監督 若松節朗
脚本 西岡琢也
製作 井上泰一
製作総指揮 角川歴彦
音楽 住友紀人
出演者 渡辺謙、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、香川照之、松下奈緒、柏原崇、野村宏伸、田中健、柴俊夫、神山繁、上川隆也、小林稔侍、草笛光子、宇津井健、石坂浩二、加藤剛
御巣鷹山に墜落した日航機事故(1985年8月12日)を扱った山崎豊子原作の小説を映画化したもの。
事故当時の私は大学生で、群馬県前橋市に滞在しテニスの大会に参加していました。
宿泊先のホテルは、私たちが去った後に遺族の滞在場所になり、ごく身近に感じた記憶が残っています。
<解説>(「Yahoo!映画」より)
人気作家・山崎豊子による同名ベストセラー小説を、壮大なスケールで映画化した社会派ドラマ。日本が経済大国へと急成長した激動の時代を背景に、巨大企業に翻弄(ほんろう)されながらも自らの信念を貫く男の姿を描く。監督は『ホワイトアウト』の若松節朗、脚本を『陽はまた昇る』の西岡琢也が担当。組織と闘う主人公を演じた渡辺謙をはじめ、三浦友和、石坂浩二など実力派俳優がそろったキャスティングにも注目。
ただ、本編は飛行機墜落事故を題材に、大企業の中で正義を振りかざすほど生きづらさを味わう一人の社員をクローズアップした内容。
一方、組合運動時代の同僚は会社側に取り込まれて出世街道一直線、しかしその彼も裏金に手を染めて最後は自滅していく。
どちらにしても、生きづらい。
夏目漱石「草枕」の冒頭の一節を思い出しました;
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通とおせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」
ケニアの大地に沈む太陽を見ていると、人間社会のいざこざが小さく見えてくる・・・
この感覚は、私が巨樹に惹きつけられる感覚と共通するものがあります。
その昔、仕事で行き詰まった時に出会った樹齢600年のクスノキの巨樹が、自分の目の前の悩みの小ささを教えてくれて、何とか乗り越えられたのでした。
★ 5点満点で4点。
・第33回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞