書くことがなくて放置してました。とりあえず無理やり1つ。
在校生にも行きわたったころだと思うのですが、
学内学会の『Socially』19号の特集が「教育」だったので、
「教育を信頼する大学生:履修者アンケート雑感」という雑文を書きました。
リアクションペーパーでMG生が学校が好きで教育を信頼していることに驚いた
(「社会化」や「隠れたカリキュラム」は「大切」「うまくできている」という感想が
非常に多く、「気持ち悪い」「怖い」は少数)ので、
とりあえず2010年の「教育社会学」の初回授業開始前に
学校像や子ども観を聞くアンケートをとってみました、というものです。
ドキュメント分析(という名称は未だ居心地が悪いのでありますが)というか、
KJ法というか、ということを行ってみた結果、
1)学校の社会化機能(それも知識より社会性やコミュニケーション能力)への
信頼が高い
2)友達と過ごす場という意味付けが強い
3)学校を圧倒的に肯定的に見ている
という傾向が見られました。
生権力という言葉があるように、学校の「すごさ」と「怖さ」はコインの裏表
なのですが、ポジティブな面ばかりに反応するのは特徴的かと思います。
それで、居心地のいい学校(居場所づくり)が進む一方で、
ゆとり批判が吹き荒れて堅実に勉強しつつ、
同時にコミュニケーション能力を身につけるべしという風潮が強くなった
2000年代に学校生活を送ってきた(そして、わりと順調に上がってきた)
MG生が、既存の価値を強く信頼しているらしいと指摘し、
それはある意味安全だけども、レールから外れたときもろいかもしれないし、
レールに乗れない他者を排除しかねないということを書きました。
今年もアンケートをとったのですが、少し否定的な意見が増えたほかは、
全体の傾向は変わらないようです。
ただ、社会化等々の概念を説明するときに、淡々と説明するのではなく、
「すごさ」と「怖さ」があるよねという話を強調してみたら、
「怖い面に気づきました」「なんとなく感じていた違和感が言葉になりました」
というコメントが去年より多かったように思います。
で、何が言いたかったかわからなくなりましたが、そんなことを書きました
という報告でした。
この調査法としては色々問題含みのアンケートは
(つまり、アンケート自体が、初回授業に現れた人に行っているので、
まじめなMG生の中でも相当学校大好き派に偏っているとは思われるとか、
3年目に入り、私の他の授業をすでに聞いていた人が増えているので、
どんどんまっさらな状態の調査ではなくなっているとか)、
とりあえずは授業にも活かせるので、来年もやる予定です。
(補足)
80年代:管理主義化した学校への反発(とあるべき学校の希求)
90年代:学校の意味が曖昧化
の先に、どうも00年代になって、わりと素朴に学校やその他既存の価値を
受け入れる風潮があるように思われます。
(上記「あやしい調査」の他に、これも参照。)
そのことをきちんと調べねばならない時期になっているなあと思いつつ、
前に使った毎日中学生新聞は休刊だしなあ、という今日この頃です。


在校生にも行きわたったころだと思うのですが、
学内学会の『Socially』19号の特集が「教育」だったので、
「教育を信頼する大学生:履修者アンケート雑感」という雑文を書きました。
リアクションペーパーでMG生が学校が好きで教育を信頼していることに驚いた
(「社会化」や「隠れたカリキュラム」は「大切」「うまくできている」という感想が
非常に多く、「気持ち悪い」「怖い」は少数)ので、
とりあえず2010年の「教育社会学」の初回授業開始前に
学校像や子ども観を聞くアンケートをとってみました、というものです。
ドキュメント分析(という名称は未だ居心地が悪いのでありますが)というか、
KJ法というか、ということを行ってみた結果、
1)学校の社会化機能(それも知識より社会性やコミュニケーション能力)への
信頼が高い
2)友達と過ごす場という意味付けが強い
3)学校を圧倒的に肯定的に見ている
という傾向が見られました。
生権力という言葉があるように、学校の「すごさ」と「怖さ」はコインの裏表
なのですが、ポジティブな面ばかりに反応するのは特徴的かと思います。
それで、居心地のいい学校(居場所づくり)が進む一方で、
ゆとり批判が吹き荒れて堅実に勉強しつつ、
同時にコミュニケーション能力を身につけるべしという風潮が強くなった
2000年代に学校生活を送ってきた(そして、わりと順調に上がってきた)
MG生が、既存の価値を強く信頼しているらしいと指摘し、
それはある意味安全だけども、レールから外れたときもろいかもしれないし、
レールに乗れない他者を排除しかねないということを書きました。
今年もアンケートをとったのですが、少し否定的な意見が増えたほかは、
全体の傾向は変わらないようです。
ただ、社会化等々の概念を説明するときに、淡々と説明するのではなく、
「すごさ」と「怖さ」があるよねという話を強調してみたら、
「怖い面に気づきました」「なんとなく感じていた違和感が言葉になりました」
というコメントが去年より多かったように思います。
で、何が言いたかったかわからなくなりましたが、そんなことを書きました
という報告でした。
この調査法としては色々問題含みのアンケートは
(つまり、アンケート自体が、初回授業に現れた人に行っているので、
まじめなMG生の中でも相当学校大好き派に偏っているとは思われるとか、
3年目に入り、私の他の授業をすでに聞いていた人が増えているので、
どんどんまっさらな状態の調査ではなくなっているとか)、
とりあえずは授業にも活かせるので、来年もやる予定です。
(補足)
80年代:管理主義化した学校への反発(とあるべき学校の希求)
90年代:学校の意味が曖昧化
の先に、どうも00年代になって、わりと素朴に学校やその他既存の価値を
受け入れる風潮があるように思われます。
(上記「あやしい調査」の他に、これも参照。)
そのことをきちんと調べねばならない時期になっているなあと思いつつ、
前に使った毎日中学生新聞は休刊だしなあ、という今日この頃です。
