審判講習会 参加報告書
平成30年 8月28日
報告者 二宮 光司
この度参加しました、審判講習会について報告します。
講習会名 (大会名) |
平成30年度全国中学校体育大会 第48回全国中学校バスケットボール大会 |
参加者 (報告者) |
二宮 光司(中体連) |
期 日 |
平成30年 8月 22日(水) から 平成30年 8月25日(土) |
会 場 |
維新百年記念公園スポーツ文化センター、ソルトアリーナ防府 |
講 師 |
玉木彰治氏、蒲健一氏、福岡敏徳氏、御手洗亮氏、星野由貴氏、武藤陽子氏、山内正隆氏 長谷川裕氏、東条輝正氏、小出聡子氏、大野哲広氏、砂川卓嗣氏 本部派遣S級審判員12名 |
参加者 |
本部派遣審判員S級12名A級16名、各県派遣審判員46名 開催地審判員23名 計97名 |
報告① 講義 実技講習 |
モデルゲーム 講師 玉木 彰治氏 他 上級審判員 高校生女子 聖光 対 慶進 ハーフゲーム 4名1グループになり、ハーフゲームを3POで担当した。第1試合の担当であった為、詳しいPGCは行わず、ローテーションのメカニクスについて確認しゲームに入った。 試合後のミーティングでは、高い位置でボールが展開されたのでローテーションが重くなってしまっていたが、どんどんトライしていった方が良い。両チームに力の差があるのでコフィンコーナー近くでスティールが起こることが多く、特にCサイドでその状況になった場合に、Lが早くローテーションを行うとCが判定しやすくなったのでは無いかと指摘していただいた。また、メカニクスの事ばかりに意識がいっていたが、判定の内容についても4人でもう一度映像と共に確認が必要であるとご指導いただいた。 日頃の3PO研修等でもクルーでBASICを確認し、実行していくことの大切さと難しさを感じていたが、今回初めてのクルーで、初めてのチームを吹くことになり、その事の重要性を改めて実感した。
レクチャー 講師 玉木 彰治氏 テーマ『3Person-Officiating』 審判会議に先立って、玉木氏より講義が行われた。国内の大会でも3Personが主流になる中、映像を用いて、メカニックの理解とポイントについて講義いただいた。 ○ 3PO BASIC 【LEAD】 ・Ball-side = Strong-side (ボールサイドがストロングサイド) ・CLEARLY below the FT line extended and down (フリースローラインより下のプライマリ) ・Close down is the key (クローズダウンのタイミング→ボールがトップでクローズダウン) ・Outside-in/45Angle(アウトサイド・インと45度のアングル) ・Do not rotate at 5/24sec,or less(ショットクロックが5秒以下ではローテーションしない) ・Scan the paint while rotating (ローテーション中のスキャン・ザ・ペイント) ・Block/Charge involving NCSC concerns (ブロック/チャージのレフェリング) ・Lead NOT run the baseline(Sharp walking)(ローテーションは走らず、シャープに歩く) ・3Quick = No rotation(3クイックス=ローテーションしない)
【TRAIL】 ・Above the FT line extended and up(フリースローラインより上のプライマリ) ・Outside-in (アウトサイド・イン アングル) → Ball levelを意識(2 vs 3) ・Big Picture mentality(大きな視野でとらえる→T・Cの判定が多い) ・Know what Lead is refereeing on(リードが何を見ているかの把握) ・Referee where Lead cannot (リードが見えない角度の判定) ・Pick the paint while rotating into Center (センターへの移動中のピック・ザ・ペイント) T→Cの移動中にボールを視野から離す(check-out) ・Lead/Trail communication(リード/トレイルのプライマリ関係)
【CENTER】 ・Strong Center(ストロング・センター) ・Start from Basic Center position(ベーシックセンターポジションからのスタート) フリースローラインにあるサークルの範囲をイメージ ・Curl play/Post play (カールプレイ/ポストプレイの判定) ・Center-side quick drive(センターサイドからのクイックドライブの判定) ・Run C to C (センターからセンターへしっかり走る) → プレスDF時との区別 ・Lead/Center communication(リード/センターのプライマリ関係)
○ CLEAN GAMEに向けて ・プレーコーリングガイドライン 全国どこでも同じプレイに対して同じ判定が下されるようにしていきたい。 ・GAME IQ FEEL THE GAMEからKNOW THE GAMEへ クロック、ファウル、チームの戦術やタイムアウトからゲームの状況を把握し、アジャストしていく。最後はCONTROL THE GAMEへ ・REF IQ 自分が何を管理しているかを明確にする。(ショットクロック、EOQ・EOG) プレイヤーの特性(利き手によるポジションアジャスト) ショット後のシチュエーション(ショット+リバウンドのセット) ・情報の共有 VOICEを活用する ファウルコールだけでなく、ショットクロックの残り秒数やFTプレイヤーの番号、スローインで再開される場所などを声に出して伝えることで、トラブルを未然に防いだり、ゲームのリスタートをスムーズにしたりできる。 |
報告② ゲーム
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□ゲーム 男子予選リーグ 関東 沼田西中(埼玉) 対 九州 西福岡中(福岡) CC 報告者 U 松崎 祥学(兵庫) コート主任 山内 正隆氏(長野S級) ■講習内容 及び ミーティング内容 2人で協力し、イリーガルな体のよせ方などが整理されていてよかった。予選なので選手も堅さが見られ、ミスによるトランディションが多かったが遅れること無く判定できていた。キーの位置から縦にドライブが来たときに、リードはクローズダウンからもう一歩進んで、ピンチ・ザ・ペイントの位置で判定に参加すると、Tサイドからは見えない手の接触が見えるので位置取りを修正してほしいとの指摘をいただいた。また、RSBQを考えると、マージナルでよい判定も少しあるので、映像を見返して精査してほしいとお話をいただいた。 |
報告③ ゲーム |
□ゲーム 女子決勝トーナメント1回戦 九州 二島中(福岡) 対 関東 相模中(神奈川) CC 大野 哲広(奈良S級) U1 岩崎 光洋(山口) U2 報告者 コート主任 加藤 暁生氏(東京A級) ■講習内容 及び ミーティング内容 それぞれのプライマリを3人がしっかり判定し、ゲームを整理できていた。相模中のガードが高い位置でドリブルキープをしながら左右に動くので、ローテーションが難しい場面もあったが積極的にストロングサイドを作っていたのがよかった。個人的な改善点としては、TのときにLに判定を預けてしまっている場面が少し見られるので、Tのプライマリやアングルをもっとはっきりと意識して強く判定していくと、更によくなると指摘いただいた。プレゼンテーションはとても分かりやすく、ボイスも積極的に使えていてよかったと褒めていただいた。
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所 感 |
今回の山口全中から、決勝トーナメントが全て3POに変わり、B級審判に求められるものも大きく変化してきている。来年度は、予選リーグも全て3POになる為、今まで以上に情報を自ら進んで収集し、コート上で挑戦し、身に付けていく努力を続けなければ今の日本の流れについていくことは難しいと感じた。それと同時に自分が学び、経験を積むことだけで無く、県内でも3POを実施する機会を設け、全国やブロックの研修会で得た情報を伝え、仲間を増やしていくことも必要であると感じた。特にU-15に関しては県内だけで無くブロック内でも協力して講習会も設け、レベルアップを図っていきたいと思う。 このたびの山口全中という素晴らしい大会に関わったすべての関係者皆様に深く感謝申し上げ、私の報告とさせていただきます。本当に有難うございました。 |