みかんのかわ Blog Ver.

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和について

2008-06-04 14:50:49 | Design news
先日見に行ったデモンストレーションで、
改めて「和」について考えさせられた。

6年前ぐらいの「ブレーン」という雑誌の中に
あるインテリアデザイナーが語っていた言葉を
思い出す...

「”日本らしく”は背景や、意図があって存在するけど、
”和風”はそれが無くても存在出来る」

ということ。

「和」って言っても、それはいろいろな意味合いが
こめられているし、上記の2つの中にもそれは同居して
存在しているという話だった...(たしか 笑)。

華道のようなものは、イメージもそうだし、枝、葉、
花においてもそれだけで和を感じさせるものが多いので、

それだけで充分「和風」として成立する。

ここからはあくまでも自分の考え方だけど、

華道というものは、線、面、塊という要素に加え、
左右非対称etc...
そしてなによりも重要なのは 空間 の存在。

逆にフラワーアレンジを「和風」にしたい場合、
上記のようなことに注意して活けていけばよいのだが、

問題は、その先に見据えているものに対する意識だ。

(フラワーアレンジと華道の境目は、「足し算」と「引き算」
という製作過程での意識の違いももちろんあるが...)


世界を意識しているフラワーデザイナーならば、
「和風」を追求することでは、「華道」に勝てないことに

気付いて来るし、自分の表現が制限され、その上の域に
辿り着きにくいのではと思うと

フラワーアレンジメントという世界に自分のポジションを
決め、そこで勝負に出るならば、「和風」というものから
出ながら、作品づくりに打ち込まないとならなく
なってくる(?)と。

そこで「日本らしく」というものがうかんでくるわけ...。

浮世絵でも何でも、日本人が世界で戦ううえで重要なのは
「日本人として」の刻み込まれたDNAで、

近年のインテリア、建築、ファッションetcのデザイナー達は
素材や、形、色以外での「日本らしさ」を提案しているし、

花の場合でも、「ワールドカップ」を見据えている人達に
とっては、

「和風」だけが「和」だと思う時代は既に終わり、
フラワーアレンジの世界でも求められているのは間違いない。

表現というものが、わかりやすいものであることは、
一般の消費者を満足させるものになるのは間違いないが、
その先の時代を考えて進む人ももちろん必要で

業界の成長には、「和風」も「日本らしく」も必要不可欠
なのでは?って思ったりする。

戦後フラワーアレンジメントの世界に、「華道」が影響を
与え、変化し逆輸入されてきた「複数フォーカル」のデザインが

日本人にとってどう進化していくのか?

「和」の意識を学んで帰る海外デザイナーに委ねるのか、
それとも...。

海外でブームのZENSTYLEのデザインが、日本の中でオシャレ
みたいに思われる近年、このままで良いのか?

と疑問をもつのは自分だけじゃないはずだが...(笑)。
やっと椅子に座れたので...長々失礼。







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2 コメント

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すごい後日にコメントで(^_^;) (aimi)
2008-06-06 15:45:56
たまたま、みかんのブログさんの記事を貯めて読んでたら・・・・むむむ・・・・と、この話題・・・・はじめまして(^。^)

私は、日本の文化を世界に伝えるのも一つのオリジナリティーだと思うのです。

今の時代、和がどうの和風がどうのより、個のオリジナリティーを求められているじゃないですか?

その中に、やっぱり自分の中のDNAの中に存在する日本の文化は自分のオリジナリティーの一端だと思うのですよ。
自分の作品を企画を表現したい時に避けられない通り道だと思うから、それをどうやって、自分なりの形に消化して表現するか?ってことじゃないかな~?
なんつ~って・・・・

一コメントでした。<(_ _)>





Unknown (deblwinkel)
2008-06-07 10:53:37
aimi様

はじめまして、様々なブログでお名前をお聞きしていました。
コメント有難うございます。

デモンストレーションをやるような方達は、aimiさんの
コメントにもあるように、オリジナリティーが必要ですよね。

世界で戦っていくには、「侘びさび」みたいなものが
一番わかりやすいし、強いかなと。

逆に海外のデザインを海外の人以上にレベルアップして
世界で戦っていく方が難しいかもしれませんし(笑)。

表現方法は各デザイナーによって切り口がことなるとは
思いますが、デザイナー志望だったり、デザイナー向けに
花をつくってる生産者は、そういう視点で見ることが
重要だと思います。

コメントしにくい話題ですみませんでした~。