LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

『Les Seins de Glace』

2005-11-22 | THE SOUNDTRACKS
Seins de glace, Les (1974)

『愛人関係』サントラ盤です。
このCDはクロード・ソーテ監督、イヴ・モンタン、ミシェル・ピッコリ、
ジェラール・ドパルデュー共演『友情』のサントラとのカップリングで、
いずれもフィリップ・サルドが担当した作品です。

『愛人関係』からは21分にも及ぶロング・バージョンの1曲のみ収録されています。

『チェイサー』のサウンドトラック盤CDのライナー・ノーツの中で
ジョルジュ・ロートネル監督が『愛人関係』について書いた部分をご紹介します。

“私とドロンとのコラボレーションは3作品あります。
1回目は1971年に友情出演してもらった『かつて一人のデカがいた』で、
2回目は1974年、ドロンがミレーユ・ダルクの為にプレゼントした作品『愛人関係』で、
私がその監督に指名されました。
私は最初この原作小説にそれほど心動かされませんでした。
ドロンは主演男優をクロード・ブラッスールに譲り、自分は象徴的な役で出演したいと希望しました。
ブラッスールとダルクの関係を物語の中心に据え、
実は影で糸を引いている、
という役柄をあえて演じたドロンの判断はとても賢明なものであったと思います。
ドロンは『ボルサリーノ2』を撮り終えたばかりの友人のジャック・ドレー
との新作(『フリック・ストーリー』)の準備に取り掛からねばならず、
この作品にはわずか2週間しか参加することができませんでした。
それゆえ私とドロンの交流は濃密ではありましたが
いささか欲求不満の残るものでした。
私はもっとドロンの出演場面を増やし、彼の魅力を引き出したかったのです。

またこの作品はフィリップ・サルドが私の作品の音楽を担当してくれた2作目にあたります。
真冬のニースをイメージさせるエレクトリック・バイオリンが奏でる悲しいバラードを彼は作曲してくれました。”
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