震災から1年…

あの日から1年が経ちました。
あの時の恐怖、ライフラインが無くなった不自由な生活のことは、
ついこないだのことのように思い出せるのに…。

昨日、津波でお母様を亡くした友人と電話で話しました。
彼女のお母様はいまだに行方不明のままなのです。
結局、ご遺体のないままお墓に魂を入れて、供養をしたのだそうです。
震災の日からずっと気丈で冷静だった彼女が、受話器の向こうで泣いていました。
悲しみはずっと続いている…。
改めてそう思いました。



今も、失った家族や家、故郷を想い、涙を流している人がいます。
帰らぬ家族を待って、朝に夕に祈りを捧げている人がいます。
そして、大きな悲しみを抱えながらも、明日の希望に向かって踏ん張っています。

私達は、このことを決して忘れてはいけません。



 

震災後まもなく保護した、ウチのビータのビフォー/アフターです。
ガスも水道も止まっている状況で、この薄汚れた鼠のような子を、
ウェットティッシュを使いまくって世話をしたっけ…。
この子もウチに来てもうすぐ1年。
寝ている時は天使のようですが、今では元気過ぎて、
フラニーやタミーをも巻き込む、台風の目です。

ビータ、お前もよく生き延びたな。
これからも元気で騒々しく、クルエラを怒らせたり笑わせたりするんだぞ。

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あけましておめでとうございます。

年が明けてすでに3日経ってしまいましたが、
遅ればせながら、あけましておめでとうございます!

昨年は、皆様に色々な意味で大変お世話になりました。
3月11日の震災では、沢山のご心配や励ましのお言葉を頂いたり、
救援物資を送って頂いたり、どれだけ力強くありがたかったか…。
とても悲しい年であったと同時に、人の優しさが心に沁みた年でもありました。
自分の生活は震災前の状態に戻りましたが、
震災の爪痕は深く、まだまだ復興には程遠い地域が沢山あります。
でも東北人はへこたれません!
復興の日まで、粘り強い東北魂で前に進みます!!

たまにしか更新しないブログではありますが、
今年もwanko-amiクルエラを、そしてフラニー&タミーを、
また昨年家族の一員となりましたビータを、どうかよろしくお願い致します!

と言っても、いつもながら何のネタもない為、
今年の年賀状に使った写真と駄文を、ここでも使わせて頂きます。
すでにご覧になった皆さまには、再度のお目汚しをお詫び申し上げます。
(昨年と全く同じパターンでございます。)

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新年明けましておめでとうございます!
本当に明けてよかった…。
そう思えるほど、昨年は大変な年でした…。

昨年クルエラは、そんな震災後のまだガスも水道も復旧していない頃、
目も耳もグチャグチャで、ガリガリに痩せた1匹の子猫を拾いました。
世話をしている内に、結局は家族の一員に。
名前はビータ。VITAはイタリア語で、「命・人生・生活」と言う意味だそうです。
当初テキトーに「チビタ」と呼んでいたのが、まぁ随分と出世したものです。

ビータが来てから、クルエラ家では朝夕、激しい喧噪が繰り広げられるようになりました。
フラニーはビータを追いかけ回しては、頭を丸かじり、その上マウンティングまで。
タミーはビータが通りかかっただけで、「シャーッ!」と恐ろしい形相になり、
ビータが近づこうものなら、強力な猫パンチを浴びせ、絶叫。
何をされてもビータは平気な顔しているので、さすがは男の子と思っていたら、
いざクルエラの姿が見えなくなると、これまた驚くほど大きな声で泣き叫び…。
完全にクルエラのストーカーと化していたのでした。
あ゛~、うるさいっ!

でもいいんです。
こんな事を言っていられるのが幸せ。
家族が健康で、普通でいられるのが何よりの幸せ。
皆様もこの一年、ご家族共々健康で、幸せな普通の毎日を送れますように…。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

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色んな形の支援

震災の後、2週間以上の断水生活が続き、
毎日行商のおばさんのように水を背負って歩き続けていましたが、
3月26日に水道が復旧し、思わず「水キターッ!」と叫んだクルエラです。
断水中は、トイレ用の水を確保する為、雨水でさえバケツに受けて、
それをお風呂にためておきました。
その水が段々ドロドロになって来て、それでも「ガンジス川よりはまし。」と
自分に言い聞かせながら過ごした日々。
水が復旧してトイレを流した時、「こんな綺麗な水を流していいのか?勿体ない!」
と思ったほどです。
つくづく水のありがたさを痛感。
命の水でございます。
早く「ガスキターッ!」も叫びたいところ。

うさぽんのブログ「PIXYが傍にいるだけで・・・」を見ていたら、こんな情報がありました。
被災地を支援するのには、色んな形があるんですね。
転載させて頂きます。

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(お知らせ)
お友達のお友達が、わんこの可愛いステッカーを作り
東北地方への義援金を募っておられるそうです。
詳細は、こちらです。



こちらは別のお友達からの情報。
被災地のお子さんたちのスクールバッグが無くて困ってるそうです。
て、て、て、・・・手作りのバッグを送って下さる方、募集です。
詳細は
こちらです。
洋裁が得意な方、4/15までと期間が短いですが、いかがでしょうか~?

先日来、お知らせしてました「被災地の子達へスクールバッグを」のお願いですが、
お友達から情報頂きまして、目標枚数達成されたそうです。
もう作った分に関しては、送って下さいとの事です。
ご協力ありがとうございました。


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今日のニュースでは、被災地の酒蔵さんが投稿したYouTubeを紹介していました。
世の中自粛ムード(と言うかそんな気分になれないという事もありますよね…)で、
お花見も不謹慎みたいな空気が漂っているようですが、
被災地の人間がそう思っているわけでは決してないと思います。
普通に暮らせる方は、節電を心がけながら普通の暮らしをして頂いて。
そして、出来れば「今晩は東北のお酒で一杯やるか。」とか、
今度お米を買う時は「ひとめぼれ」にしようかなとか、
今日のおかずは東北産のお野菜使って…とか。
被災地で生産された物を購入して頂くのも、ひとつの支援の形なんですよね。
東北には良い物が一杯あるし。

目付きの悪い猫もいるし。

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東日本大震災

皆さん、御心配を頂き、本当にありがとうございました!
クルエラは、無事です。
おかげさまで、心配して下さった皆様に申し訳ない位元気にしております。
幸いウチは山の上にありますので、津波の被害も無く、食器が割れた程度で済みました。
今も家の中で暖かくしていられますし、お腹を満たす事も出来ています。
水道とガスがまだなので、多少不自由はしていますが、
亡くなられた方や避難所の方に比べたら天国です。

今回の地震は、本当に怖かった…。
永遠に続くのではないかと思うほどの大きく長い揺れに、
「人間の膝ってこんなになるんだ・・・。」と思うほど、自分の膝がガクガク震え、
やっと揺れがおさまって家の中を見たら、食器が散乱。
電気も止まっていました。
でも、タンスがひっくり返ったわけでもなく、家屋の損傷もなかったので、
その時は、「あんなに大きな地震だったのに、思いのほか大丈夫だったな・・・。」
と言う印象だったのです。
もちろん、その後も大きな余震が続いたので、その日の夜は、
暗闇の中、ローソクと懐中電灯の光、そしてラジオの情報だけを頼りに、
まんじりともせずに過ごしました。

地震の時、ウチの犬猫はと言いますと…。

フラニー(犬)は、すぐにリードを付けて確保出来ました。
今まで地震に対してはそれほど神経質ではありませんでしたが、
今回はよほど怖かったらしく、珍しく口でハァハァ息をしながら、ずっと震えていました。
暗闇の中、「大丈夫、大丈夫。」と言いながらフラニーを抱き締めていましたが、
犬は飼い主の恐怖心を敏感に感じ取るのでしょう。
余震が落ち着いて来て、自分の恐怖心も和らいで来た頃、
フラニーの震えも止まりました。

タミー(猫)は、地震発生時、捕まえる事が出来ませんでした。
その内、逃げ道を確保するのに開けた玄関から、猛スピードでタミーが脱走…。
「あっ!」と思って見ていたら、道路を渡ってお向かいさんの駐車場でピタッと止まり、
体勢を低くして四肢を踏ん張ったかと思うと、「この揺れはヤバイ。」と思ったのか、
逃げた時と同じ猛スピードで、ピューっと家の中に戻って来ました。
揺れがおさまってから捕まえて、キャリーバッグに入れましたが、
猫なりに状況を理解したのか、その夜はバッグの蓋を開けても、
その中で大人しくしていました。

次の日届いた新聞を見て愕然・・・。
津波によって壊滅状態になった町の写真が載っていました。
まさかこれほどとは…。
地震が起きた範囲の広さにも驚きました。
てっきり宮城県沖地震だと思っていたのです。
記事を読みながら涙がこぼれました…。

幸いな事にウチの親戚は難を逃れましたが、
現在も、私の大切な友人のお母様や、母の古い知り合い5人が行方不明です。
希望を捨てずに、自分もネットで探していますが、
あらためて沢山の人が行方不明になっているのを知り、暗澹たる気持ちになっています。
大切な家族も、家も、自然も根こそぎ持って行ってしまった津波の恐ろしさと言ったら…。

でも…、今回の地震で失ったものはあまりにも大きいけれど、
あらためて人の優しさや強さ、絆を知らされたような気もしています。

個人的にも、沢山の方から優しいメールを頂きました。
「何か必要な物があったら言って下さい。」
ありがたいです。人情が沁みます。
自分には、その暖かいお気持ちだけで十分です。

お風呂に入れず、発酵・熟成中のクルエラを気遣い、
「パンツを送るよ!」と言って下さった方もいます。
「いざとなったらTバックを履くから大丈夫。」と答えました。
自分には、その細やかな気配りだけで十分です。

お母様が行方不明だと言うのに、「おしりふきを送ろうか?」と言って来た友人。
どんな辛い時だって、笑い(それもちょっと意地悪な)をとれるなんて上等です。

「車で水を汲みに行くから、ついでに汲んで来てあげるよ。」と、
御近所さんに声をかけてもらったり、
今日はなぜか玄関の前に、ペットボトルの水とハッサクが3個置いてありました。
留守をしていたわけでもないのに、一体誰が?
反射式ストーブを貸してあげた御近所さんか?
ともかく、こんな時です。誰もが助け合っています。

阪神大震災の時は、根っこに「お笑い」があるエネルギッシュな関西人だからこそ、
あの難局を前向きに乗り切れたのだと思ったものですが、
東北人の根っこには誰にも負けない「粘り強さ」があります。
口数は少なくとも、コツコツと地道に前に進む強さです。
きっと数年後には、また美しい三陸の街並みが復活するはずです。
その為にも、今自分が出来る事を精一杯しなければと思っています。

震災で亡くなられた方々のご冥福を祈ると共に、
一人でも多くの方が一刻も早く救出されますように…。
被災された方達が、一日も早く暖かい場所で、お腹一杯になって、
ゆっくり眠る事が出来ますように…。



震災前と何ら変わらぬ毎日を過ごすフラニー。
が、断水の為、以前は器になみなみと入れられていた飲み水が、
器の半分位までになり、1日1回の交換になりました。
お前もがんばれ!

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すっかりあけましておめでとうございます。

すでに3が日も過ぎ、お正月気分も抜けてしまいましたが、
遅ればせながら、あけましておめでとうございます!
たまにしか更新しないブログではありますが、
今年もwanko-amiクルエラを、そしてフラニー&タミーを、
どうかよろしくお願い致します!!

と言っても、いつもながら何のネタもない為、
今年の年賀状に使った写真と駄文を、ここでも使わせて頂きます。
すでにご覧になった皆さまには、再度のお目汚しをお詫び申し上げます。

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卯年でございます。

フラニーに黒ウサギの洋服を購入し写真を撮ってみましたが、
年始にはそぐわない、晴れやかさに欠ける表情になってしまいました…。
どうかお目汚しをお許し下さい。
そして、この写真を見ていたら、
はるか遠い昔のクルエラの哀しい思い出が蘇って来ました。

クルエラが幼稚園の頃です。
お遊戯会でウサギチームに配属されたクルエラ。
クルエラの母の都合で(今思えば、単に裁縫が苦手だっただけ)、
他のお友達はママ手作りのウサギの着ぐるみを着ていたのに、
クルエラは借り物の着ぐるみを着せられました。
その上、皆の耳はピンと立っていたのに、
なぜかクルエラの耳だけがダランと垂れ下がり…。
集合写真に写る幼稚園児クルエラは、
とても不機嫌そうで、尚且つ悲しい顔をしておりました。
そう、まさにこのフラニーのように…。
ひょんな所で歴史は繰り返すと思った次第です。


タミーには、クルエラが余り毛糸でウサギの被り物を作ってあげました。
手作りなのに、ちゃんと耳は立っているのに、思いっきり怒っているタミー。
ピンクの毛糸が足りなくなり、耳を赤くしたのが気に入らなかったのでしょうか?


耳が立っていてもいなくても、皆様にとって2011年が、
ウサギのようにピョンピョンと躍進する年になりますように!
今年もよろしくお願いします!!            

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1年間ありがとう。

今日は大晦日。
つい半年位前に大掃除をしたばかりのような気がするのに、もう1年経ってしまった。
時間が経つのが早い。
早過ぎる…。
このまま行くと、1年を1ヶ月位に感じる時が来るのだろうか?

昨日、フラニーのおもちゃ箱を整理し、ぬいぐるみ達を洗った。
フラニーは顎の力が弱いので、ぬいぐるみをカミカミはするのだが、
内臓…いや綿をえぐりとって秒殺する事はなく、ぬいぐるみ達は軽傷のまま。
なので捨てるのも忍びなく、片目だったり、鼻がなかったりと、
傷を負ったぬいぐるみが増える一方だ。
干している時に、「どうせならひと思いに…。」と、
ぬいぐるみの心の叫びが聞こえたのは気のせいだろうか。
ぬいぐるみ達、1年間ありがとう。



こんなフラニーなので、ボールをカミカミして穴を開ける事もない。
なのに、フラニーのボールはすぐに穴が開き、頻繁に買い替えられている。
ボール遊びをしていると、100%他の犬にボールを盗られるからだ。
気弱と言うか、競争意識がないと言うか…。
恵まれない生い立ちだったのに、ハングリー精神の欠片もないフラニー。
お嬢様じゃあるまいし。
来年こそ、自分のボールは自分で守れ!




地味猫タミーも相変わらず元気。
猫が寝ている姿は、本当に可愛くて見ているだけで幸福感に満たされる。
先日、画家・長谷川りん二郎の展覧会に行き、「」と言う作品を見て来た。
他の作品も素晴らしかったけれど、やっぱりなんたって「猫」!
タミーにそっくりなんだもん♪
って、縞柄の猫を飼っている人は皆そう思うんだろうけどね。
ポスターを購入し、額に入れて飾った。
タミーの寝顔と、りん二郎の「猫」の寝顔と、幸せ2倍。



来年も、幸せな笑顔と寝顔が毎日見られますように・・・。
全ての人達が、そして動物達が、幸せな笑顔と寝顔でありますように…。

今年も1年間、本当にありがとうございました!

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動物愛護管理のあり方検討小委員会

今年の初めに、、「動物愛護管理法を見直す会」の法改正についての署名の御協力を、
このブログで皆さまにお願いした。
きっと沢山の方にご協力頂いたと思われ。
その節はありがとうございました!

が、その後どうなっているのやら、
無責任にも自分もさっぱり・・・状態だったのだが、
環境省では、「動物愛護管理のあり方検討小委員会」なるものが、
8月から度々行われている事を、「ジュルのしっぽ」と言うブログで知った。
こちらのブログでは、「動物愛護管理法」について、
現在の状況をわかりやすく説明して下さっている。
ありがたい。非常にありがたい。
御署名頂いた皆さま、ぜひ御一読下さい。

また、転載自由との事だったので、以下に転載させて頂きます。


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「ここまでの改正論議のまとめ」


日本で殺処分される犬猫は、年間276,212頭(平成20年度環境省調べ)。
あまりにも多いこの犠牲の原因は、大きく2つあります。
「飼い主責任の欠如」「生体販売のペット業界」です。

ここまでの環境省の動物愛護管理法改正に向けた会議では、2大原因のうちのひとつ、
「生体販売のペット業界」について、主に議論されてきたことになります。
殺処分ゼロにするためには、大変重要な議論だったということです。
議論の過程で明らかになった流れを、簡単にまとめると以下のようになります。

<生体販売のペット業界が殺処分の多い状態をつくる一因となる流れ>

・ペットショップで販売されている犬猫の4~5割は、オークション(競り市)を経ている。
・オークションは動物取扱事業者ではないので動物の輸送や伝染病予防などの規制がない。
・犬猫の社会化期には適さない自主規制しか持たないペットショップで犬猫が販売されている。
・オークションでは、ブリーダーとペットショップの直接交渉が禁止行為になっているため、
  トレーサビリティー(犬猫の誕生環境追跡)の障壁となり悪徳業者にさえも販売機会を与え、
  生後週齢や血統証、病歴の有無などの確認ができない。
・その結果、問題行動や感染症や障害をもつ犬猫が販売され、購入後に問題が発生し、
  保健所に持ち込まれるケース、また、ペットショップに到着後に病気が発症して
  保健所へ持ち込まれるケースが発生し、殺処分数が多くなる一因になっている。


なんで、こんなずさんな状態がいつまでも続いているのか、不思議に思いませんか?
ただ、ペット業界のモラルが低いとか、行政が不真面目とかの単純な理由ではないのです。
前回の改正でも、「犬猫の社会化期を考慮して8週齢とすべき」という議論が新聞で報じられるほど高まったし、こうした流通の実態は概ねつかめていたし、業界側も何度も呼び出されて改善に着手してきたのに、なぜ、このようなずさんな状態がいつまでも続いてきたのか。
理由は、「幼齢の子犬子猫への需要に応えうるだけの大量仕入れ」のためです。
業界の存続と繁栄には欠かせない条件が、崩壊してしまうきっかけになるからです。
オークションで規制を高めてしまえば、需要に応えられる数の子犬や子猫が集まりません。規制がほとんどないから、ブリーダーは一遍にたくさんの子犬子猫を出陳できるし、ペットショップもたくさんの子犬子猫を一括で仕入れることができるわけです。

だから、今回の議論でも、深夜営業や移動販売やインターネットの禁止を受け入れ姿勢のペット協会も、「8週齢の規制」「オークションの各種規制」については、頑なに反対し、業界の自主規制に委ねることを求めているのです。
その必死さは続く小委員会第4回、第5回でも顕著です。動物愛護団体からの批判に対して、
独自に調査したレポートを提出して、8週齢規制には科学的根拠はなく、法律で規制するのはあまりに粗暴だと訴えています。さらに、業界6団体が環境大臣に直接面会して改正への要望書を提出しています。

じつは前回の改正でも8週齢規制は、ほぼ間違いなく実施されると期待されていたのです。ところが、改正前のパブリックコメントに寄せられた意見は愕然とする結果でした。「科学的根拠がない」「45日以上でよい」という反対意見が約9,500通、賛成意見はたったの200通
「業界の組織票じゃないか!」と憤っても空しいだけです。「パブリックコメントで意見を募集していたなんて知らなかった」は言い訳にもなりません。わたし達は、せっかく意見を聞かれたのに、
たったの200人しか賛成しなかったのです。これでは環境省や動物愛護部会の委員がどんなにがんばっても、法規制はつくれません。

業界の必死の抵抗に対して、小委員会で何度も科学的根拠の少なさを指摘されていた動物愛護団体のみなさんは、科学的根拠の情報を追加提出していません。
もうそろそろ「心情的な動物愛護」から「理論的な動物愛護」に進化してもらわないと、守れるものも守れません。
今回は愛護団体の代わりに、環境省の動物愛護管理室がよく収集して
フォローしてくれています。

「8週齢の規制」と「オークションの各種規制」の問題は、言ってみれば、ペット業界の死活問題に関わることだから変わらないのです。
逆に言えば、この問題を解決すれば、ペット業界の生体販売は崩壊するということです。

ここが正念場です。
安心していただきたいのですが、業界の提出したレポートは、すべての項目において大変作為的で、何ひとつ参考にならない内容です。環境省にも意見は伝達済みです。
また、ここまでの小委員会を受け、「8週齢の規制」と「オークションの各種規制」について、わたし達の見解書を、環境省に提出させていただく予定です。

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ひ~っ!パブリックコメントって?
その言葉さえ初耳なんですけど。
知らない内に業界に牛耳られていたわけで。
悔しいです。

動物管理センターの檻の中にいる犬猫を見るのは辛い。
ペットショップのガラスの中にいる幼い犬猫を見るのは切ない。
いつの日か、どちらのケージもなくなりますように…。


ウチの捨て犬フラニーも、



捨て猫タミーも、


もう自分と同じ思いを、他の犬猫にさせるのは嫌だと言っております。
おくるみ最高!

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【署名協力】動物愛護管理法を見直す会【改正請願】

新年早々、自分に何が出来るんだろうと考えていたクルエラに、
ナイスタイミングですみさんから良い情報を頂いた。
すみさん、ありがとうございます!


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超党派で集まった国会議員を中心に、「動物愛護管理法を見直す会」が結成され、
動物関連全般の規制を盛り込んだ法改正のため、署名協力を呼び掛けています。

「動物愛護管理法を見直す会」のHP 「No Love,No Earth project」


「動物愛護及び管理に関する法律の改正を求める請願内容」

私たちは、人間と動物が共に安心して暮らせる社会の構築を目指し、下記事項の実現の為に動物の愛護及び管理に関する法律の改正とその実効性のある運用を求めて請願いたします。

1.ペットの生体販売の以下の制限を求める
①インターネット等の通信・広告手段を用いてのペットの生体販売(ネットオークションを含む)を原則禁止とする。
②生後8週齢未満の犬猫の母親から隔離及び販売を原則禁止とする。
③販売動物の展示時間を1日8時間以内とし、その間に休息時間を設けること、及び夜8時以降の展示販売を禁止とする。

2.動物取り扱い業の登録取り消しの制度を強化する
動物取り扱い業の遵守基準を厳密化し、基準に違反する業者に対しては登録取り消しを容易とする。

3.犬猫の収容・処分施設の基準を設ける
行政及び民間における動物収容の施設について、動物の健康と福祉を確保するための施設および、
飼育の基準、ならびに苦痛のない安楽殺処分の基準を設ける。

4.勧告及び命令の改正
①動物虐待や悪質業者に対して、動物愛護担当職員に司法警察権を持たせる等の機能強化を図る。
②動物愛護推進員を市町村に置き、研修等による人材育成および活動の強化を図る。

5.動物虐待に関しての改正
①通報窓口の一本化や虐待内容を明記したガイドラインを制定し、取締りの基準を明確化し強化を図る。
②殺処分施設へ二回以上の持ち込み、又は不妊去勢を怠り、終生飼育を放棄する行為を虐待の範囲とする。
③違反する者に対し罰則金の下限及び上限を制定し、徴収金は収容動物保護への予算として運用する。

6.情報公開に関しての改正
動物収容施設の公開基準を制定し、全国の統一化を図る。

7.実験動物に関しての改正
各研究機関に対し、実験動物の登録制度を導入し「個体数・種類」「実験内容」等の把握を容易にする。

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だよね。
このままじゃいけないと思って、ちゃんと動いている人だっているんだよね。
この請願内容では、ペットの店頭での生体販売は禁止ではなく、
制限までにとどまっているけれど、
インターネットの生体販売禁止を請願しているし、少しずつでも良い方向に向かうなら、
もちろん自分は乗っかるわけで。

どうかこの内容に賛同して下さる方は、署名頂きますようお願い致します!
署名はオンラインと、郵送(PDF)がありますが、
署名に関しては、直筆署名の方が有効度はより高い
(オンライン署名が駄目と言う意味ではなく)と言われているそうです。
署名期限は、2010年8月28日まで。
皆様のご協力をお願い致します。


写真は今日のフラニー。
穴掘りをして鼻の周りは真っ黒、頭はモサモサ。
でも、生きてるだけでまるもうけ!(by 明石家さんま)
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とっくにあけまして

おめでとうございます。
すでにお正月気分も完全に抜け切った今日この頃ですが、
あらためまして今年もよろしくお願い申し上げます!

先週、グレースの実家のブラボーママさんに誘ってもらって、
やっと「犬と猫と人間と」を見に行った。
久しぶりにお会いしたブラボーママさんは、相変わらず若々しくチャーミングで、
とてもエネルギッシュ!
この人だからこそ、あのグレースが生まれたんだとあらためて思う。

映画は、やっぱり辛くて悲しくて涙がこぼれたシーンが何箇所かあったけれど、
ユーモラスで可愛い犬猫達が登場して、笑える場面も沢山あった。
監督の淡々としたナレーションで進む映画は、
ヒステリックな感情論に走らず常に客観的で、
かと言って決して冷たいわけではなく、人の優しさや希望を感じられる映画だったと思う。
沢山の人に見てもらって、現実を知ってもらいたい。

しかし、どうしてこうなっちゃうんだろうな…。
犬や猫を物のように捨てる人達の尻拭いをさせられているのは、
1頭でも多く命を救おうと頑張っている人達で、
自分の時間やお金どころか、自分の人生までも費やしている。
悩んだり苦しんだり涙しているのは、いつだって命を救おうとしている人達だけ。
この大いなる矛盾…。

こないだNHKの「追跡!A to Z 」でやっていた
「なぜ繰り返されるペットの悲劇」と言う番組はきつかった…。
妻子持ちの猫虐待男やら、次々と子猫を捨てる無職の男やら、
里親詐欺で利益を得ては犬を衰弱死させる男やら、最低人間のオンパレード…。
っと、自分は「犬と猫と人間と」の監督さんとは違って、つい感情が先走ってしまうわい。
この番組では、ドイツのペット事情と日本のそれとを比較していた。
やはりドイツもイギリスと同じように、犬猫の店頭販売が禁止されているらしい。
(詳しい事は「LIVING WITH DOGS」さんのコラムで!)
日本は何年か前に、繁殖業者を登録制にしたけど、
これによって何か改善されている部分ってあるんだろうか?
さっさと日本もイギリスやドイツのようにしてしまえばいいのに…。
ボランティアの方達や動物管理センターの方達がどんなに努力したって、
このままじゃ、いつまでたってもいたちごっこだよ…。

そして、自分は一体それを実現するために、何が出来るんだろう?
新年早々、考え込むクルエラ。
が、捨てられたフラニーもタミーも、今が幸せなら過去は振り返らないらしい。
よかったね、あんた達。

写真は、クルエラにちょっかいを出されたタミーが怒って口を開けたところ。
この顔を見ると、いつもタイガーマスクに似ているな~と思う。
結果、手を噛まれるんだけどね。
一応、寅年なので。
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「犬と猫と人間と」&「わんこの涙」

ものすごく久しぶりの更新…。
懲りずに足を運んで下さる皆さん、いつも本当にすみません。

先日、グレースの実家のブラボーママさんから久しぶりにメールを頂き、
「犬と猫と人間と」http://www.inunekoningen.com/index.htmlと言う、
捨てられた犬や猫を取り扱ったドキュメンタリー映画がある事を教えてもらった。
ブラボーママさんのメールには、
「この問題に少しでも関心を持ってくれる人達が増えてくれれば良いな・・・と思います。
新しく犬や猫を迎える方法として、「買う」以外に「引き取る」という選択肢も有ると
知って欲しいのです。」とあった。
自分もそう思う。
ペットブームの中で、ペットミルと呼ばれる繁殖場で生まれた子犬や子猫が、
ペットショップの店頭に並び、ネットオークションにかけられる。
しばらく前に見たNHKのドキュメンタリーでは、ネットオークションで、
トイプードルがなんと1円から売られていると放送していた。
その陰で毎年何十万頭も処分される命…。
絶対間違っている。

この映画、小さな劇場で細々と上映しているようだ。
クルエラ地方では、まだ上映の予定はないみたい。
自分がまだ見ていないのに人に薦めるのもどうかと思うが、
公式HPを見ただけで、真摯に動物の命を取り扱った映画だと感じられる。
ロングヒットになって、沢山の人に見てもらえますように…。
見たら辛い部分も沢山あると思うし、泣いてしまうと思うけど、
知らなくちゃ何も始まらないもの。


もうひとつの 「わんこの涙」(ぶんか社)は、
「成犬譲渡ボランティアが見た泣ける話」と言う副題が付いたコミックである。
本の帯の裏面に、以前制作させて頂いたベティ&オリーブ&デイジーぐるみの写真を
使って頂いた事で(オリデジママさんのおかげです。ありがとうございます!)、
普段漫画を読まない自分が、たまたま読むことになったのだが…。

本当にあった話が元になっているだけに、どれもリアルで読み応えがあった。
1頭でも多く命を救おうと頑張っているボランティアさん達の、
救いたくても救えない命がある事への苦悩や、
人間の身勝手で捨てられた犬が、再び人間の元で幸せになるのを見届ける喜び…。
そして捨てられた犬の現実…。
やっぱり泣いてしまうわけで。
とてもわかりやすいので、子供達や若い人にぜひ読んでもらいたいと思った。
TVのおちゃらけ動物番組だけを見ていたんでは、この現実はわからない。


さて、その厳しい現実の当事者だったウチのフラニーちゃんとタミーちゃん。

フラニーもボランティアさんに救われ、クルエラとめぐり会い、毎日幸せそうにしている。
誰かに「何の犬種ですか?」と聞かれると、
「雑種です。成犬譲渡会で譲ってもらった犬なんですよ。」と必ず付け加えるクルエラ。
自分にとってフラニーは、どんな立派な純血種にも負けないブランド犬だし、
「捨てられた犬だって、こんなに可愛くて良い子なんですよ。」
って、沢山の人に伝えたいから。

タミーも昨日でクルエラの猫になって1年経った。
陽だまりの中で丸くなって寝ているタミーを見るのは、まさに至福の時。
大切な家族だ。

そんなタミーのワクチンと猫エイズと白血病の検査、
そしてフラニーのマイクロチップを装着しに、今日は皆で病院へ。
ふたりともお利口に無事終了。
そしてタミーの猫エイズと白血病は両方とも陰性だった!
クルエラにめぐり会っただけでも運が良いのに、両方とも陰性とは何とも強運な猫である。

フラニーはタミーが来て、多少運が落ちたか。
初めて一緒に病院に来たふたり。
フラニーは絶対にタミーの方を見ない。

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