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ジェフ・フェネック対アズマー・ネルソン(2008/06/24)

2008-06-26 20:43:24 | ボクシング

スーパーウェルター級10回戦

1991年と92年に激闘を繰り広げた名選手が16年ぶりとなる第3戦目に臨む、という冗談のような試合が実現。
49歳のアズマー・ネルソン選手(Azumah Nelson)と44歳のジェフ・フェネック選手(Jeff Fenech)との決着戦はフェネック選手の地元オーストラリアで行われ、フェネック選手が10回2-0の判定で勝利しています。(体格比較)

試合が本当に行われるのか、両者がどこまで本気なのか、半信半疑で見始めた試合でしたが、両者は紛れも無く「本気マジモード」でした。
ネルソン選手が10年ぶり、フェネック選手が12年ぶりの試合という事もあり、年齢による衰えを隠し切れない両者ではありましたが、それを感じる以上にこの年齢でここまでやれるのかと驚きました。

フェネック選手が身体ごとネルソン選手をロープに押し込みながら力強いパンチを打ち込んで行き、それをネルソン選手が受け止めながら鋭く強い左フック右アッパーで迎え撃つ、という試合展開も1991年の第1戦の激闘の記憶を蘇らせる白熱の展開で、正直両者の年齢を忘れるほどでした。
ラスベガスの灼熱の太陽の下で行われた第一戦では、ロープを背にしながらネルソン選手が放つ全身のバネを効かせた強烈なフックをバシバシ喰らいながらも、最後はフェネック選手が馬力で押し切ってしまった内容でしたが(結果はドロー)、44歳となったフェネック選手に同じ戦いはさすがに無理で、中盤以降は疲労からプレスの威力が明らかに落ちていきました。
6回7回にはネルソン選手の中間距離からの鋭い右でちょっと効いてしまうなど、疲労とダメージを蓄積させ最後は身体で押し込む事もできずに9回10回とパンチの交換を完全に拒否するかのようなランを敢行。試合終了間際にはネルソン選手の強打でダウン寸前に陥るピンチもあり最後はかなり苦しかったフェネック選手でした。
対照的に49歳のネルソンの変わらぬ凄みは何なんでしょう?まさに魔人としか言い様が無いです。
中間距離での攻防でフェネック選手はパンチに反応しきれていない感じでしたが、ネルソン選手はそんな事もなくホント凄いです。

かつてのネルソン選手を象徴していた独特のロングの左フックは見ることはできませんでしたが、豪快で野性的な右スイングは健在。
またフェネック選手の突進からのショート連打も同じで、思いがけず良いものを見せてもらった満足感で一杯です。

96-94が2人に95-95が1人のマジョリティディシジョンでのフェネック選手の勝利と言う採点結果に地元のファンからもブーイングが巻き起こっていましたが、前半と後半を分け合ったクロスファイトだったのは確か。シロート採点は96-94でネルソン選手と見ましたが、試合後ネルソン選手が非常に良い笑顔を見せていましたし採点結果についてあれこれ言うのはヤボなのかもしれません。


これで1勝1敗1分となった両者ですが、4戦目はさすがに無いですよね・・?w

フェネック選手は29勝(21KO)3敗1分。ネルソン選手は39勝(28KO)6敗2分。

 

Jeff Fenech vs Azumah Nelson III



Jeff Fenech Decisions Azumah Nelson in Trilogy Bout
Fenech beats Nelson on points
Jeff Fenech Closely Out-Scores Azumah Nelson In Battle Of Veterans
FENECH GETS REVENGE... AT 44
Boxing: Fenech and Nelson show their age in rematch
Fenech Decisions Nelson



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (プクー)
2008-06-26 20:51:40
ガッティとウォードのような拳友なんでしょうね。それにしても内容もなかなかだったようで今もなおトレーニングしているんですね。渡辺二郎もなかなか引退しませんでしたが歯がゆい自国のボクシング状況に「俺が手本を」っていう誇りとか責任感があるのかもしれませんね。
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Unknown (asikawa)
2008-06-27 18:36:17
共にガチンコだったようですね。
ジャッジはともかく、フェネックの勝利でこのライバル戦は完結ってトコでいいのではと思います。
しかし10R動けるってのが信じられんですわ。

フェネックの執念はこの勝利でなくなるでしょうけど
生まれつきのケンカ屋の血がリングに引き戻すような気がします。

ネルソンはフェネックほど拘りはないでしょうけどビジネスマインドは旺盛なので
金さえ積めばドコのリングでも上がりそうな気がします。

ボクサーってのは結局いつまでもボクサーなのでしょうね。
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Unknown (管理人)
2008-06-27 18:55:54
>プクーさん
思い入れがある選手、カード、だったので私は堪能できましたが、そうでない人が見るとどう感じるかはわかりません。
http://www.nzherald.co.nz/section/4/story.cfm?c_id=4&objectid=10518257
こちらの記事のように酷評する声もアリで、これはこれで納得だったりします。

>asikawaさん
お久しぶりです
全盛時代と同じペースの戦いで飛ばしていたフェネック選手は後半さすがにバテてましたが、おっしゃる通り両者の体力にはただただ驚かされました。

最後露骨に逃げを打ったフェネック選手の姿勢からも執念みたいなものは強く感じました。
ちょっと大人気ないんじゃ?とも思えるほどの逃げ逃げっぷりでしたが、それだけ本気だったんでしょう。

私はこの試合、色々な面で物凄く感銘を受けました。91年92年の戦いを知る人に是非見てもらって、感想を聞いてみたいですね。
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Unknown (管理人)
2008-06-27 19:00:39
http://www.fenechvsnelson.blogspot.com/

ここで見れる??
確認していないので何か問題が起きた場合の責任は負えかねます。
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