アンドレ・ベルト対カルロス・キンタナ(2010/04/10)

WBCウェルター級タイトルマッチ

ハイチのWBC王者アンドレ・ベルト選手(Andre Berto)が元同級王者のプエルトリカン、カルロス・キンタナ選手(Carlos Quintana)の挑戦を受けた一戦は米フロリダ州で行われ、ベルト選手が8回TKOで快勝して4度目の防衛に成功した一戦でした。(体格比較)

今年1月にシェーン・モズリー選手との大一番を予定していたものの、試合直前に母国ハイチを襲った大地震の影響で試合をキャンセルしていたベルト選手。
曲者キンタナ選手を相手にした約11ヶ月ぶりのリングの立ち上がりは、サウスポーのキンタナ選手の左ストレート、右リードにリズムを乱されるものでした。
キンタナ選手のストレートリードを出鼻や打ち終わりに食ってベルト選手の動きが一瞬おかしくなる場面もあった立ち上がり2ラウンズは挑戦者が確かにペースをキープしていた流れでした。
しかしリズムを掴みきれない流れにあっても積極的な踏み込みを敢行し続けていたベルト選手。均衡したペース争いの中、被弾を厭わず積極的な踏み込みを敢行し続けていたベルト選手に対し、相手の攻撃を食うとやや消極的になっていったキンタナ選手。この両者の違いが徐々にベルト選手ペースの流れに試合を導いていきました。3回には右から返す左フックを何度か決めてペースを引き寄せ、以降も右ストレート、右フックや強烈な左フックボディなどでじわじわとキンタナ選手の失速を呼び、8回に右を当ててから掴んだチャンスを嵐のような集中攻撃で一気にものにする会心のストップ劇でした。

キンタナ選手のサウスポーとしての上手さが随所に見られていた試合で、3回以降ベルト選手ペースになった流れを6回7回と挽回しつつある状況だったのですが、ベルト選手が見せた8回のチャンスを掴んでからフィニッシュまでもっていった一連の攻撃は素晴らしいものでした。

CompuBox Stats: Berto-Quintana


ベルト選手は26勝(20KO)。キンタナ選手は27勝(21KO)3敗。


Berto stops Quintana(Fight News)
Andre Berto, Celestino Caballero Impress in Florida(Cliff Rold/BoxingScene)
Andre Berto Shows 'Heart Of A Lion' Against Carlos Quintana(FanHouse/Lem Satterfield)
Andre Berto Fights Off Ring-Rust To Overpower Carlos Quintana In 8th-Round(James Slater/EastsideBoxing)
Berto successful in fight for cause(Dan Rafael/ESPN)
Berto overpowers Quintana, proves he deserves shot at Pacquiao(Chris Mannix/SI.com)
CompuBox Review: Berto-Quintana, Caballero-Yordan(Boxingscene,Compubox)
写真
Photos: Berto vs Quintana, Caballero-Yordan Mega Gallery(Boxingscene)
Berto Breaks Down Quintana!(Scott Foster/Fightnews)

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