みかんのかわ Blog Ver.

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禁花。

2009-09-15 13:23:32 | Design news
「花の上手は何の花にしても心次第也。花に法度を云う初心のため也」
これは、「山上宗二記」の中の利休の言葉。

茶花の先生からおかりしていた本の中に、絶対では無いものの
茶花に長くから伝えられているマナーの

「禁花」に関する18か条がのっていましたので、興味のある方は
ご覧になって頂ければと思ってここに記載したいと思います。

1 十文字 枝と枝が交差するのは見苦しいとする(秋草混ぜ挿しは別)。
2 1花1葉 4花4葉 6花6葉 同数の陰数を嫌う(椿は別で対処方
 がある。1花1葉は、秘事の花として相反しているが大事にもされてきた)。
3 2花2枝 4花6枝 など 2と同じ意味 (水仙のように出生から
 4葉6花で陰数だが、利休がいけた故事によりよしとされている)。
4 さす枝 角 正面の客に長く突き出る枝。
5 まがい枝 同色の花の間に別色の花が混じること。葉も同じ。
6 釘かくし 真正面に大輪の花がくる活け方。
7 天井や壁にさわること。
8 合掌 向かい合う形。
9 葉で花をかくすこと(全部) 一部は風情があるので巧者は
 許される。
10 釣舟のくさりや籠の手を見切ること。
11 花や葉ばかり使うこと 植物の花や葉を同時に活かせない
 こと。出生上嫌われる。
12 四方くれない 同色を左右両方にいけること。
13 飾り道具、置物に枝を長くだすこと。
14 時期外れの花 早咲き、残り花、返り花は良い。
15 花や葉が水にひたること。
16 枯葉 虫食い葉 折れ枝 名残の虫食い葉は例外。
17 香りの悪い花 強い香り(水仙、くちなしは大丈夫)。
18 掛物の絵や名印を見切ること。

以上。
花的に禁花は、石榴、金盞花、沈丁花、鶏頭、太山樒など。

女郎花も実は禁花だが、茶席に多く使われているようだし
(古くなると異臭が出るので、一日限りの茶花としては可)、

トゲのある花や枝も用いないのが前提だが木瓜はトゲを
とることで大丈夫だったり、浜梨のように例外もあるようで、
わかり辛い部分もある。

空木、鳳仙花、桜、ハシバミ、ツツジ、曼珠沙華、芋の花
タデ、ケシ、南天も古書によると禁花らしいが
伝による違いもあるらしく、絶対では無さそう。

ここまで読んで頂ければ、
本によっては、かなり違いがでるのも頷ける。

茶花といっても、茶がメインと花がメインの差で
花の扱い方が大きく意識に違いがありそうだ。

しかし、最初の言葉を思い出して頂きたい。

茶花の極意は、そのとき、その場所に応じ
上手に選び、用いることにあるらしい。

あくまでも初心のための禁花(笑)。
巧者は利休同様、タブーも許される。

ようはそこが肝心? 
まぁ知識としてオススメしておきます(笑)。





  



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4 コメント

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Unknown (mizo)
2009-09-15 15:12:16
ひあ~・・・・
昔、お茶をやってたときを
思い出して泣きそうになった・・・・・

私の習っていた小原流でも
上記の中のことが出てきます。

一つ一つ年月をかけて覚えましたが
忘れていることもあるな~。

そうそう、ホントに
本によって違ったり
流派によって違ったり

基本は押さえとかなきゃいかんな~

まだまだ、ひよっこです。
Unknown (deblwinkel)
2009-09-16 17:22:04
お茶経験もあるのですか~?
凄いですね。何でも出来るなぁ。

禁花を読んでみると、フラワーアレンジや、
華道と似た部分と違う部分がありますが
参考になることが多くありますね。

コメントしてくだり有難うございます。
興味が無い人の方が多いでしょうし(笑)。
Unknown (nao)
2009-09-18 12:32:50
勉強になりますね~。
「○○流」でかちっと習ってしまうと、
それが生け花全体のお約束なのかと
思い込んでしまいがち。
このようにざっくりと示してもらえると
すんなり納得できてありがたいです!

いろんな年齢の子供たちに花育をやっていて、
「教える」と「自由にさせる」のさじ加減に
いつも悩むのですが、こういう基本は
大事にしていきたいです。
Unknown (deblwinkel)
2009-09-18 15:04:45
naoさん
またコメントしづらい内容に有難うございます。
なんとなくでも知っていると知らないでは、大きな差が
ある気がしています。

本のイメージと実際の花は、かなり違いますね。
華道出身者の茶花は豪華だなと思ってしまいます。