ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

奈良県立美術館 森川杜園展 11/14(日)まで

2021-10-28 | にぎわいの家・奈良関連
開催中の特別展、生誕200周年記念 森川杜園展。毎年、奈良町にぎわいの家で、大津昌昭先生の「芸三職 森川杜園」をテキストに開館当初から、杜園企画を続けている、私としては、是非是非、見に行ってください!!と声を大にして、いえ、字を大にして?!書きたいです。
このブログでも、何度もレポートしていますが、奈良町にぎわいの家(奈良市の文化観光施設・登録有形文化財の奈良町家)の二軒隣が、森川杜園の家で、ご縁を感じて、「奈良町といえば、森川杜園!」が合い言葉にならないかしら、と企画を続けてきました。市民参加の朗読会を主に、杜園の作品を生でみる展示も、地元の皆さんのお力添えでできました。その杜園の作品が、ずらーっと並ぶのですから、もう必見です。
何しろ、私は杜園の作品より先に、大津昌昭先生の小説の方に出会い、その魅力に心をつかまれ、実際に作品を見たら…ああ、これは楽しい、一刀彫のイメージが全く違ってみえる…と思った次第です。
昨年の春日大社の森川杜園展は、高円宮妃久子様出品の杜園の根付をうっとり見ていましたが、今年は、正倉院の宝物の模写や模造など、こちらに目をひかれました。見ながら、大津先生の書かれた物語が頭の中に再現されてくる感じです。模写や模造って、芸術家としてはどうよ、と思いがちですが、ちょっと全然違うんですよね。芸術以前に、杜園には「仕事」なんです。私はこの「仕事」というところがとても良いなあと思います。生業として製作を続けていた、そこに作品の強度が見えるようにも思います。自分を表現するために芸術はある、それはとても大切で、ここがなけれぱ創作は成り立たないのですが、一方、独りよがりになってしまうことも、無きにしもあらず。
なので、杜園の作品を見ていると、芸術至上主義?的なところからやや離れて、「手」や「木」や「彫る」という、具体的な事柄の持つ力を、改めて認識させてくれるように思います。目の前にあるものをしっかり見る、ということが、私は全くできていない、とつくづく思いました。これ、歌…短歌を詠む時も同じで…見るんですよね、本当はもっとちゃんと。
そんな私の繰り言よりも!とにかく、ご覧ください。杜園の「手」が生む仕事の数々…。とても楽しいです!ぜひ、奈良県立美術館へ!



ならまちセンターギャラリー展示「今様立版展」10/24まで

2021-10-20 | ワーズウィングス(Wordswings)
ワーズウィングス第1回展示企画、おかげさまで、取材等いただき、反響いただいています。
NHKならナビでの放送は前回、お伝えしましたが、一昨日の18日には、夜の奈良ニュース枠で、昨日19日には「ぐるっと関西おひるまえ」でも放送されたと連絡ありました。
また、アーカイブとして見られるので、関西以外の方からも「見たよ」と連絡あり、やはりウェブの発信って、日頃会えない遠くの方ともつながれて、有り難いなと思いました。ならナビから配信されていますので、以下をクリック。

NHK奈良放送局 こんなときこそ!

NHK奈良放送局のホームページです。

NHK奈良放送局

 


以下は会場の様子です。この日曜日、24日まで。小さな部屋の不思議な世界、ご覧ください。




ワーズウィングス 第1回展示事業 「今様立版古」福田雄一展

2021-10-13 | ワーズウィングス(Wordswings)
奈良町発の文化団体として、ワーズウィングスを立ち上げました。既にこの名義で、2020年3月に、震災関連の朗読会を開催しましたが、この秋から徐々に、団体の形が整い、事業を進めていけるようです。表現の楽しさ、知ることの嬉しさを身近に感じられる企画で、言葉、音楽、アートなどジャンルを超えての発信を目指しつつ、参加者も鑑賞者も、暮らしの場が楽しくなっていければいいなと思っています。さて、この度、その一回目の展示事業として、以下の展示を開催中です。どうぞ、お越しください。
なお、いつもチラシのデザインや展示構成は私がしますが、なぜか、デザインが好評で、今回もこのチラシからNHKの取材が入ったという…。言葉を書くより、デザインの方が向いている?…いえいえ、本職?!を頑張りたいと思います。立体的なペーパークラフトの世界。立版古の解説や資料も用意しました。是非、おいでください。


「今様立版古」福田雄一展 ならまちセンター1階カフェ横ギャラリー 10/24まで 9時から17時 無料


NHKの山北アナウンサーがインタビュー中。放送は、10/16(金)午後6時半からの「ならナビ」内で


唯一のカラー作品。本の絵は全て手描きなんです!こんな部屋や家が、テーブルの上にのっています。

「きつねものがたり」高校生から

2021-10-03 | 演劇
以前に、高校演劇で「きつねものがたり」が上演されることを書きました。以下、小町座フェィスブックから、劇団メンバーが書いてくれました。

「嬉しいお知らせがあります!仙台一高演劇部(宮城県仙台第一高等学校 演劇部)さんが、小野小町の戯曲『きつねものがたり』を上演されます!大会参加演目に、『きつねものがたり』を選んでくださったそうです。思い返せば、秋のこの時期、文化祭もあり、地区大会もあり…だったかと、はるか昔の高校時代を思い出しました。数少ない部員数で演じられて魅力ある戯曲を探すのが大変でした。『きつねものがたり』は、小町座では、2015年に奈良演劇祭で初演、2016年『おの・こまちリサイタル』で一部上演、2017年「お、あるひとへ」で再演と、上演回数の多い作品です。私たちよりはるかに若い高校生が戯曲から何を感じとり、どのように表現するのか、とても楽しみです!」

コロナ下で、稽古もままならぬ中で、頑張っておられます。今月後半に、コンクールで上演されます。劇中には、前登志夫の「尾」の短歌もあり、中々、難しい戯曲なのです。そこに挑戦してくれるということ。個人的には、その前先生の歌を、高校生が舞台でどのように声にしていくのか、すごく興味あるし、嬉しいことです。遠く離れていても、
こういうつながりが、よし、私も負けないように頑張ろうと、覇気をくれます。
来年3月の小町座芝居も、中学、高校、大学生が参加しますし、今年は若い息吹を近くに感じてとても嬉しいです。
演劇部の皆さんの健闘を心より祈ります!