたがうことで、‘the boy bought bread’から、主語‘the boy’が消えているのが、ハッキリとわかりますね。そこで、外側のカギカッコ、‘who Susan thinks bought bread’は関係節となっているわけですから、‘the boy’にかかる資格を得ることができるのです。
この、(5)から(6)がつくられるプロセスを、別の言い方で説明するならば、(5)の‘the boy’は、‘who’に置きかえられて、(6)にあるように、外側のカギカッコまで、「移動」した、と考えることができます。これは、疑問文の‘who’「誰」が、文の先頭に移動するケースと似ていますね。
(7)John loves Susan. (ジョンは、スーザンが好きだ。)
(8)Who did John love _? (ジョンは、誰が好きなのさ?)
(7)から(8)の疑問文をつくるには、‘Susan’「スーザン」が、‘who’「誰」に置きかえられて、文の先頭に移動しています。あと、補足になりますが、関係代名詞‘who’は、ヒトに対して用いる専用表現ですので、その他に関しては、‘which’や、‘that’を用いる、というような決まりごとがあります。
(9)A dog is always barking. (ある犬がいつも吠えている。)
(10)a dog [ which is always barking ] ([ いつも吠えている ] 犬)
(9)をベースにして、(10)のような関係節をつくります。そこでは、カギカッコ内の、主語に当たる表現‘a dog’「犬」が、関係代名詞‘who’ではなく、‘which’に置きかわって、関係節の先頭に位置しています。もちろん、犬は、ヒトではないからですね。ところで、(10)でも、やはり、カギカッコの関係節内の主語位置に、空家があるかどうか、確認しづらいですね。
(11) I think [ a dog is always barking ] ].
([ ボクは [ ある犬がいつも吠えている ] と思っている)
(12)a dog [ which I think [ _ is always barking ] ]
([ ボクが [ _ いつも吠えている ] と思っている ] 犬)
(11)をベースにして、(12)をつくってみます。(11)のカギカッコ内での主語‘a dog’が、(10)の内側のカギカッコ内では、消えているのが、ハッキリわかりますね。かわりに、外側のカギカッコの先頭、つまり、関係節の先頭に‘which’が現れています。
これは、先に説明した、(5)から(6)をつくるような、‘who’を使った関係節と、つくり方は同じですね。ただ、犬は、ヒトじゃないから、‘which’を使っている、という点が異なるだけです。最後になりますが、‘a dog’「犬」が、目的語になる場合でも、その関係は変わりません。
(13)Lucy loves a dog. (ルーシーはある犬を愛している。)
(14)a dog [ which Lucy loves _ ] ([ ルーシーが _ 愛している ] 犬)
今度は、(13)をベースにして、(14)をつくります。そこでは、やはり、‘a dog’「犬」に対応して、‘which’が使われています。そして、「空家の条件」も、しっかり守られています。ここで、(2)にもどって考えると、そこでも、‘which’が使われていますが、やはり、‘bread’「パン」が、ヒトではない表現だからですね。
以上が、関係節の大ざっぱな仕組みです。今回のポイントは、関係節内に、「空家」が必ず見つかるので、それが主語に相当するのか、目的語に相当するのかを見分けて、省略の可否を確かめればよい、ということですね。これがわかるようになれば、関係節の7割くらいは、征服したも同然です。しかも、実用性が非常に大きいので、是非ともマスターして下さい。
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