もし祖父教という宗教があったのなら
ぼくは かなり熱心な信者だったろう
というのは
ぼくが子供の頃に
亡くなった祖父を
ぼくはいつも拝んでいた
何かにつけて
祖父の写真に手を合わせていた
遠くに出かけるとき
スキーの大会に出場するとき
怪我したとき
受験のとき
心配なとき
辛いとき
嬉しいとき
人生において
ここぞ という時には
必ず拝んでいた
こころのよりどころであった
祖父の写真は
自分が調子に乗っている時には
厳しい表情をし
自分が落ち込んでいる時には
優しい表情を見せてくれた
不思議だが 本当に…
34年間も生かしてくれていることに感謝し
日々の幸せに感謝し
手を合わせようと思う