ザウルベク・バイサングロフ対コーネリアス・バンドレッジ(2008/12/13)

IBFスーパーウェルター級指名挑戦者決定戦

先週末ドイツで行われたヘビー級戦のアンダーカードで争われたIBFイリミネーターは、無敗のロシア人ホープ、ザウルベク・バイサングロフ選手(Zaurbek Baysangurov)と米国のベテラン、コーネリアス・バンドレッジ選手(Cornelius Bundrage)との間で争われましたが、バイサングロフ選手がバンドレッジ選手のラフファイトに巻き込まれて5回でストップされる波乱となっています。

ウクライナ生まれのロシア人ホープ、バイサングロフ選手はアマチュアでジュニアワールドカップを制するなどの実績を持つ23歳。プロ入り後も2006年に強豪マルコ・アントニオ・ルビオ選手に判定勝利するなど順調にキャリアを積み上げこの日まで19戦全勝。一方バンドレッジ選手は過去米人気テレビシリーズ「コンテンダー」に出場した35歳の中堅選手。今年3月にカシム・オウマ選手に勝利して健在振りを示したものの先月の試合で判定負け。
無敗の若きホープがベテランを軽く一蹴し来年以降のステップアップに弾みをつける・・・と誰もが予測した試合前でしたが、結果は意外なものでした。

初回スタートから積極的に飛ばすバンドレッジ選手の攻撃に後手を踏んだバイサングロフ選手。身長で大きく劣るバンドレッジ選手が積極的に放つジャブ、思い切りの良い右フック等の矢継ぎ早の攻撃。クリンチ状態から両者の手が出なくなり「ブレイクかな・・」てな雰囲気の場面で気を抜くバイサングロフ選手に対し、このタイミングで強くラフなパンチを浴びせていくバンドレッジ選手。2回にはバンドレッジ選手の左フックで腰を落としかける場面を見せるなど、ベテランのラフで力強い先制攻撃にバイサングロフ選手は完全に出鼻を挫かれていました。
3回に入ると飛ばしすぎのバンドレッジ選手の手数が落ち、長いジャブ、左フック、打ち下ろす右ストレートなどのロシア人ホープの持ち味が少しずつ見え始めるのですが、やや振りが大きく力みが見えるバイサングロフ選手の攻撃からはバンドレッジ選手の仕掛けた乱戦のぺースに巻き込まれてしまっているようにも映りました。3回4回とペースを奪いかけるものの、力んで雑に出るところにバンドレッジ選手の反撃を浴び、また力んでいたからか動きにも疲れが見えだし、苦しくなった新鋭。そして続く5回、スタミナを失って以降右の一発狙いに出ていたバンドレッジ選手のこの右を痛烈に浴びたバイサングロフ選手。もう1発右を追い討ちされさらに左フックもフォローされてばったりと倒れたロシア人。なんとか立ち上がったもののダメージは深くレフェリーは続行を許さず、試合は終了しています。

IBFのスーパーウェルター級王座はバーノ・フィリップス選手が保持していたものの、先日ポール・ウイリアムス選手とのWBO暫定王座決定戦に臨む前に返上(?)
返上していなかったとしてもスーパーウェルター級の試合で敗れているので剥奪？
ということでIBF王座は現在空位なのかな？？　ちとこの辺の状況が把握できていないのですが、バンドレッジ選手にとっては念願の世界初アタックが実現しそうな情勢です。

バンドレッジ選手は29勝(17KO)4敗。バイサングロフ選手は19勝(14KO)1敗。

あまり良い動画ではないですが、、


Cornelius Bundrage Upsets Zaurbek Baysangurov By KO

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