2011年、日本映画
監督:深川栄洋 原作:夏川草介
音楽:松谷卓 テーマ作曲・ピアノ:辻井伸行
出演:櫻井 翔 宮崎あおい 要潤 原田泰造 西岡徳馬 池脇千鶴 加賀まりこ 柄本明
~Amazonの解説文~
心を救う内科医・イチと心を癒す妻・ハル。寄り添うことで温まる、やさしい命の物語。
美しい地方都市・松本の内科医として働く栗原一止(通称イチ)。寝る間もないほどの忙しさで働き回っている一止は、同僚や上司、御嶽荘と呼ばれるアパートに住む友人、そして何よりも最愛の妻・榛名(通称ハル)に日々の疲れを癒されながら激務を凌いでいる。そんな一止の前に、大学病院から見放された末期ガンの患者が現れる。もう医学ではどうしようもないその患者は何故か一止を頼ってきていた。ずっと心の中におもりがあるような生活を送って来た一止はそんな患者と向き合う中で、命を救うこととは?人を救うこととは?という医者としての在り方、人間としての在り方を見つめ直していくことになる。厳しい言葉をかける同僚。答えを簡単にはくれない上司。心に突き刺さる一言をくれる友人。何があっても支え続けてくれる愛妻・ハル。そんな多くの人たちとのふれ合い。そして、一止はそんな中から“ある決断”を下す・・・。
あまりにも有名になってしまった小説/映画なので、あまのじゃくの私は少し距離を置いてきました。
先日WOWWOWで放映され、ほとぼりも冷めたので観てみました。
冒頭の主人公イチの変人振りがよいですね。
明治時代の文豪、夏目漱石にかぶれて生活そのものが明治/大正時代の書生のよう。
しかし医師生活の現場は平成の現代そのもので、地域病院に内科医として勤務する彼は、掛け持ちの救急医療で自分の体をすり減らしながら診療に明け暮れます。
ふつう、仕事に忙殺されて「自分が何をしたいのか?」という疑問を心の奥に封印しがちですが、彼は常にそれを振り返りながら過ごし、理想かなわぬ現実に涙する様子がうかがえます。
後半に大きな人生の選択が待っていました。
目の前の患者さんに寄り添うか、自分のスキルを磨いて新しい医療をより多くの人に提供して命を救う道を目指すか・・・一応の答えを出す彼ですが、余韻の残るラストでした。
※ 正直「こんな結末でいいの?」と訝った私ですが、小説では予想通りこの問題が近未来にあぶり出されてくるようですね。
主人公イチの描かれ方がちょっと安易な印象を受けました。
変人で登場したイチですが、ストーリーが進むに従いどんどん善人化して、最後は神様になってしまうのですから。
最後も「やっぱり変人」で閉めて欲しかったです。
個人的には漱石かぶれの変人は嫌いじゃありませんので。
それにしても宮崎あおい演じる妻のハルが素敵過ぎます。
まるで自然の一部のようにイチを包み込んでくれる彼女は、Mother Nature。
そばにあんな人がいて見守ってくれたら、人間皆がんばれそう。
★ 5点満点で4点。
監督:深川栄洋 原作:夏川草介
音楽:松谷卓 テーマ作曲・ピアノ:辻井伸行
出演:櫻井 翔 宮崎あおい 要潤 原田泰造 西岡徳馬 池脇千鶴 加賀まりこ 柄本明
~Amazonの解説文~
心を救う内科医・イチと心を癒す妻・ハル。寄り添うことで温まる、やさしい命の物語。
美しい地方都市・松本の内科医として働く栗原一止(通称イチ)。寝る間もないほどの忙しさで働き回っている一止は、同僚や上司、御嶽荘と呼ばれるアパートに住む友人、そして何よりも最愛の妻・榛名(通称ハル)に日々の疲れを癒されながら激務を凌いでいる。そんな一止の前に、大学病院から見放された末期ガンの患者が現れる。もう医学ではどうしようもないその患者は何故か一止を頼ってきていた。ずっと心の中におもりがあるような生活を送って来た一止はそんな患者と向き合う中で、命を救うこととは?人を救うこととは?という医者としての在り方、人間としての在り方を見つめ直していくことになる。厳しい言葉をかける同僚。答えを簡単にはくれない上司。心に突き刺さる一言をくれる友人。何があっても支え続けてくれる愛妻・ハル。そんな多くの人たちとのふれ合い。そして、一止はそんな中から“ある決断”を下す・・・。
あまりにも有名になってしまった小説/映画なので、あまのじゃくの私は少し距離を置いてきました。
先日WOWWOWで放映され、ほとぼりも冷めたので観てみました。
冒頭の主人公イチの変人振りがよいですね。
明治時代の文豪、夏目漱石にかぶれて生活そのものが明治/大正時代の書生のよう。
しかし医師生活の現場は平成の現代そのもので、地域病院に内科医として勤務する彼は、掛け持ちの救急医療で自分の体をすり減らしながら診療に明け暮れます。
ふつう、仕事に忙殺されて「自分が何をしたいのか?」という疑問を心の奥に封印しがちですが、彼は常にそれを振り返りながら過ごし、理想かなわぬ現実に涙する様子がうかがえます。
後半に大きな人生の選択が待っていました。
目の前の患者さんに寄り添うか、自分のスキルを磨いて新しい医療をより多くの人に提供して命を救う道を目指すか・・・一応の答えを出す彼ですが、余韻の残るラストでした。
※ 正直「こんな結末でいいの?」と訝った私ですが、小説では予想通りこの問題が近未来にあぶり出されてくるようですね。
主人公イチの描かれ方がちょっと安易な印象を受けました。
変人で登場したイチですが、ストーリーが進むに従いどんどん善人化して、最後は神様になってしまうのですから。
最後も「やっぱり変人」で閉めて欲しかったです。
個人的には漱石かぶれの変人は嫌いじゃありませんので。
それにしても宮崎あおい演じる妻のハルが素敵過ぎます。
まるで自然の一部のようにイチを包み込んでくれる彼女は、Mother Nature。
そばにあんな人がいて見守ってくれたら、人間皆がんばれそう。
★ 5点満点で4点。