ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

オーディション~若者たち

2021-09-06 | 演劇
8/29に、来年3月の公演のための、若手オーディションをしました。中学生、高校生、大学生が参加、コロナ下なので、一人ずつ面談しました。
いやあ、楽しいですね。ぶっつけで、動いてもらったり、セリフを小町座相手に読んだり。さすが、ここに来てくれる皆さんだけあって、のびのびと参加してくれました。
後で聞いた話では、参加者の一人は「(指示されたアクションを)自分ではやっているつもりなんだけど、例えば、悔しさで自然に手が前に出る時とかも、自分がイメージしている、10分の1も出来なかった。」…自分のこと、客観的に分析してますよね、この方、演劇経験無しなんです。大学生の頃、私、こんなにしっかりしてませんでした。自分のことを気負わずに言うというのは、中々、難しいと思いますが、今回の参加者は、それぞれが言えていました。本当に頼もしいです。中には「女優になりたい!」とはっきり言う方もいました。小町座がキャリアの始まり?!というのも何ですが、若者は夢があるのが一番!だって、今の大学生、あっという間に就職活動に入り、大学生ならではの、「だらだら、ぶつぶつ、ぼんやり…」過ごすことも含んでのいろんな雑多なことに触れたり、考えたりする時間が、全然なくて、一斉に黒服着て就活する様子見ていると…。
大変だなと思います。社会が枠組みを作って、それを若者に強いているわけです。だから、このスピードにのれない子は、引きこもりもするでしょう。若者にすぐ結果を求める、マニュアルを押しつけようとする…思考錯誤の時間を与えない…。
今回、参加してくれた学生さんたちにとって、演劇は、仕事に結びつくとか、学業の成果になるとか、そういうことではありません。でも演劇のみならず、絵を描いたり、歌を作ったり、それではご飯は食べていけませんよ、なんだけれど、仕事を形を作る外枠とするならば、内側の栄養は、こういった芸術が与えてくれると思うのです。この栄養が、日本にはどうも少ない?!パラリンピックの開会、閉会式は良かったですが、やはり、パリの映像は、今回も凄かったですね。エッフェル塔の足、皆さんも見ましたか?
競技の義足でした。ユーモアと愛…。今の日本に圧倒的にないものは「機知とユーモア」。「お笑い」は私、大好きですが、ここでいうのは、ちょっと違う「笑い」というか、「遊び」でしょうか。そう、遊ばないと!「遊ぶ」というと、大声で盛り上がるようなシーンになってしまいがちですが、全然違う。私たちは一人でも「遊ぶ」ことができる。また、共に遊ぶこともできる。いつも背後に「幻や死」を抱えて。だから「遊ぶ」。
「遊びをせむとや生まれけむ戯れせむとや生まれけむ遊ぶ子供の声聞けば我が身さへこそゆるがるれ」の私たちは末裔?!なんですから。
なので、若者と大いに演劇で遊びたいと思って、冬からの稽古画楽しみです。

 オーディションの様子




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