ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

小町座公演「四月怪談」レポート

2022-05-07 | 演劇
3月26,27日に奈良市音声館で公演した、小町座令和編「四月怪談」(原作・大島弓子)から、もう1ヶ月半が過ぎようとしています。公演終わり、年度始めでバタバタして、ゆっくり振り返りもできず…。ようやく連休となり、写真の整理もできましたので、舞台写真をアップします。
今回、3回公演でしたが、若いメンバーが、初回、2回目、3回と、本番、回を重ねる度にパワーアップして、それが、如実に声と演技に現れ、とても驚いた次第です。初回と3回目を見たお客様が「彩りのある声になった方、台詞が私の頭にすっと入ってくる様になった方、一部台詞が変わった所とか。もう一度観たいです。」と感想をもらいました。また、50代の小町座メンバーは、まさに体力勝負!テンションを保つのに必死だったのではと思います。二回目と三回目は休憩は2時間半。体力も集中力も大変な中、最後、「演劇は爆発だ!」(岡本太郎の「芸術は…」をいただきました。)のような演技を見せてくれた全メンバーには、なんというか「愛」しかありません。書き上げたセリフが、精一杯の「声」になる…。本当に感謝です。また裏方スタッフの集中力も素晴らしかった。関わった全員、プロでないのですが、良いものを作る、良い結果を出すということに、集中していました。若手と壮年?!がベストの相乗効果でなかったと思います。また、毎回、「え?あり得ない!」というくらいの低予算で作るのですが、
主婦たちの「あるもので最大限のものを」が、まさに演劇の現場で活かされています。皆様、プロでなくても、地元で見応えのある芝居を作る劇団があることを、どうぞ、知ってください。近しい人たちが、舞台に上がることへ是非、応援ください。我が町の役者をどうぞ育ててくださいませ。
さて、小町座は楽しいばかりの芝居ではなく、深刻な芝居の時は、時折、お休み?!(Zzz…)になられる方もいるようですが、今回の公演はそれがなく!笑いと真剣なシーンのバランスが良かったようで、好評でした。コロナに振り回された稽古でしたので、無事全員揃い、またお客様も満員で、有り難いことでした。写真、ご覧ください。

 事故で亡くなった主人公、初子は幽霊の弦之丞に出会う。
 布団に横たわる自分…。
 近くに行っても、友達はもちろん、気づかない。
  好きな男の子の側に行こう!ところが、失恋…。
 生き返るよう説得する弦之丞に対抗するものたちが。
 初子の母は強く、弱く、悲しい…。
 弦之丞の手にするシャレコウベは実は…。
 もう生き返らないという初子だが…。
 花束を持って棺桶から目覚める初子。
 こちらとあちらをつなぐものたちの声…。