Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

アメリカン・ピカタ。

2010-02-15 13:05:29 | 料理
週末はピカタ研究。

夕食の献立にとピカタを作ろうとレシピを色々見ているとちょっと面白いこと発見。

"ピカタ"は基本的にイタリア料理で、日本で紹介されているピカタレシピは肉に卵とチーズの衣をつけて焼いたもの。日本の辞書にも"卵チーズ液に肉や魚をつけて焼いた料理"となっています。

ずっとそれが"ピカタ"だと思っていたのですが、アメリカのレシピを見てみるとちと違う。
衣に卵やチーズを全く使わず、普通に焼いてそれにレモンソースをかけたばかり。

どちらが正しいピカタなのか、まだよくわかっていませんが、とりあえず二日にかけてどちらも作ってみました。

初日は普通の日本風?ピカタから。肉は豚肉を使用。鶏肉で作られることが多いですが、なぜか牛肉では作っている例はないですね。卵との相性がいまいちなのか、牛ステーキ肉では採算が合わないからなのか。。。たぶん卵との相性の問題だと思いますね。
日本で紹介されているレシピに大差はなく、一枚肉に塩、こしょうで下味をつけておき、小麦粉を薄くまぶしておきます。

卵と粉チーズを混ぜ合わせた卵液に小麦粉をまぶした豚肉をたっぷりつけて、フライパンで焼きます。
日本の家庭料理的にはそのまま食べることが多いですが、トマトソースを添えるレストラン風バージョンもあります。
今回は生トマトをざく切りにして手でつぶし、オリーブ油と和えた簡単なトマトソースをかけました。

味はもちろん普通のピカタ。パン粉の衣と違い、ふんわりとやわらかくて、チーズの風味がほんのりして、生トマトソースのほのかな酸味がよく合い、おいしかったです。
なんといっても手早く作れる料理で衣の黄色が鮮やかで豪華に見え、一回りボリュームもでるので、家庭料理としてはなかなかおしゃれないい料理です。

二日目はアメリカン・ピカタ風にしてみました。
ちょうど最後の課題ミツカンさんの"熟味酢"の肉を使ったレシピ開拓も必要だったので、アメリカンピカタをレモン汁の代わりに熟味酢を使ってご飯に合うよう和風にアレンジみました。

肉は鶏肉を使用。
アメリカンピカタでは鶏胸肉を使うのが一般的。"カツレツ"という形の薄切り肉を使って作るように指示されています。

"カツレツ"というと、これまた日本ではパン粉衣の肉を油で揚げた料理として知られていますが、アメリカでは薄切りにされて売られている鶏胸肉の状態のことを指すことが多いです。"ピカタ"と同様、日米でニュアンスが違うので混乱しやすいですね。

日本では"カツレツ"状態の肉は売られていないので、鶏胸肉を買ってきて、皮と脂肪を取り除き、厚みを半分にしました。アメリカンな手法ではたいてい肉たたきでたたいて薄くします。

厚みを半分にした鶏胸肉に塩、こしょうで下味をつけます。ソースに酸味を利かせるので、ややしっかりめに下味をつけるのがポイント。
初日のピカタと同様、小麦粉を全体に薄くつけます。

フライパンに油を加えて予熱し、小麦粉をまぶした鶏肉を焼きます。中火くらいの火加減で肉を動かさず数分間軽く焼き色が付くまでソテーします。
胸肉なので焼きすぎるとパサツキますので、焼き加減がこの料理では重要。

ひっくり返して同様に裏面も焼いて盛り付け皿に取り出し、保温しておきます。

空になったフライパンにみじん切りの長ねぎを加え、軽く炒めます。

そこへ熟味酢と梅酒加えて、フライパンの底をこそげてうまみを酢水に移します。煮立てて煮汁を半量まで煮詰め、ケイパーを加え、さらに一煮立ちさせます。

火から下ろして最後に冷たいバターを一かけ入れて溶かしてトロミをつけて、鶏肉の上からたっぷりとかけて完成。

一般のアメリカンピカタは酢の代わりにレモン汁を加え、このレモンバターソースがピカタソースとして知られています。これをソテーした肉かけたものが"ピカタ"という位置づけのようですね。

味は酸味が利いてさっぱりしていますが、バターのコクもあって意外に濃厚なソース。
鶏肉も衣が付いていないのでライトな食感で鶏肉の味がしっかり楽しめます。

熟味酢もまろやかな酢なので、レモンを使うより酸味が抑えられ、コクも他の酢よりも濃いので肉料理には合いますね。酢のツンとした強い匂いが控えめなのが印象的で、味は穀物風味になりますが、味のしっかりした肉材料には影響がなく、肉料理には適した酢だと思いました。

レモンを使うともっとさっぱりとして酸味が強くなると思いますが、日本風に酢を使うのもなかなかおいしかったです。

この日の献立は、アメリカン・チキンピカタ、トマトとホタルイカの冷製パスタ、マッシュルームスープ、パパイヤとヨーグルトのライスサラダでした。

このピカタを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon ビネグレット・チキンピカタ。 by PCWP



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