愛媛県バスケットボール協会 審判委員会

愛媛県バスケットボール協会 審判委員会からのお知らせ

第36回全関西中学生バスケットボール交歓大会

2019年01月14日 | 研修会報告

               審判講習会参加報告

      平成31年1月6日

      報告者 永易貴史

講習会名(大会名) 

第36回全関西中学生バスケットボール交歓大会

参加者

(報告者) 

永易 貴史(中予中体連)

期日

平成30年12月27日(木)から平成30年12月29日(土) 

会場

広島県立総合体育館

講師

蒲 健一氏(公財)日本バスケットボール協会指導委員

参加者

派遣審判員・地元審判員

報告1 

■ゲーム 12月27日(木)Fコート 12:00~
【京都精華 対 倉吉西】(男子)
CC 永易 貴史(報告者) U1 藤 潤次(広島県C級)コート主任 廣末 彰夫(広島県)

 1Qから京都精華がオールコートDFで始まり、攻守の切り替えが連続して起こる。 ドライブに対する京都精華の手の使い方についてハーフタイムでクルーでの確認をし た。ゲーム後のカンファレンスにおいても、コート主任より1Qで基準となる判定を してテンポセッティングをするべきであったのではないか。ゲーム後半に主力選手から控え選手に交代された。判定基準を下げるのではなく、悪い手やディフェンスの受 け方など明確に取り上げてあげることで、控え選手に何が必要なのかを伝えてあげる のも良いのではと助言いただいた。

報告2 

■ゲーム 12月27日(木)Fコート 14:30~
【戸坂 対 上宇部】(男子)
CC 永易 貴史(報告者) U1 今野 大輔(広島県C級)コート主任 望月 真澄(広島県)

 両チーム共に悪い手が多く、リーガルガーディングポジションが取れておらず、1 Qからファール、フリースローが続いた。前半終了時で隣のコートより7~8分遅れ る。メンバーが交代した後半になってもファールが減らずにゲームが長くなる。さらに度々のメンバーチェンジ、点差が開いていてもタイムアウトなどが多かった。コー トの出入りを早くするように促すなど、少しでもゲームがスムーズに流れるように努 めた。ゲーム後のカンファレンスでは、影響の少ない軽いファールを多く取り上げて はいなかっただろうか。もう少し流して遅れてからのコールでも良い場面もあるとの 助言をいただいた。

報告3 

■審判研修会 12月27日 18:30~ 中研修室
講師:蒲 健一氏 『説得力のある判定をする為に』~2PO・3POメカニクスとIOTの共通理解 

 2PO、3POのどちらにおいても重要となる、IOT(Individual Officiating Technique) について動画や図を交えながら説明いただいた。

報告3 

1.ステーショナリ&ディスタンス 静止した状態から適度な距離感で判定を行うこと。ハイトレイルであったり、リードがずっとセットアップポジションにいるなどは良くない。 

2.レフェリーディフェンスディフェンスがイリーガルかどうかを判断する。オフェンスの背中を見ない。それ を意識したポジション取りや、アングルを取る。

3. 45°とオープンアングル 身体の向きを45°にする。トレイルの場合は視野の右端から左側にアングルを取る。誰をフォーカスし、誰をヴィジョンに入れるのかが大切。

4.ステイ・ウィズ・ザ・プレイ。ステイしてプレイを捉える。捉えているプレイが終わるまでステイする。 笛を急ぎすぎず、ファウルがあれば、ファウルの絵ができるまで確認する。

5.コール・ザ・オヴィアス 明らかなものを積み重ねていく。ゲームをコントロールしていく上で重要な要素である。明らかなインパクト、ゲームの中で重要なコンタクトを確実に取り上げる。プ レイヤー、コーチにメッセージし、何が判定として記録されているか。

 6.アクティブ・マインド・セット 常にイリーガルなアクションを探していくメンタルと実践が必要である。オフボー ルでもプライマリエリア内にまずはアクティブなマッチアップがいないかを把握して おく。

7.プレゼンテーション鏡の前で自分で確認しながら練習を行うなど、より良いプレゼンを磨くことが大 切。判定への信頼度にも繋がる。常にシャープに。テーブルレポートの後に下を向か ず堂々と行うと良い。ボイスを活用していく。歩く姿、立ち姿、走る姿だけではな く、ハーフタイム中も見られている意識を。コーチやプレイヤーなど対象となる相手 との距離や向き合い方も大切。たとえそれまでの判定が正しかったとしても、信用度 を一気に失うことにもなり得る。

8.テーブルレポーティング 何が起きたのかを忠実にレポートする。スコアラーとのアイコンタクトも必要であ る。

報告4 

■ゲーム 12月28日(金)Aコート 9:30~
【石井 対 佐賀城東】(男子)
CC 永易 貴史(報告者) U1 高橋 竜太朗(京都府B級)コート主任 杉山 栄規(京都府) 

 両チーム共にディフェンスがクリーンであり無理はしないチームであった。オヴィ アスなものについて確実に取り上げることでテンポセッティングができ、落ち着いたゲームが展開された。両チームともに得点を重ねるが一進一退で点差は離れず、非常 に見応えのある白熱したゲームになった。スローイン時のDFの身体の向きについてベ ンチからアピールがあったが、コミッショナーを置かないゲームであったため、レフ ェリーとしては特に関知せずゲームを進行させた。

 

 

 ゲーム後のカンファレンスでは、前半からファールの基準も明確に示ており、点差の 割に落ち着いたゲームにできていた。中盤に少しゲームが荒れそうな時間帯があっ た。それを感じ取り、適切な笛を入れていけたかもしれない。プレゼンテーションに ついて、より信頼を得るためにも鏡を見ながら練習した方が良いと助言いただいた。

報告5 

■ゲーム 12月27日(木)Bコート12:00~
【西福岡 対 平城東】(男子)
CC 望月 公平(広島県A級) U1 永易 貴史(報告者) U2教誓 祐二郎(広島県B級) コート主任 鷲見 勇樹(広島県) 

 プレゲームカンファレンスでは、CCの資料をもとに次のような点について確認を行っ た。1プライマリエリアの確認、2ローテーション、3ベーシックメカニック、4クルー ワーク、5プレゼンテーション 特にクルーワークでは、アイコンタクトやハンドシグ ナルでの情報の共有。EOQ,EOGの確認(4.9秒以下はC)。プレスディフェンス時にCサ イドがアクティブな場合の協力について時間を取って共通理解した。 ゲームは最後まで西福岡のペースで進んだ。西福岡の激しいDFの中でも、悪い手などは 確実に取り上げることで基準を早めに示すことができた。CC中心にクルー同士のコミュ ニケーションを取り、それぞれのプライマリを責任持って判定することができていた。2 Qにレフェリーに当ったことをアウトオブバウンズ判定にしたことについて、ベンチから アピールがあってゲームの進行が止まることがあった。サイドラインをまたいで外側にい たレフェリーに当たっていたため、アウトオブバウンズの判定であるとその場で明確に説明できなかったことによって、信頼感を損ねる結果になってしまった。今後は根拠を持って判定し、明確に説明できるレフェリングをするための教訓にしたい。

所感

 これまで2POで行われてきた地区大会においても、準決勝、決勝については3POで行 われるように変わってきており、B級審判員に求められる役割も変わってきています。ル ールやガイドラインも度々改定され、自らでの新しい情報を求めて自己研鑽を求められて います。今年度より新規B級として経験の幅を広げたいと思い、大学など別カテゴリーへ の派遣依頼にもできる限り参加してきました。今回初めて全関西大会という多くの県から の審判員が集まる大きな大会へ参加することで、良い刺激を受けることができました。今 回特に感じたのは、他県の審判員との判定基準をすり合わせるため、プレゲームカンファ レンスやゲーム中のコミュニケーションの重要性です。1Qでのテンポセッティングから 一貫性のある説得力ある判定をしていくことが大切であると感じました。審判研修会での 講話では、「アクティブ・マインド・セット」「プレゼンテーション」について非常に参 考になりました。学んだ事を日々の審判活動で実践しながら身につけたいと思います。この度、全関西大会に関わった関係者の方々に深く感謝申し上げ、私の報告とさせて頂 きます。本当に有難うございました。


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