LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

FRANK RIVA

2007-11-08 | INTERVIEW
アラン・ドロンさんの72回目の誕生日を記念しまして、
本日午後7時からいよいよ日本初放映となる『アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ』を特集した
フランス本国のテレビ雑誌“France Soir TV MAGAZINE”誌
でのドロンさんのインタビューをご紹介します。
(例によって意訳を数多く含みますが・・・)

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『刑事フランク・リーヴァ』の3つのエピソードの撮影は66日間を要することになる。
前作の『刑事物語』の大成功を受けて、アラン・ドロンは新たな刑事像を作り上げている。
『仁義』のラストシーンに使われたのと同じ場所のロケ地で、
スター・ドロンはこのドラマで演じる役について、俳優としての欲求について、
テレビに出演することについて熱く語った。

Q「『フランク・リーヴァ』はあなたにとって賭けですか?」

ドロン(以下D)「私のキャリアの中では賭けと言うほどのものではないよ。
20年から30年前に作り続けていた映画作品の中の1本にすぎないようなものさ。
私は単に自分自身が作りたいものを作っているんだ。
今の時代にはそれがテレビ・ドラマだということさ。」

Q「『ファビオ・モンタル(=刑事物語)』があれだけ大成功したんですから、
もう引退してもよかったのでは・・・」

D「そうだな、そうすればよかったかな。
だけど私は行動する人間だし、何事にも熱くなる人間なんだ。
仕事こそが私の人生そのものなんだよ。
映画界からは「もう引退する。」って宣言したし、
舞台にも「もう上がらない。」って言ったし(注;2003年当時)、
そうすると唯一私に残されてるテレビの仕事を止めてしまったら
家で植物の世話をすることぐらいしか、することがなくなってしまうじゃないか(笑)。」

Q「この仕事から立ち去ることは難しいですね?」

D「世間の人たちから“もういいよ、家にいてください。”って言われたら引退するよ。」

Q「じゃあもし人々がその言葉を言わなかったらどうします?」

D「そうだな、私は舞台の上で死ぬんじゃないかな。
『ファビオ・モンタル』が1250万人もの人たちにテレビで見られて、
3話平均で1170万人もの視聴者が観てくれたことは私にとって失敗では全く無かったよ。
はじめに私はこう言っていたんだ。
“視聴率が40%を下回ったら失敗だ。30%を切ったら大失敗だ。”ってね。
皆は“何をこいつ言ってるんだ”って笑っていたよ。
でも私たちは48%を勝ち取ったんだ!
確かにこれだけの成功を収めてしまうと、
普通ならこれで満足して同じようなものに安住してしまうものだ。
だが私の感覚で言うならば4匹目のドジョウはいないってことさ。」

Q「なぜ主人公の名前がFrank Rivaなのですか?」

D「彼は脚本家(=フィリップ・セボン)が創作した人物だよ。
私の先祖は地中海のコルシカ島出身だ。
ファビオ・モンタルもイタリア系フランス人だったし、このフランク・リーヴァもそうだ。
この名前は響きがいいね。
ファビオ・モンタルを演じて以来、
私のことをジャック・デュポンと呼ぶ人はいなくなったよ。(←この原文意味不明です。)
“Frank”に関して言えば“Franc”じゃないところがオリジナルなところだ。
さらに“Riva”という名前は私にとって1950年代にサントロペの港で見た
世界でもっとも美しい船の名前を思い起こさせるものなんだ。

Q「主人公はどんなタイプの刑事ですか?」

D「フランク・リーヴァはファビオ・モンタルとよく似た経歴を持っている。
しかし職務上の理由から、さらに自らの身を守るためにリーヴァは国外に亡命していたんだ。
25年後にある事件が起こり、それを解決できる人間が彼しかいないということになった。
だが1975年と2003年では警察内部も全てが変わってしまっていたんだ。」

Q「主人公の性格はどのようなものですか?」

D「彼はドロンにそっくりだよ!強烈な個性を持っているが、とても人間くさい男さ。
心が豊かで、しかも繊細な神経も併せ持っている。そして同時に行動的でもある。
彼がパリに舞い戻ってくると、武器と権力を持って事件解決に向けて行動することになるんだ。」

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次回に続きます。

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7 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
いよいよ放映ですね。 (ジュリアン)
2007-11-08 01:59:38
いよいよ放映ですね。楽しみです。
ブログにコメ有難うございます。
そうです! アレ いや レアです。
チェイサー様も出没されていたんですね。
ホント夢の世界のような店ですから。
そうそう、以前チェイサー様が紹介しておられた
『Dancing Machine』のCD
ようやくGetしちゃいました。
金欠なのに…
返信する
ALAIN DELON'S BIRTHDAY (MARCELA CASABLANCA)
2007-11-08 23:43:17
Hello!

Wonderfull your Blog.
Greetings from Argentina in ALAIN DELON'S BIRTHDAY, wishing the best for him and many, many years of great life.

Best Regards!

À Toutes l'heures!

MARCELA CASABLANCA.
Argentinien President of First Latin American ALAIN DELON'S Fans Club.
返信する
ジュリアン様 (チェイサー)
2007-11-10 12:51:33
『刑事フランク・リーヴァ』ご覧になられましたでしょうか?
今まで推測で字幕なしのDVDを観ておりましたので。
今回いろいろと新しい発見があり、大変感動しました。
『Dancing Machine』のCDは今のこの時代に聴くと
やや時代にこびすぎた音楽で気恥ずかしくなる部分が多いのですが
もう少し年月が経てば、
逆にそれが新鮮に聞こえてくるのではないかなと思っています。
返信する
Dear, MARCELA (Chaser34)
2007-11-10 20:23:21
Thank you for your first comment on my website !

And I was very surprised that you were from Argentina.
I have never thought that there are many fans of Mr.Delon in Latin America.
So I'm very glad to see your wonderful website.

What is the most popular Mr Delon's movie in your country?
返信する
今がその時… (ジュリアン)
2007-11-10 21:52:23
『Frank Riva』ばっちり観ましたよ。
気を緩めず見逃す事のないよう頑張らなくては…
『Dancing Machine』は確かに
懐かしいサウンドですね、ちょっと時代がずれてる感もしますが、丁度作品を観た直後なので
サントラ買うなら 今がその時!って事で購入!
このサントラに出会えたのもこちらのブログで情報を得たからです。やっぱり百科事典です!!
返信する
こんにちは~ (徳丸虎龍)
2007-11-17 17:10:22
おじゃましま~す。アランくんのインタビュー、興味深く拝見させていただきました。フランクの性格が自分とソックリ、とか言ってる部分がいかにもアランくんらしくてちょっと笑っちゃいました。

それにしても『刑事物語』はもんのすごい視聴率だったんですねぇ。それだけ世間はまだまだアランくんを求めてるって事ですな。徳丸だってそうですが(笑)。
返信する
徳丸様 (チェイサー)
2007-11-18 19:58:04
こちらにまでお越し下さり恐縮です。
トラバもいただきありがとうございました。

仰るようにドロンさんの本国での人気は健在です。
その証拠に今年初めのパリの舞台も連日満員でした。
お客様の層は年代が上の方が多かったですが、
それでも若い方も見うけられました。

またそちらにもお邪魔いたします。
よろしくお願い申し上げます。
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