Cozy小路

B級グルメとB級生活を愉しむB級ビジネスパーソンの日常

月に一度の大阪暮らし始める

2013-08-25 17:40:12 | Weblog
大阪の実家の片づけ、ご近所付き合いの再構築、そして関西の文化を今一度味合う事を目的に月一度を目途に帰ろうと思いだしたのは6月の母の一周忌の頃から。
暑いさなかに第一回を試みて、もしエアコンが動かなかったら眠れんかもという不安があったが、雨模様の週末帰ってきました。
木曜日まず大阪市水道局に電話してメーターを取り付けてもらった。
久しぶりの大阪は雨のお陰で30度に達せず、17日間連続の猛暑日記録が途絶えた日でラッキーだった。

エアコンは動くかと心配しながら家に入ってブレーカーを上げて二階に昇りリモコンを操作すると動いてくれてホッとする。でも水道が出ない?!
戸外の埋設メーターに張り紙がしてある。蓋をこじあけて支水栓をひねると出た。郵便受けから入ってくるチラシの類で玄関は足の踏み場もないのだが後回しにして、まだ老夫婦が生活している隣家の様子を見に行く。

もう少し数値が悪化したら透析と言われているオジサンはまだ踏みとどまっていた。脳梗塞の後遺症で喋りには不自由さがあるものの今月末に91歳になるというのに頭はまだまだシャープ。
叔母さんの自宅洋裁教室に母は独り暮らしの最後まで通い続けていたのだが、その叔母さんはご主人の世話をしながら教室をまだ週一回続けていて元気はつらつである。
「今日が息子の祥月命日やねん。そんな日に息子の兄貴分の貴方が帰ってきてくれるなんてこんな嬉しいことないわ」

「これからは出来るだけ毎月帰って来るよ。家の中の片づけもちょっとづつでもやらないかんし。家ほったらかしにしとくのは不用心でご近所も迷惑やろうし。家に泊まって、京都行ったり、奈良行ったり、神戸へ行ったり、大阪で友達にも会う積りしてんねん。水道使えるようにしたし、東京からシーツと枕カバーもってきたし。これからは重いもんで買いたいもんがあったらゆうてね。」「東京で週末暇にしてるより、こちらで月に二三日過ごす方が余程ええと思うねん。家の税金払い続けても知れてて構へんし、ちゃんと火災保険も大阪府の共済と民間のと2種入り直したよ。飛行機賃も例えば20回帰ってきても5~60万位やから今の僕には応えへんから。」

「可愛しいことゆうてくれるなあ、お父さん」と大喜びしてくれた。
「私ら、いずれはおらへんなるさかい、そしたらここの3軒みんな空き家になるやん、隣はもう駐車場になってるし4軒分合わせたら何か建てられるやん。」

「それは私も考えてるんです。まだだいぶ先の話やと思うけど、必要な時がきたら子供世代でええ話し合いが出来るようにしていこと思うてます。」
「ありがと。ええ会社入って、ちゃんとお金も貯めてて、えらいなあ。」「そんなことないけど、普通やったら親が子供のローンの肩代わりしたり、孫の学資すけてやったりという事があるけど、そういうこと僕には何も無いから。賭けごとはせーへんし、料理は毎日自分で作ってるからお金たいしてかかれへん。」

こんな話をして昼飯に出かけた。

何処に行こうか迷ったが結局は一番なじみのミナミにでることにする。まず雨の法善寺に、隣に夫婦善哉の店がある。
偶々だが、その日の夜NHKで織田作之助原作の夫婦善哉第1回放送日である。
余談だが織田作は我が高校の先輩である。といっても彼は旧制高津中学だが。
法善寺から更に心斎橋まで歩き、大学時代よく通った洋食「明治軒」でオムライスと串カツを食べ心斎橋を見物して帰る。見物というより昔馴染んだ店はまだ残っているか、潰れたかの確認が目的である。

家に戻る途中で最寄りの銭湯の定休日を確かめると生憎土曜日が定休だった。ガスは止めてあるので夜は銭湯通いを前提にしているので困ったと思ったがスマホで検索すると子供時代に通っていた隣駅の銭湯含め3軒がヒット。
晩飯はDEEPな鶴橋でと思っていたので駅のガードを越したところにある銭湯に行くことに決めた。

鶴橋の串焼きホルモンを食べる積りで駅のガード下に向かう。5時半位だったが、入ろうと思う店には既に7~8人の行列、先に銭湯に行くことにする。ゆっくり入って、ガード下に戻るがやはり4人待ち。ここのガードは近鉄線の上にJR環状線が跨っている真下である。鉄橋は焼肉の油でテカテカ光っている。同年輩と見受ける男性と共に20分以上待ったと思う。空いたのはテーブル席でその男性と向かい合わせに座る。10分くらい経ってから少し話を始める。「私は滋賀県からわざわざ来てるんです。生のセンマイとかコブクロとか食べられるところ他にないから。」

私もセンマイを頼むことにする。襞のびらびらの根元の胃壁の部分に旨みが集中している。焼き物は「つらみ 心臓、赤センの3種」彼の食べているコブクロ刺し身が美味そうだが私はコブクロのタタキを頼むことにする。鰹のたたきの如く炙り焼きしたものを想像したのだが、コブクロをまさに叩いて小さくして赤辛い冷たいスープに入れた代物。人生初めての味でDEEPさを体感。

夜はテレビも無いのでラジオを少し聞く、木造家屋だとAM放送のなんとクリアに入ることか。そして曽野さんの近刊書を読んで寝る。

翌日は散乱していたチラシはビニール袋に入れ、電気のブレーカーを落とし、水漏れが怖いので再び支水栓を閉めて隣家に行き「申し訳ないけどゴミ出しお願いします。これ私の携帯番号のメモです。これから帰ってきているときはこれに連絡してください。」
「いいよ、いいよ。昨日の晩ね、娘と2時間くらい電話で話してたわ、よかったな~ゆうて」

家では2階のベッドのある部屋だけで生活し、二階トイレを使うだけにしようと決めている。今回掛け布団のカバーも敷布団のシーツも、枕カバーも持ち帰って洗濯する。

従って空腹状態で家を出て、変貌著しい大阪駅周辺の百貨店見物の前にモーニングを食べようと思ったが、昔懐かしい立ち飲み串カツの「松葉」で足が止まった。
確か数ヶ月前NHKでこの店が今年閉店するのを取りあげていた。大阪駅から阪神電車に乗る為の階段を降りた通路にある店で、立ちこめる魅惑的な匂いに「大人になったら行ける店」と幼いころから思っていた。
番組では「深夜勤明けの人、そして家庭内で居場所を失った高齢者が通ってくる中高年の心の拠り所として紹介していた。今回行っておかないと行きそびれる・・ そう思って朝からアルコール?と思うものの、珈琲代わりの生中、そしてサンドイッチ代わりの牛串とウズラ卵フライと思って入りました。1000円弱 まあいいでしょう。付け合わせのキャベツもたっぷり食べました。





コメント
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